オリエント・中東史㉓ ~ティムール朝~
14世紀に入り、膨張しすぎていたモンゴル帝国の解体が進んだ。中央アジアのチャガタイ・ハン国は東西に分裂し、モンゴル系と融合したトルコ系民族のイスラム化が進んだ。そんな中で、西チャガタイ・ハン国から出たモンゴル系部族出身のティムールが、トルコ系遊牧民の軍事力とオアシス定住民の経済力を統合して1370年に自立。西チャガタイ・ハン国、イル・ハン国、キプチャク・ハン国を次々と併合し、現ウズベキスタンのサマルカンドを都として、中央アジアから西アジアに跨る大帝国を一代で築き上げたのである