浮遊 憂いの目

透明な姿になってしまう前に、
好きだった景色をこの目に焼き付けておきたいと思った
一喜一憂の中に浮かぶ心
きみの記憶に降り積もっていく色彩
過ぎ去って風よりも透明になったもの

寒い夜にも夢を見たのは、涙の温かさをこの体が知っていたからで、
きみの優しさがずっと残っているんだろう

この記事が参加している募集

私の作品紹介