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なぜ、わたしたちはその心を硬化させてしまったのか?(現代の危機に見る若者の心理)

現代の危機

現代社会において、個人はますます個体化し、社会全体が高度に合理化されています。一方で、人々は感情や直観的な思考を無視し、合理性や生産性に重点を置くようになっています。このような傾向は、個人の生き方や社会全体の運営に深刻な影響を与えています。

でもこうしたことに多くの人は気づいていません。私たちは無意識的に合理性や生産性こそが重要であるといつの間にか自分でも知らないうちにそう思うようになってしまっています。

個人の強固な個体化は、他者との間に太い境界を引くことにつながります。この境界は、相互理解を困難にし、対立や分断を生み出すことがあります。これによって、社会全体が崩壊する危険性があります。私たちが唯一生き残るためには、この硬化した精神の軟化を目指す必要があると思います。

なぜ、個人が強固な個体化をしてしまったのか?

この背景には、個人がその心に持つ不安や恐怖があると考えています。この自分の心を巣くうネガティブな要素が私たちをより強固で頑丈な個体にしていくのだと考えています。

自分を強化すれば、外部に傷つけられることはない。そう言って、わたしたちは自分の心をどんどんと硬化させて他者との間にも太い境界を引いて自分を守ろうとします。

でも、相手も自分を守ろうとその心を硬化させ、他者との間に境界を引くので、わたしたちはもはや他者と今やぶつかることが出来ないところまで来てしまいました。

より強く硬化した者同士がぶつかれば、それらは互いにバラバラに壊れてしまいます。それをわたしたちは心の深い部分でわかっている。だから、他者との関係に深く入り込もうとしない。浅い付き合いでいた方が楽だというのが現代の子たちの抱える問題でもあると考えています。

このような状況に直面する中で、私たちは自己認識や自己超越に向き合う必要があります。自己認識によって、自分自身の弱点や限界を理解し、自己超越に向けて努力することができます。これによって、自分自身を向上させることができ、他者との接点を持つことができます。

自分の硬化した心を軟化させる方法

自分の固くなった心を柔らかくするには、とにかく自分の心の中を巣くっている不安や恐怖心というものをまずは取り払う必要があると考えます。

これらが、自分の心を固くさせる原因を作っている要素であるならば、わたしたちはこれらの要素を徹底的に取り除くことが必要です。皆、傷つきたくない。だから自分を硬化させて自分を閉じてしまうのです。自分にとっての真実を隠して、他者からも逃避してしまう。

これはあの進撃の巨人に出てきたアニーとほぼ同じ心理であるといっていいのかもしれません。この物語の中でもアニーは何も言わずに、自分を硬化させてしまいます。この行為はまさに自分を守るための防衛機制の現れであるとも考えることが出来ます。

進撃の巨人に出てくるアニーはその硬化が溶けた後、これまでの合理的な生き方から、自分の感情や直観的な思考を重視する非合理的な生き方へとその自身の在り方をシフトさせていきます。

こうしたことを見ても言えることですが、私たちは感情や直観的な思考を再び重視する必要があるのではないかと考えています。これによって、他者との接点や相互理解が生まれ、社会全体がより良くなることが期待できます。このような非合理的な要素は、私たちが持つ本来的な能力であり、無視されるべきではないと考えています。

以上のことから、現代社会においては、個人の強固な個体化や合理化に対抗して、自己認識や自己超越、感情や直観的な思考を再び重視することが必要だと強く感じています。これによって、相互理解や社会全体の改善を目指すことができます。

合理的になりすぎた私たちは、この時代においてより非合理的な生き方を今こそ目指すべきであると考えます。

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