水色デザイン

「コトをリノベーションする」をテーマに、自分がワクワクするコトをひとつ作れたら、そのひ…

水色デザイン

「コトをリノベーションする」をテーマに、自分がワクワクするコトをひとつ作れたら、そのひとつ分は世界が良くなると信じて活動しています。 デザインの「力」が必要な方と嬉しいコトを作りたいです。 https://www.instagram.com/mizuiro_design/

記事一覧

『こ こ に あ る こ と を 、』 展示のお知らせ

5月3日(金・祝)に開催するの1日だけの 特別なコラボレーション展示開催のお知らせです。 偶然の巡り合わせの中で 1日だけ立ち上がる『場』 その場に居合わせる、みなさ…

水色デザイン
1か月前
15

平田オリザ 作・演出 『転校生』 のデザイン制作は小さな奇跡に満ちていた。

たじま児童劇団/平田オリザ 作・演出『転校生』のポスターとフライヤーのデザインを制作させてもらうことになった。 「教室に差し込む光、残された誰かの気配、 廊下に響…

水色デザイン
5か月前
8

『 音と水と香り/香水茅 』 ライブイベント開催のお知らせ

夏の夕暮れから秋の夜へとうつろう束の間に、「音楽」と「映像」と「香り」で織りなすコラボレーション・ライブ、その後のお菓子とボタニカルティー、ぜひ、五感を楽しむひ…

水色デザイン
9か月前
9

夏に聴きたい音楽と短い物語 『熱帯都市/Mellow Summer』

暑中お見舞いにプレイリストと短い物語をお届けします。 Mellow Summer 夏用のプレイリストをお届けします。 ゆっくり過ごす夏の午後をイメージしてセレクトしてみまし…

水色デザイン
9か月前
5

『先日見た夢を現実化してみた。』

大きな夢を現実にするのは難しいけど、睡眠中に見た夢を現実にするのならできるかもしれないよね。 ちょっとした啓示を含んだ夢を見たので「現実にしてみようかな?」と思…

水色デザイン
11か月前
11

短編小説 『半分のわたし』

変わってしまった町、それともわたしが変わってしまったのか... 窓からの風景はいつもと同じなのに何が決定的に違ってしまって見える。 薄暗い部屋の中に横たわる薄っぺら…

13

音 と 暮 ら し

地域に音楽を届ける小さくなイベント企画『音と暮らし』のnoteを作りました。 https://note.com/oto_to_kurashi 日々に差し込むひかりがほんの少し温かくなるように、…

4

自転車に乗っていたら永遠に遭遇したこと

当てもなく、路地裏を自転車に乗って走っていると ふと、沈丁花の香りが漂ってきて、鼻腔をくすぐる。 走り抜ける一瞬に、すべの細胞が光を放つように 香りを受け止め、体…

11

『歩いてたら知らない人から花をもらった』

歩いていたら知らないおじいさんから花をもらった。 カメラを片手に畑に咲くコスモスなどを撮りながら、 のんびりと実家に向かって歩いていたら、おじいさんに声をかけら…

16

『無意識を味わうこと』

庭先にたわわに実る、みかんやだいだいなどを見ると、なんだかお正月のようなおめでたい気持ちになる。 鏡餅の上に鎮座するだいだいを思い浮かべるからだろうか?あるいは…

3

『ささやかなものたち』

日々の中に溢れている、取るに足らないささやかなものが好きだ。  遠くから聴こえてくる電車の音  道端に咲く名も知らぬ小さな花  ルリシジミの小さな羽ばたき  庭で…

5

『風に溶ける』

よく風の吹く日だった。 近所に咲く紫陽花に向けてカメラを構えていると、吹き抜けて行く風に揺られて紫陽花の花も、そして自分自身の輪郭すらも曖昧になり、それぞれの境…

7

『セイタカアワダチソウの頃』

錆びた鉄の感触。 金網を越えてどこかを目指したのはいつの日のことか? 雑草の青臭い香りを手の平につけて、着地した地面の感触は今も足の裏に残されたままだ。 傾いた太…

14
『こ こ に あ る こ と を 、』  展示のお知らせ

『こ こ に あ る こ と を 、』 展示のお知らせ

5月3日(金・祝)に開催するの1日だけの
特別なコラボレーション展示開催のお知らせです。

偶然の巡り合わせの中で
1日だけ立ち上がる『場』
その場に居合わせる、みなさんと
のんびりと、ひかりを感じたり
ささやきを交わしたり
それぞれの想いをその場で
共に紡げたらと思います。

ぜひ、お気軽にいにいらしてください。

One Day Collabo Exhibition / コラボ展示企画

もっとみる
平田オリザ 作・演出 『転校生』 のデザイン制作は小さな奇跡に満ちていた。

平田オリザ 作・演出 『転校生』 のデザイン制作は小さな奇跡に満ちていた。

たじま児童劇団/平田オリザ 作・演出『転校生』のポスターとフライヤーのデザインを制作させてもらうことになった。

「教室に差し込む光、残された誰かの気配、
廊下に響くチャイムの音、校庭から見上げる青空、
流れる雲、交わされる会話の痕跡、光との戯れ。」

フォトグラファーの井垣真紀さんに、そんな内容を伝えると、
「山陰地方のこの時期は殆ど日が差さないので、イメージ通りには難しいかも‥ 」

最初の打

もっとみる
『 音と水と香り/香水茅 』 ライブイベント開催のお知らせ

『 音と水と香り/香水茅 』 ライブイベント開催のお知らせ

夏の夕暮れから秋の夜へとうつろう束の間に、「音楽」と「映像」と「香り」で織りなすコラボレーション・ライブ、その後のお菓子とボタニカルティー、ぜひ、五感を楽しむひと時をお過ごしください。

ライブでは、イベントに向けた新曲と、映像演出、香水茅(レモングラス)の蒸留とリアルタイムの香り演出を行います。
また、ライブ後にはO’keeffeさんのお菓子と石井亜矢子さん特製のボタニカルティーをご用意しており

もっとみる
夏に聴きたい音楽と短い物語 『熱帯都市/Mellow Summer』

夏に聴きたい音楽と短い物語 『熱帯都市/Mellow Summer』

暑中お見舞いにプレイリストと短い物語をお届けします。

Mellow Summer

夏用のプレイリストをお届けします。

ゆっくり過ごす夏の午後をイメージしてセレクトしてみました。午睡の狭間や、夕暮れ前のひと時、ぼんやり過ごすティータイムに、どこの国に居るのかもあやふやになるようなどこか日常から少し浮遊した時間を過ごしてもらえたら嬉しいです。

今、自分が聴きたい曲を選んだら、アジアンテイストと

もっとみる
『先日見た夢を現実化してみた。』

『先日見た夢を現実化してみた。』

大きな夢を現実にするのは難しいけど、睡眠中に見た夢を現実にするのならできるかもしれないよね。

ちょっとした啓示を含んだ夢を見たので「現実にしてみようかな?」と思い立った。

明け方に見たその夢は、しばらく会っていなかった2人を含めた5人が経堂にある友人のカフェで輪になって手を繋いでいると言う、一瞬の光景。ただその一瞬だけが眠りから覚めても鮮明に脳裏に焼き付いていた。

「うーん、これは実現してみ

もっとみる
短編小説 『半分のわたし』

短編小説 『半分のわたし』

変わってしまった町、それともわたしが変わってしまったのか...
窓からの風景はいつもと同じなのに何が決定的に違ってしまって見える。

薄暗い部屋の中に横たわる薄っぺらな体の中で、夜の気配を含んだ見知らぬ感情が流れつづけていた。まるで開いた傷口から滴る新鮮な血が、子どもだったわたしを押し流して行くように。
ついさっきの出来事が、わたしをわたしから少しづつ確実に引き離して行く。引き剥がされた「わたし」

もっとみる
音 と 暮 ら し

音 と 暮 ら し

地域に音楽を届ける小さくなイベント企画『音と暮らし』のnoteを作りました。

https://note.com/oto_to_kurashi


日々に差し込むひかりがほんの少し温かくなるように、止まり木のような時間をお届けします。 水色デザインの取り組みの一つとしてゆっくりと育てて行きたいと思っています。

イベント告知とイベントレポートを紹介しています。
4月1日(土)に経堂のカフェでライ

もっとみる
自転車に乗っていたら永遠に遭遇したこと

自転車に乗っていたら永遠に遭遇したこと

当てもなく、路地裏を自転車に乗って走っていると
ふと、沈丁花の香りが漂ってきて、鼻腔をくすぐる。
走り抜ける一瞬に、すべの細胞が光を放つように
香りを受け止め、体の奥の方で感じるように「あぁ、この香り」と思う。

それは、一瞬で細胞の全てが覚醒するような、
遥か遠く記憶の深淵から、魂の扉をノックするように。静かに、しかし激しく、見知らぬ感情が立ち上がる。

毎年この季節になって沈丁花の香りを嗅ぐと

もっとみる
『歩いてたら知らない人から花をもらった』

『歩いてたら知らない人から花をもらった』

歩いていたら知らないおじいさんから花をもらった。

カメラを片手に畑に咲くコスモスなどを撮りながら、
のんびりと実家に向かって歩いていたら、おじいさんに声をかけられた。

「良かったら、花をもらってください。」

立ち止まると、庭の手入れを一休みして、
にこにことしながら庭先に立つ気の良さそうなおじいさんがいた。

綺麗に刈り込まれた、垣根の代わりの庭木の上に花が並べられている。

「少し枯れてい

もっとみる
『無意識を味わうこと』

『無意識を味わうこと』

庭先にたわわに実る、みかんやだいだいなどを見ると、なんだかお正月のようなおめでたい気持ちになる。

鏡餅の上に鎮座するだいだいを思い浮かべるからだろうか?あるいは、オレンジ色と青空のコントラストの鮮やかさの為なのか?
吸い込む空気も、元旦のあの一晩で入れ替わる新鮮で神聖な空気をどことなく含んでいるように感じる。

知らぬ家の庭先になっているので勝手に、もいで持って行く訳にも行かぬ。そんなことを思っ

もっとみる
『ささやかなものたち』

『ささやかなものたち』

日々の中に溢れている、取るに足らないささやかなものが好きだ。

 遠くから聴こえてくる電車の音
 道端に咲く名も知らぬ小さな花
 ルリシジミの小さな羽ばたき
 庭で鳴く鳥のさえずり
 歩道橋から見る少しだけ高い景色
 木漏れ日の揺らぎ
 友人のお店で過ごすひと時
 映画の始まる前の一瞬の暗闇と静寂
 歩いていると香ってくる夕飯の匂い
 昼と夜の間の青く染まる時間
 涼しくなった夜に聴く秋の虫の音

もっとみる
『風に溶ける』

『風に溶ける』

よく風の吹く日だった。

近所に咲く紫陽花に向けてカメラを構えていると、吹き抜けて行く風に揺られて紫陽花の花も、そして自分自身の輪郭すらも曖昧になり、それぞれの境界から自由になって、その場に溶けて行く様だった。

風はどこかからやって来て、どこか遠くへ流れて行く。
そして、花の存在がまるでタンポポの綿毛のように、匂い立つ香りの様に、
風に吹かれて流れて行くのだった。

夕闇の中、ベランダで風に吹か

もっとみる
『セイタカアワダチソウの頃』

『セイタカアワダチソウの頃』

錆びた鉄の感触。
金網を越えてどこかを目指したのはいつの日のことか?

雑草の青臭い香りを手の平につけて、着地した地面の感触は今も足の裏に残されたままだ。
傾いた太陽を支える空の色も、突き刺すような眩しさも、日陰を通り過ぎるひんやりとした風の匂いもみんな覚えている。

その一つ一つは物語を置き去りにした記憶のカケラとして身体を貫き、体中に突き刺さっている。
突き刺さったカケラの一つ一つは驚くほどに

もっとみる