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ため息俳句4 隠しごと


 散歩、野鳥の森の奥の小さな池まで。

 木々は枝を晒して、野鳥の観察には絶好の季節であるはずであるはずだが、ボクの不慣れな目では、そうやすやすとは鳥の影すら見つけることができない。それでも、ひっきりなしに木々の梢の方から小鳥たちの鳴き声は聞こえてきて、立ち止まってさらに耳を澄ませば、漂白の旅の途上であるような気がしてくる。

 この道は、森の池に通じている。

秘すことを独り言ひとりごちたり池までは

森出づる境界に来てサヨウナラと