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ため息俳句 茄子苗

 娘夫婦は、一晩泊まって、昨日朝、片品の方のロッジへ出かけた。今夕のまた戻ってくる。そして夕飯を食べて、神奈川の自宅に帰るのだそうだ。いい気なもので、家族旅行の中継点に実家を使って、道路渋滞の間隙をねらっているのだ。
 それなのに、老妻は孫のためにせかせかとあれこれや思いを巡らしている。食事にしても、思いつく限りの子や孫の好物を用意しようとするのだが、なんせ料理するのは原則自分であるから、いい加減にしてほしいと、云ってやった。というのは、あれで、いつのものように唯々諾々と日和ってしまった。結果、なんとかかんとかご注文をこなしてしまう、自分の腕前がすごいのだが、だれも褒めてくれない。

 立夏は5月5日であるから、今日は晩々春とでいうのか、春のどん詰まりである。午前中いっぱい夏野菜の苗の定植で過ごしたのだが、全くの初夏である。
 
 この時期の苗の内で、一番気を遣うのは、茄子と胡瓜の苗であろう。何といっても夏野菜の中ではこの二つが、家庭菜園では中心なのだ。今年は、両方とも苗を購入した、それもホームセンターである。異例なことである。例年までは、あちこちの苗屋さんをめぐって気にいったものを植えたのだ。ところが、今年は他の苗や種と一緒にサクッと揃えてしまった。確かにホームセンターとはいえ、家庭菜園や園芸関連の充実が売りの店であるから、専門の苗屋さんにそうは見劣りするような店ではないのであったが。
 ことわざに「小さく産んで大きく育てろ」とあるが、本当に人間に当てはめると正しいかどうかは疑わしい気がするのであるが、今回の苗選びでは
このことわざにしたがうこととしたのだ。小さな苗で大きく育てようという目論見だ。昨年までの苗選びは頑丈で元気でしっかりした苗をよしとしたので、比較的大苗になりやすかった。それが、今年はなるべく小ぶりであり、しっかりしたものと、基準を変えた。変えた理由は、・・・・・・・?。まあ、ひらめきであるなあ。実にいい加減。ともあれ、半数が実ってくれれば老人二人の食べる量をの数倍は収穫できる。すべからく、家庭菜園でなら大抵は時の運ということで済むことだ。

茄子苗を植え果てそろり腰伸ばす  空茶

茄子苗のちいさくあれど紫紺かな  


《おまけ》 
 以下、今朝の畑である。 

我が畠へみ夏よ来ませ今日明日けふあした


露地いちごは、今が旬。


春菊の花、やはり菊の花が咲く。


万能ねぎのネギ坊主、かわいらしい小坊主だ。


辺りに香り満つ、カモミール。