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生きるのが辛いあなたへ。

「生きるのが辛い。

同じ辛さを感じる人で、

一生治らないかもしれない、

かつ、

世間的に悪い印象を抱かせる病気を持つ人が、

どのような心構えで今を生きているのか知りたい。」

「世の中に評価される人がいる一方で、

世間からは差別的な扱いを受ける人もいる。

そのような人たちがどんな思いで今を生きているのか知りたくなった。

不治の病と言われる病気を持つってどんな気分なんだろう。

統合失調症という過去に精神分裂病とまで言われた奇病を持っている筆者の生き方に関する心構えが知りたい。」

本記事では上記の疑問に答えます。

✔︎本記事の内容

  • 世間で差別の対象になり得る人間の生きることに対する心構え

  • 不治の病と言われる病気を持つ人間の考え方


筆者は、

統合失調症になって今年で10年目。

就労移行支援事業所という社会復帰を支援する福祉サービスを2年間利用し、

障害者枠パート雇用で事務職の就職を果たす。

会社に所属していた頃、

生きづらさが積もり積もって首を吊って自殺未遂をする。

しかし、

生きたいと思って呼吸ができない苦しみの最中ギリギリのところで踏みとどまる。

そして、

現在は仕事を辞め、

休息を取った後、

作業所での通所を開始し、

2年の月日が流れた。

それでは、

早速記事の内容に入っていきます。


世間で差別の対象になり得る人間の生きることに対する心構え

記事のポイントは4つあります。

①絶望の中でも希望を持つ

②できることは今からでも増やせる、ということを忘れない

③病気であるからこそ得られるものもある

④逸脱したからこそ、人の痛みがわかる



それぞれ、解説していきます。

絶望の中でも希望を持つ


生きているだけで差別を受けるのは、

正直絶望でしかありません。

生きてるだけで責められる実感があるのは辛いものがあります。

しかし、

普段から手厳しい世間の洗礼を受けていると、

ほんのちょっとの優しさでも、

ありがたみを感じます。

感動します。

孤独であるからこそ、

輪の中に溶け込めた、

受け入れてもらえたという実感は特別です。

絶望は最高のスパイスです。

いつか病気を乗り越えて幸せな生活をつかめるかもしれない。

その希望だけが、辛い今を生き抜く原動力になります。

できることは今からでも増やせる、ということを忘れない


病気になると、

一時的に人生を諦めがちです。

しかし、

今、

生きている限り、

未来に繋がります。

いつからでもスキルは身に付けられます。

73歳から画家デビューをした

後藤はつのさんという方がいらっしゃいます。

82歳で現代童画展新人賞を受賞、

96歳では文部大臣奨励賞を受賞されました。

100歳を超えてからは、

競技かるたにも挑戦なされたそうです。

何を始めるのも今からでも遅くはないということを痛感させられますね。

病気であるからこそ得られるものもある

病気であるからこそ得られるものもあります。

それは、

優しさだったり、

感性だったり、

感謝の気持ちだったり、

様々です。

この病気は、

陽性症状という症状のうちの

妄想や幻覚により、

人からは冷たい目で見られることもあります。

そのような差別的な辛い経験から、

人に同じ悲しい思いはさせまいと、

人々を大事にする気持ちも芽生えます。

人間関係の中で、

距離感がどうしても難しく、

自分から他者から距離をとってしまうこともありますが、

本人はそのつながりの大切さを誰よりも自覚しているはずです。

行動で感謝を示すことはとても難しいと僕は日々実感しております。

逸脱したからこそ、人の痛みがわかる


前述しましたが、

この病気になると、

人に優しくなれます。

人の痛みがわかります。

この病気は、

当事者にとって社会で生きていく上で、

多大な影響を与える病気です。

高校に通っていた最中に発症した方は、

普通に通学することも困難になるでしょう。

また、

大学在学中に発症した方は、

大学を辞めざるを得ない状況になってしまうこともあります。

世間のレールから外れた人間は、

もがき苦しみます。

自分のこれからに向き合うしかなくなります。

その中で、

いろんな情報に触れたり、

いろんな人の悩みを知ります。

そして、

自分が味わってきた辛さを、

他者の痛みに対する理解に変えることができます。

統合失調症を患われた方は、

優しい方が多いです。

これはよく言われることですが、

本当のことだと僕は思っています。

生きていく中で様々な辛い経験をした分、

人のことを思いやり、

優しさを分け与えることができるのです。

そして、

そういった方々の笑顔は素敵です。

不治の病と言われる病気を持つ人間の考え方

こちらも、

ポイントは3つあります。

①病気は十字架。だけど、僕は自分の足で歩ける

②自分1人では生きていけないという強い認識

③この病気は治るかもしれない

それぞれ、

解説していきます。

病気は十字架。だけど、僕は自分の足で歩ける


病気は十字架です。

背負っていくものです。

自分の人生を振り返ってみると、

統合失調症という十字架を背負わざるを得ないことをしてきたのかなと、

時々思うことがあります。

罪悪感から来るものです。

自分が犯した罪への意識から逃れられません。

ですが、

それも僕なんです。

そんな僕でも生きていくしかないんです。

自分の足で生きていけるということ、

前に進む意思がまだ僕に残っていること、

それだけが救いです。

いつまでも、

「病気にならされたんだ!」

と他人を責める被害者ではなくて、

病気になるべくしてなったと、

自分の過去も関わってくれた人も肯定できる人間になりたいです。

感謝の気持ちを忘れたくありません。

自分1人では生きていけないという強い認識


この病気になると、

「自分1人では生きてはいけないんだな」

と実感します。

何故なら、

治療においてまず、

お医者さんに診てもらいお薬を飲むことから始まるからです。

基本的に、

薬は一生飲み続けなければならないと言われています。

なので、

精神科、

心療内科の先生や、

薬局の薬剤師さんなど、

一生の付き合いになります。

利用している医療制度や福祉サービスなど、

僕たち障害を持つ人間は、

社会に生かされている側面もあります。

これは、

障害を持たない人にも言えることですが。

僕たちを支えてくれる方々の存在があってこその自分だと、

いつまでも忘れないようにしたいです。

この病気は治るかもしれない

この病気、

統合失調症には

「完治」

という概念がありません。

「寛解」

という症状が落ち着いた状態はあるのですが、

基本的に完全に治ることは世の中には浸透していません。

統合失調症は非常に再発しやすい病気と言われているため、

薬も対面診療も欠かせません。

しかし、

実際に薬を飲まず、

精神科や心療内科にも通わずに、

生活をなされている方がいらっしゃいます。

あやみさんという方です。

この方は書籍を出版されています。

「統合失調症。メンヘラの極みでも、人生何とかなるよ。」

という本です。

この本を読んだ一番の感想は、

諦めず、

行動を起こしていくことが大事なんだな、

ということです。

あやみさんは、

障害を開示して生きていくオープンという生き方ではなく、

クローズという障害を非開示にして生きていくことを選んでいた、

と著書で述べられています。

しかし、

それは遠回りだったとも。

非開示で生きていくのは、

僕は病気になってから、

最初の飲食店でのアルバイトがそうだったのですが、

猛烈に辛かったです。

2ヶ月ほどで辞めました。

クローズの生き方を実践されてきたあやみさんは、

素直にすごい人だなと思いました。

そして、

薬の量を着実に減らしていくという、

患者の人生を第一に考えた誠実な先生と巡り合われたことも、

あやみさんの行動力があってこそのものだと思いました。

まとめ:絶望の中にも希望はある。どんな境遇でも、幸せになれる。

本記事の内容をまとめます。

  • 普段から手厳しい洗礼を受けていると、ほんのちょっとの優しさでもありがたく感じる

  • 73歳の後藤はつのさんが画家としてデビューしたように、いつからでもスキルは身につけられる

  • 病気を持つと、他者に同じ思いはさせたくないと大事にする気持ちも芽生える

  • 社会のレールから外れたからこそ、人の痛みがわかる

  • 病気は十字架。だけど、自分の足では歩ける。自分の足で歩くしかない。

いかがでしたか?

読んでくださった方の心境に少しでも良い変化を起こせたら幸いです。

幸せは逃げません。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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