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写真撮影に独特な効果をもたらす カメラレンズフィルターの話・・

本来 カメラは向けた被写体の画角の様子を 
ほぼそのままの様子をおさめるのですが

カメラがデジタルの時代になって
デジタル処理によって 見た様子以上の表現撮影が出来るカメラも多くあります。
スマホのアプリなどでは 目をパッチリさせたり 若返ったり歳をとった様子で撮れたり。
FUJIFILMのカメラなどでは フイルムで撮影したような表現を再現した撮影が出来たり・・。
撮影時(直後)にデジタル処理によって
加味された表現 これはデジタルフィルターと言われます。

もちろん 撮影後のデータをレタッチソフトや画像加工ソフトなどで
後処理として 自己表現を加える事もこれに近いですが
後処理は一般的にレタッチや画像加工などと言われてます。

デジタルがあれば もちろんアナログもあるので
今回はそれについて話したいと思います。

レンズフィルターって何??

レンズフィルターは一般的に大きく分けて2つに分かれます。
角形と丸型。

これ以外にもレンズ内蔵型フィルターもありますが
一般的ではないし 専用のフィルターしか使えない事が多いので
これの説明は省きます。

角形フィルター

後に説明するフィルターネジやアタッチメントを使って
四角いフィルターをレンズに装着するタイプです。
アダプターの径を入れ替えれば
色んなサイズのフィルターネジの径に対応できるので
レンズの本数を何種類も使うプロやハイアマチュアに好まれます。

難点としては 比較的大掛かりな装備になるのと高価な物が多いです。
レンズの径に合わせて何個も買う丸型用と違い1システムあれば
ほとんどのレンズに対応できるって意味では安いのかも知れません。

今回は一般的な丸型フィルターについて紹介するので
角形に関してはここまでにします。

丸型フィルター

フィルターネジ

一眼カメラ用交換レンズをはじめ
カメラ用レンズ(部分)の被写体側の最先端部分の
内側にネジ状の溝が掘ってあるのを見た事があるでしょうか??

フイルム一眼カメラ用レンズのフィルターネジ

上の画像の様にレンズの最先端部分の内側に溝が見えると思います。
(その奥のすり鉢状の溝は違います)
この溝がフィルターネジと呼ばれる溝です。
それぞれのレンズに決まった直径のネジがきってあり
対応のするサイズの中でフィルターが装着できます。

フイルムコンパクト機のフィルターネジ

一眼用に限らず フイルムコンパクト機などでもこの様に
フィルターネジが用意されてる機種もあります。

ビデオカメラのフィルターネジ

ビデオカメラにもフィルターネジがある機種も多いです。
(これは既にフィルター装着されてます)
フィルター自体の前面にもネジがきってある物がほとんどで
この場合重ね合わせて使うことが出来ます。

ちなみにコンパクトカメラやビデオカメラなどの場合
よりズーム 及びより広角に撮る為の
テレコンバージョンレンズやワイドコンバージョンレンズを装着する為の兼用だったりする場合もあります。

例外 フィルターネジ無し

実は このフィルターネジ無いけど
使えるフィルターってのも一部例外であります。

リコーフレックスホリデイにはフィルターネジが無い

私が所有するリコーフレックスホリデイとゆう二眼レフには
フィルターネジが切ってありません。
(内側に見えるすり鉢状の溝は違います)
この時代 その規格が無かったのかは定かではありませんが。
コレに使えるフィルターもあります。

かぶせフィルター ND

コレは通称 被せフィルターと呼ばれ
被せてるだけで ある程度の衝撃で外れる事もあります。
まー例外です・・・。
逆を言えば たぶん新品での生産販売はほぼ無いので
合うサイズならちゃんと入手したい品物だったりします。

コレとは別に ベースのネジ径アタッチメントを取り付けて
マグネットやバヨネット式でワンタッチで取り付けられる物もあります。
バヨネット式はレンズマウントの様に少ない角度回すだけで固定できますが
マグネット式の場合落とした時に砂鉄などが纏わりつく危険性もあります。

ステップアップレンズ、ステップダウンレンズ

コレも ある意味例外なんですが
本来 フィルターは使うレンズのフィルターネジの径に合わせて
購入する必要があります。
私も一眼レンズだけでも10本以上持ってますが
そのレンズのフィルターネジの径はもちろん同じ物もあれば
違う物もあります。
同じサイズなら共用できますが
違うサイズの場合 そのままでは使えません。
そう・・そのままでは・・なんです。

実は違ったサイズのフィルター径を使える様に変換してくれる
アダプターの様な物があってそれを
ステップアップ(及びステップダウン)レンズといいます。

私の場合 よく使うのが49-55mmのステップアップレンズなのですが
49mmのフィルター径のレンズに55mm径のフィルターが使える様に成ります。(この2つの径のレンズが一番多いので)
つまり 大きい方のフィルター径に合わせて購入しておけば
ステップアップレンズで小さい径のレンズに使う事ができます。
コレは同様の物を重ね付け出来るのである程度のサイズ違いなら
コレで対応も出来ます。

この逆に 小さい径のフィルターを大きいフィルター径のレンズに
装着して使う為の物がステップダウンレンズになります。
ただ・・
こちらの方はある程度注意が必要で
本来のフィルターより小さいサイズのフィルターを使うので
撮影画像の四隅周辺がケラれる(黒く映らない)などが場合があります。

プロテクターレンズ

もしあなたが 一眼カメラを初めて買う人なら
店員に同時購入を勧められるのがコレでしょう。
なかには 紫外線吸収や不要な反射を抑えたり
汚れの付着を防ぐコーティングなどが施された物がありますが
基本的に 最前面のレンズを保護する為の保護用の物です。

多少なりとも上に装着する物なので工学的な影響も少なからず考えられ
レンズ本来の表現への影響を嫌って使わない人もいますが
私自身 レンズを落として コレを使ってたおかげで
レンズ本体が無事だった事もあります。

PL(偏光)フィルター

Polarized Light(偏光)フィルターと言って
偏光膜を回転させて 特定の方向からの光を制限して
水面やガラスの表面の反射を抑えたり(もしくは効果的に利用)して
撮影する為の物です。
簡単に言えば 釣り用のサングラスで水面を見ると
水中の魚などが見やすかったりするのと同じ効果です。

デジタルや後処理では ほぼ処理できない効果なので
ある程度重要なレンズ用には1つは持っておきたいフィルターだと思います。
直射日光が強い夏場など
緑に反射する光を抑えて 緑がより緑らしく映るなどの効果があります。

NDフィルター

簡単に言えば カメラに入ってくる光の量を減らす為のサングラスです。

なぜコレが必要なのかと言うと結構難しいのですが
カメラの撮影には(ISO)感度、シャッタースピード、絞りが関係してるのですが。

フイルム時代には入れたフイルムの感度でフイルムを取り切るまで
撮影しなければいけません。
暗い所でも撮るから高感度フイルムを入れたら・・
明るすぎる環境ではシャッタースピードを上げるか 絞りを絞った撮影しか出来なくなります。

もちろん1枚毎に(ISO)感度変更出来るデジタルカメラにも上限はあり
より開放側(F値が少ない)表現や長秒撮影など 明る過ぎると
拡張低感度でも明る過ぎる撮影画像になってしまう場合があります。
それを抑える為に カメラに入ってくる光を減らすのがNDフィルターです。
光の量を抑える量によってND2、4、8、16(光の量を1/2、1/4、1/8、1/16)などあり
より光の量を抑えるND数百番やND1000などもあります。
減光量を調整できる可変式NDフィルターなどもあります。

ハーフNDフィルター

上と同じNDフィルターですが
レンズの半分または何割の部分だけの光を抑えるNDフィルターです。

晴天の空と海面など明暗差の大きい場面で
水平線や海面など一直線で区切れる明暗差を調節する為に使用します。

ソフトフィルター

一般的に撮影画像にモヤのかかった様な表現をする為のフィルターです。

レタッチなどで同様な効果は出来そうに思えますが
様々な技術により ピントやコントラストなどを適度に残しながら
滲みや柔らかな効果を出すフィルターなどが多く出てたりします。
ブラックミストなどのフィルターもこの部類に入ります。

クロスフィルター

ソフトクロスフィルターで撮影

絞った(F値の大きい)状態で強い光源を撮影した時の様な
十字もしくは光源から何本か光の線が伸びた様な撮影画像になります。
ソフト効果の加味されたソフトクロスフィルターなどもあり
イルミネーション撮影などに効果的ですが
被写体状況によっては 煩い画になりがちなので意外に難しい部分もあります。

クローズアップレンズ

カメラレンズの中には 被写体にかなりの距離近づいて
大きく(クローズアップ)撮影できるマクロレンズなどがありますが。
手に入りやすい現代レンズは一般的な撮影距離に重視されてるので
あまり近い距離まで寄って撮影出来ない物があります。
いわゆる最短撮影距離ってやつですが
コレをより近い距離で撮影出来る様に補正するのが このレンズです。
近い距離で撮影できる様に補正されるので
装着した状態では通常の撮影距離ではピントが合わなくなります。
マクロ撮影用にマクロレンズを別に購入するより安く済むので
自分は何種類か購入して楽しんでます。

その他

コレ以外にも色んなフィルターが存在します。

星などを撮影する時に街明かりの影響を軽減させる
光害カットフィルター

特定の色彩を強調させる 色彩強調フィルター。
白黒撮影時に特定の色味の表現を調節する黒白用フィルター。

色温度の違う光源下での撮影用の色温度変換・色補正フィルター。

など・・・。

番外編?ミラージュレンズ

今回 フィルターの紹介投稿をしたのは
中古カメラ店でこんなレンズフィルター(レンズ)を入手したからです
Kenko MIRAGE LENS(ミラージュレンズ)(5面)中古500円

上で紹介したフィルター同様 フィルターネジに対応(購入したのは55mm)
したレンズです。

5面 ミラージュレンズ

画像にある様に プリズムの様に5面に屈曲するレンズなんですが
通常に撮影すると 下の様な撮影画像が

紫陽花を撮影(ブラックミスト使用)

5面ミラージュレンズを使用すると

ブラックミストと5面ミラージュレンズ使用

こんな感じになります。
中央の被写体に周り4面重なり合うような画像になります。
(取手がついててレンズが回転出来るので重なる角度は調節できます)
なんか昔の映像でこんなのありましたね・・
なんか 夢の中でぐるぐる〜〜みたいな・・・。
確かに画像加工で似たような事は出来そうですけど
コレはコレで面白い・・・。

カメラの撮影って 感性とか個性とか技術とか色々言われるけど
工夫ってのが意外に大事だったりするんですよね。
上に紹介したソフトフィルターの効果を出す為に
昔の人はレンズにリップクリーム塗ったり・・・。
鏡や透明や色付きの板を使ったり・・・。
撮影にひと工夫・・のついでにフィルターを使ってみるのも楽しいですよ・・。

では

まだまだ 未熟な部分も多い私ですが サポート頂けると 今後の記事投稿に活かせるように利用させて頂きます。