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Dr, Lonnie smith trio. Foxy lady- Tribute to Jimi Hendrix (1996)

本作はジミヘンのトリビュート作の本作ですが正直言うとワウペダルを使っていないのでジミヘンらしさは薄く個人的にはジョンマクラフリンやジョンスコフィールドみたいだなと思いました。なのでジミヘンのようなギターを求めて聴くと期待ハズレですが、ただジミヘンを完コピするよりオリジナリティを出した方がジャズっぽいし、オルガンはソウルジャズ〜ライフタイム〜サイレントウェイやジャックジョンソンの頃のマイルスデイヴィスと様々なスタイルのオルガンジャズの歴史を辿ったような演奏なのでジミヘンにこだわりすぎずに聴けばとても面白く大満足できる一枚です。

メンバー
ドクターロニースミス:オルガン
ジョンアバークロンビー:ギター
マーヴィンスミッティスミス:ドラム

Foxy Lady
ロックというより60年代後半のジャズロックやソウルジャズのようなサウンドです。マクラフリン、スコフィールドと並ぶ3大ジョンの1人アバークロンビーはエフェクターを使った演奏はロック的ですがオルガンはソウルフルな感じでそこのミスマッチ感が面白いです。

Castles made of sand〜Star spangled Banner
アクシズボールドアズラブからの選曲で23分の大曲。ぶっちゃけトリオのアドリブメインの曲でこの時間は長いダレちゃいます。ただイントロの素朴な笛のようなオルガンは面白いしその後のグルーヴィなテーマ部分はかっこいいです。アドリブを切って編集していたら良かったと思わずにはいられません。アメリカ国家の方はウッドストックのあの歪みまくったアドリブを基にしたアドリブ演奏といった感じです。

Third stone from the sun
意外なことにノーマルな4ビートのソウルフルなブルースです。中盤のギターソロはフュージョン風のウネウネギターですが意外とブルースギターも上手いです。オルガンとドラムはジャズを続けます。変にトリッキーなオルガンよりもこういうソウルフルな音色の方がロニーらしくて好きです。

Jimi meets miles
ドクター作の曲。ジミヘン要素はあまりないですがマイルスのIn a silent wayやトニーウィリアムのLifetimeをファンキーにしたような曲調で個人的にはベストトラックです。

コネクション:ロニー博士
ジャズファンクのイメージが強いですが90年代以降は最新の技術も取り入れて新たなことに挑戦していました。2010年代の博士はハモンドb3はもちろん、そのうえにシンセサイザーと音楽系のソフトを入れたマックのラップトップを置き、手には突くと音が鳴る杖型シンセサイザーを持っていたとか。Drの名も伊達じゃないですね。