【シロクマ文芸部】梅の花・20字小説
梅の花を見に行こう。既婚の彼からの誘い。
梅林の中は紅や白の花が所狭しと咲き誇る。
恋人繋ぎで散策すれば束の間の二人の世界。
年齢違いの私達はどんな風に見えているの?
あなたの事が大好きよ。ずっと好きでいる。
「遠くに転勤するんだ。もう会えないかも」
「私みたいな子を引っ掛けちゃダメだから」
それでも、誰かを見つける事は分かってる。
「君こそ、俺みたいなのに引っ掛かるなよ」
「分かった。寂しい時は連絡してもいいよ」
もうすぐ終わりだと心のどこかで覚悟した。
好きだけど、