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採用力を高めるエージェントコントロールとは(前編)

先日は「地方製造業が採用活動で改めてすべきこと」についてお伝えしました。今回も引き続き、企業の採用活動について書いていきたいと思います。


採用プロセスにおけるエージェントコントロールとは

みなさんは「エージェントコントロール」という言葉をご存知でしょうか。人事・採用のお仕事をされている方は馴染みがあるかもしれませんが、一般的には聞きなれない言葉と思います。

人事・採用で使われるエージェントとは「転職エージェント(人材紹介会社)」を意味することが多く、そのエージェントとのやりとりをスムーズに行い採用活動を行うことをエージェントコントロールと呼びます。また、RPO(Recruitment Process Outsourcing:採用代行)の中で、採用企業に代わり代行業者がエージェントとの窓口を行う業務そのものを指す場合もあります。

下記は、エージェントコントロール業務の一例です。

◎エージェントの開拓・選定
◎エージェントとの打ち合わせ・窓口
◎エージェントに伝える情報の整理
◎求人票の内容チェック
◎推薦があった場合、書類選考通過・不通過などの連絡
◎選考段階に応じた情報共有
◎複数のエージェントの進捗管理と分析 など

エージェントコントロール業務の一例

エージェントを使うと採用力が落ちる!?

採用に関する視点の中で「エージェントを使うと自社に採用ノウハウが溜まらない」「エージェント経由の採用では自社の採用力が落ちるばかり」といったネガティブな意見を聞くことがあります。

私自身は、ここは少し懐疑的で「エージェントを使うから採用力が落ちる」のではなく「エージェントに採用を丸投げする行為」「いつまでに〇人お願いしますといった上から目線」など、企業(人事)としての姿勢に問題があると思っています。また、そういった姿勢があるからこそ採用力がいつまでたっても上がらないのだとも思います。

転職エージェントの特性

転職エージェントは、紹介した求職者が入社に至った場合、その方の理論年収に応じ紹介手数料を求人企業から受け取ります。現在は、理論年収の30-35%の手数料率が相場となっています。※医師や社長候補など、採用難易度により手数料率が変わることがあります。また「サーチ型」と呼ばれるヘッドハンティングの場合は契約時に数百万円の着手金を支払い、入社時に成功報酬を支払うといった料金体系もあります。

一般的に私たちが思い描く転職エージェントは、上記のヘッドハンティングではなく、求職者がエージェントに自ら登録し求職申し込みを行う「登録型」と呼ばれるタイプとなります。

個々のエージェントは、成功報酬の売上目標がありますので、一定期間(月・四半期・半期・一年)毎の目標達成に向け、求職者を募り企業への紹介を進めます。

紹介が複数名成立しやすい(=多くの求職者にとって魅力的と思われる、且つ、複数名の採用計画がある)企業を最重点先とし、その決まりやすさや成功報酬金額などにより、注力度合いを決めています。

求人を出しているけれど推薦がない

「エージェントに求人を出したけどなかなか推薦が無いんですよね。まぁ人手不足だし、エリア的に厳しいですからね。」こういったお話をよくお聞きします。

日本国内は人口減少の一途をたどっていますし、地方では働き手の数自体が少ない状況が加速しています。

ただ、同じ地域の周辺企業も同じ状況なのか、採用がうまくいっている企業はないのかなど検証の余地はあるのではないでしょうか。

なにより、地域のエージェントの経営が成り立っているということは、求職者はどこかに転職をされているわけですし、何らかの決定要因がありその企業を選んでいるはずです。

「エージェントからの推薦がない」といった状況は、そのエージェントが得意とする業種・職種(求職者ターゲット)と自社の求める人材がマッチしていないか、何らかの理由でエージェント内部の注力企業(優先順位)から外れている可能性が高いです。

エージェントからの注力企業から自社が外れているかもしれない場合、どのようにすれば注力されるのか、どうすれば優先順位を上げてもらえるのか、といったことについては、次回の記事でお伝えします。

また、どのような行動が採用力を高めることに繋がるのかといったことについても掘り下げていきたいと思います。

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