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クリニックでの尿検査

受診した医師から「では、尿検査を」と言われて、「さっき、しちゃったよ」と焦る場面は、実は腎臓内科医の私にもあります。
尿意を抱えたままで、緊張する診察室に入りたくないなあと思うのは医師も同じでして、「これから水をたくさん飲んで、その(実施可能な)タイミングを待ちます!」という展開に…。

当院ではトイレ1が「検尿室」を兼ねており、少し広めの洋式トイレの奥には、尿検査コップを置くための専用スペースを設けました。
デザイン面でも、検査室っぽい雰囲気をあえて取り除いています。
混雑していない時間であれば、しばらくは尿意の到来を待ちつつ、じっとトイレ内で待つことも可能です。
少し焦っているときでも、綺麗なトイレ内であれば、ホッと出来るのかもしれませんね。

随時尿の検査は、腎臓内科の場合、推定される1日あたりの尿蛋白量を知るために重要視されます。
微量アルブミンは糖尿病性腎症で、蛋白のみであればその他の疾患で、という認識が分かりやすいでしょう。(保険適用の違いがあります)

参考1:「尿中アルブミン/クレアチニン比の意義は?」Web医事新報
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=11982

大きめの検尿コップにすると持ちにくく、小さいと転がりそうで不安、ということで、当院では絶妙なサイズ感にしています。
尿検査の重要性、今一度、トイレで考えたいものです。

参考2:「タンパク尿の意味と対策」日本臨床内科医会
https://www.japha.jp/general/byoki/protein.html


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