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コロナワクチンで母をなくしました

キーワード:新型コロナウイルス、COVID-19, コロナ、コ○ナ、567, ワクチン、ワ○チ○、枠珍

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が日本で流行し始めたのは、たしか2020年2月頃だったように記憶しています。

勤めていた会社で感染者が出てしまい、出社後すぐに帰宅を命じられたことを覚えています。

在宅勤務が始まって、ある日家で仕事をしていると、母から連絡が来ました。

母「ワクチンには副作用があるらしい。これを見て!」

送られたリンク先を見ると、そこには接種後に皮膚が赤く腫れてしまった画像がたくさん並んでいました。

(これがワクチンの副作用なのかしら?本当ならちょっと怖いなぁ)と思ってスクロールしていくと、他にも身体に磁石がくっつく様子や、顔が歪んでしまった様子などを撮ったものがありました。

このときはなんか変な画像も入ってるなぁとしか思わず、「たしかに副反応が怖いね。まだ様子見かなぁ」と返事しました。

それから1ヶ月くらいした後、また母から連絡がありました。

母「この動画が面白いから見てね!コロナのネタだよ!」

そこにあった動画を見ると、「コロナはただの風邪で、大した病気でもないのに政府や病院は大騒ぎしすぎている!」というようなことを漫画を使って、面白おかしく講演している様子が映っていました。

医療従事者を揶揄する内容で、私はとても不快に感じました。
一ヶ月前に感じた母への違和感が、かなり大きくなりました。

その頃の母には「県外に行って、夜ご飯を食べに行こう」とか、「まん防が始まる前にお酒を飲みに行こう」などの発言がありました。
また、全国に緊急事態宣言が発令されている中、観光地に旅行にいくなどの行動もありました。

もちろん、すぐに注意すべきところですが、母はかなり気難しく、喧嘩になるのが嫌で、強く言うことはしませんでした。
代わりに父が常に母と一緒にいてくれていたので、最低限の対処はできていると思っていました。

それからしばらくして実家に帰ったときに、ワクチン接種の話になりました。

私が「まだウチらの世代は接種できそうにないよ」と言ったら、母が「なんであんな危険なワクチンをお前は打とうしているんだ!私があれだけ注意喚起したのを、なにも聞いていなかったのか!」と、突然怒り出してしまいました。

母自身は国産のワクチンが打ちたいと以前から言っていました。なので最初は、私が国産のワクチンを打つ意志がなかったことに対して、怒っていると思いました。

たしかに新薬を使うのは怖いです。しかし、すでに世界中で億単位で接種されていて、ある程度の安全性が確認できている海外製と、まだ開発段階でいつ完成するかわからない国内製を比較すると、前者を接種したいと私は考えてました。

私「でも国産のワクチンはいつできるかわからないし、その間にコロナに感染してしまったら、それこそそんなリスク取れないよ!」

と返し、母と議論(ケンカ)が始まってしまいました。

しかし、どうにも母の意図がつかめません。

私「なんでそんなに海外製のワクチンが怖いって言ってるの?副反応はあれど、相当な接種数こそが安全性の証明になっているじゃないか」

母「でも、磁石がくっつくとか、接種直後に亡くなったとか言っている人がいるんだ!」

私「コロナの軽症は決して軽症ではなくて、治っても後遺症が出てしまうかもしれないよ」

母「そもそも病床は逼迫していない!ガラガラの病院がたくさんあるって話もあるんだ!」

私「毎日多くのコロナ患者が報告されているよ」

母「あれはインフルエンザの患者数で水増ししているんだ!毎年多くのインフルが出ているのに、今年だけ異常に少ないのはおかしい!」

母の主張には、ずっと客観的情報がなく、終始議論になりません。

私「さっきから『こう言っている人がいる』とか『こんな話もある』って言うけど、それは具体的にどこの誰の情報なの?」

こう言うと母は、ツイッターやYouTubeなどSNSを見せてきました。

母「ほら!私のところには『接種後におじいちゃんが亡くなった』とか、『ワクチンにはナノマシンが入っていて、それで亡くなった』と言っている人がたくさんいる!」

母の言い分はさらに続きます。

母「真実はどうあれ、これだけ多くの人から危険性が報告されているのに、ワクチン接種が止まらないのは、変だ!政府やワクチンメーカが変だ!!これは、間違いなく裏になにかあるんだ!!!」

あまりにも科学的根拠に欠ける主張をしてくるので、会話が成立しません。

私「でもワクチンを接種し始めた高齢者の年代は、感染者数が鈍化しているじゃないか!」

母「あんなものはウソだ!!お前は今のワクチンには全く効果がないってことを知らないのか!!!!

ここで私が切れてしまい、「もう母さんとは当分会わない!」と言って、家を飛び出してしまいました。

母は昔から1つのことに集中すると、周りが見えなくなる傾向があります。それで事後処理に手を焼いたことがたくさんあるのですが、今回はさすがにショックでした。

母は教育熱心で、よく私の勉強の面倒をみてもらいました。たくさんのことを教えてもらいました。

今の私があるのは、間違いなく母のおかげです。

そんな母が陰謀論にハマってしまっているとは夢にも思わず、家を出てから私はしばらく放心状態でした。

考えてみればワクチン云々以前から、「明日から数日、ネットが使えなくなるかもしれない!」とか、「第三次世界大戦が始まった!食料を備蓄しておけ!」など、不思議な連絡がちょこちょこありました。

そのときは、(また変なこと言ってるなぁ)としか思わず、ここまでどっぷりだとはわかりませんでした。

先日子供が産まれたんですが、母には孫の顔を見せることが出来ていません。
私との関係がこじれたのもありますが、ろくな対策もせず、何度も飲みに出かけるような母は、いつコロナにかかってもおかしくありません。
子供への感染を避けるためには、やむを得ませんでした。

本当に残念です。悔しいです。
そして、母がとてもかわいそうです。

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以下、私からのメッセージです。

■コロナの最前線で戦っている方々へ
医療従事者をはじめ、最前線で戦ってくださる皆様のおかげで、私たちは安全に生活出来ています。本当にありがとうございます。
できる範囲ではございますが、引き続き対策をして、感染しないよう生活いたします。

■デマを流している方々へ
私は、あなた達の活動のすべてを否定します。

いっときの承認欲求を満たすために、デマを流すのはやめなさい。
小遣い稼ぎのために、不特定多数の人を煽るのはやめなさい。

あなた達の私利私欲によって、私は母をなくしました。

■デマを流す自称専門家へ
私は、あなた達の活動のすべてを否定し、軽蔑します。

分野は違えど、私はある領域の研究者であり、同じ専門家です。
医師や学者など専門家を自称するのであれば、あなた達は学術論文で主張すべきです。
専門家の査読のない本を出版したり、実験もせずSNSで意見するのは、明らかに間違いです。
お金を得るために、わざとそういった方法をとっていることはわかっています。

あなた達の私利私欲によって、私は母をなくしました。

もう一度言います。
私は、あなた達の活動のすべてを否定し、軽蔑します。
恥を知りなさい。

■デマ・陰謀論にハマっていると言われたことがある方々へ
一度、インターネットから距離を置いてもらえないでしょうか?
インターネットにはたくさんの情報があって、とても面白いものですが、のめり込み過ぎています。
ネットにあるものは、必ずしも正しいものではなく、むしろ間違ったものが多いです。

また、そう指摘した人は決して、あなたの ”敵” ではありません。あなたを心から大事に思っているからこそ、指摘してくれたのです。
少しずつでも構わないので、指摘をくれた方の話を聞いてみてください。

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これを読んで下さった方が、私のように大切な人をなくすことがないよう、祈っています。

また、早くコロナが収束することを、強く願っています。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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