専門学校や大学に入る前の学生さんへ

職業体験に来る小学生〜中学生に
「専門学校や大学に入る前に勉強することはありますか?」
とよく聞かれます。

私の中での答えは2つ
◯どんな勉強も一生懸命取り組む
◯たくさんの人に出会いたくさんの価値観に触れる
をお話するようにしています。

どんな勉強も一生懸命取り組む

一口に勉強といっても
読み解く
暗記する
創造する
など色々な勉強のタイプがあります。

はっきり言って小学校〜大学までに習うことすべてを仕事に生かすのは難易度が高いです。(笑)

学生のうちに勉強することで大切なことは
色々なタイプの勉強(読み解く・暗記する・創造するなど)を自分に合った方法で学べるようになるための訓練だと思っています。

一例ですが、動物看護の仕事は
◯論文を読み解く
◯薬理や病理を暗記する
◯動物が過ごしやすいような入院室を作る
など様々な能力が必要になります。
(きっとどんな仕事でもそうでしょう)

学生のうちに勉強のタイプに合わせた勉強方法を知ること
また根気強く学び続けることが勉強する本当の意味だと思います。

勉強は苦手でいいんです。
ゆるくでもいいから長く続けられる方法を見つけてみてください。



たくさんの人に出会いたくさんの価値観に触れる

2つ目にお話することがなぜこの内容なのか
気になった方もいるのではないでしょうか?

動物病院には様々な価値観を持って動物を迎え入れている人がいます。
家族のように思っている人
コレクションという認識を持つ人
番犬のように思っている人
動物と一緒に過ごしたい人
ほどよい距離感で接したい人
商売のために繁殖している人
たくさんの価値観を持った人が来院されます。

いつかあなたが愛玩動物看護師として働いた時に
必ず来る決断があります。
それは動物の命が終わりを迎えるときです。

延命させるのがいいのか
安楽死させるのがいいのか
それを決めるのは飼い主さんだけれども
そばでずっと見てきた自分の気持ちを抑えられなくて、
自分の意見を言ってしまうかもしれません。
もしくは飼い主さんの下した決断に心を痛めるかもしれません。

ですが、価値観にいいも悪いもないんです。
その人が一番大切に思っている考えなら
その人にとってはベストな選択なんです。

すべての動物と飼い主さんに共通する治療も動物のエンディングもないんです。
だって誰一人として同じ動物も飼い主さんもいないでしょう?
1番間近で動物と過ごしてきた飼い主さんが1番よく動物のことを知っています。
答えはいつも飼い主さんの中にあるんです。

だから色々な価値観があることを知ってほしい。
あなたが知らない価値観、視点、考え方に対して
正しいとか
間違っているとか
そんな簡単な言葉じゃないんです。

十人十色という言葉のように
それぞれの物語があるから
私は飼い主さんが選んだ物語を応援してあげられる、そんな存在の愛玩動物看護師でありたいです。
この記事を読んでくださる方には、柔軟に物事を見ることができる学生のうちに様々な価値観に触れて、視野を広げて欲しいと思っています。 
(きっとこれもどの仕事でも通用することだと思います。)


とまあ、長々話しましたが
要はよく学びよく遊べといったところですかね?
あと、どんな道をたどってもすべてが学びになると思うので、やりたいように過ごしてくださいね。

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