五感のセンサーを大切にすること
※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。
最終回ゲストは、ユニバーサルデザイン総合研究所代表の赤池学さん。科学ジャーナリストでもあり、未来デザインを標榜する赤池先生が「イノベーションとは何か?」を語ってくださった。
▶︎Design for ALLの姿勢
70億人、そして90億人となる多様な地球市民たちとのシェアとは何か。
時代のユーザーである子供達、まだ見ぬ子孫たちとのシェアとは何か。
時代に継承すべき価値を生み出した、亡き先人たちとのシェアとは何か。
人間を含めた、全ての多様なる生物、自然生態系とのシェアとは何か。
赤池さんが考えるスケールは非常に大きいが、自分にとってまずはALLをどこから捉えるべきかを考えさせられた。消費するときにサステナビリティや自然生態系へ優しいものを優先して購入するようには変化してきたが、自らのデザイン自体がそのスケールまで至っているとはまだ思えない。
赤池さん曰く、多様なシェアを実現するためには、意味と価値のイノベーションを通じ、ステークホルダーとの補助線を引き直し、新しい価値の連鎖を創造することが大事だという。
ついつい商品開発にお金をかけようとしがちであるが、むしろ、顧客とのコミュニケーションデザインにユニバーサルデザインを意識とお金を投入するべきであるというお話がとても印象的だった。
私たちには心があり、それぞれが五感のセンサーを生かしながら日々生きている。そういった五感を信じながら、進んでいってほしいと締め括っていただいたが、その言葉の裏に、2,000社以上の町工場を訪問し、熟練技能含めた知見を持つよう努力を惜しまない行動力を垣間見ることができた。
そういった行動の結果、五感のセンサーがより研ぎ澄まされていくのだろう。
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