私の先祖は明智光秀と判明した過程。 その4

除籍謄本が揃い、いよいよ家系図作成に入りました。

家系図作成ソフトなども発売されていますが、私はエクセルを使いました。

エクセルに入力していく前に、A4サイズのコピー用紙に土台となる家系図を手書きしていきました。
まず人物名を書き出し、人物名の横には大きめの付箋を貼ってその人物について調べたことを簡単に書いていきました。
エクセルの表に載せきれない情報を見られるようにしておくためです。

エクセルで作成した家系図はいわゆる巻物的なものはなく、人物と人物の関係を見る相関図的なものとして使います。
飾りとして額に入れるようなものではなく、家系調査のための資料として実用するものです。

家系図ができたことでパッと一目で人物の関係が見えるようになりました。

さて、調査は次の段階に入りました。

除籍謄本以外にも何か情報がないかと思い菩提寺の過去帳を調べました。

実はわたしの両親は、自分の家系についてまったく興味のない人たちです。

父は若い頃に島原を離れ神戸にやって来たので、
実家の先祖のことについては特に親に聞いたこともないようで何も知りませんでした。
父方の祖父母はすでに他界しているし、唯一家系について詳しいことを知っていそうだった伯父ももう亡くなっています。
そのため家系調査は当初から今に至るまですべてわたし一人で行っています。
といっても実は途中から、家系調査の過程で知り合った遠縁の伯父が協力してくれているのですけれど。
この伯父についてもいずれnoteに書く予定です。


家系調査をしている方のブログなどを読んだり
すると、菩提寺から過去帳閲覧を断られたり、
見せてもらえるようになるまで大変な苦労が
あったという話が書かれてあったのですが、
幸いなことにわたしの場合、ご住職がとても
親切な方ですぐに過去帳の写しを送ってくださいました。

過去帳に書かれている人物名は除籍謄本に載っている人たちと同じ人物だけで、新たな人物名が出てきたりということはなかったのですが、先祖の戒名がわかったのは嬉しいことでした。

戒名を書き加えて、より充実した家系図になりました。

家系調査する過程では、このご住職をはじめたくさんの方々にお世話になりました。
そのうちの一人が、先年若くして亡くなられた幕末研究家のA氏です。

A氏は戸籍についても精通していらっしゃるので、除籍謄本で読み方がわからない箇所が出てきた場合に見ていただいたりしました。


余談ですが。
実はわたしは以前戸籍の電子化作業の仕事をしていたことがあります。
派遣の仕事で半年くらいで辞めてしまいましたが、除籍謄本をPCのフォーマットに入力していく仕事でした。

除籍謄本というのは古い時代のものなので筆文字で書かれたものもあり、とても読みにくいのです。
ペンで書かれたものでも、癖字や達筆すぎたりして解読が大変でした。

また、戸籍特有なのか、お役所言葉のような表現で書かれている箇所もあり、意味がつかみにくい箇所もいくつもありました。

その仕事をしていた当時は、まさか何年か後に自分が戸籍を探ることをするなどと想像もしていませんでした。
たった半年ほどですがあの時の経験は今に繋がるために、何か仕組まれていたような気もします。

閑話休題。

戸籍の読み方についてA氏に協力をお願いしたところ丁寧に教えてくださり、戸籍に登場する人物についても調べてくださいました。

するとわたしの先祖の一人が、幕末の頃、
島原で寺子屋を開いていたことがわかりました。
A氏は図書館で島原に関する本を調べ、その中の一冊、島原の教育史などが載っているものにわたしの先祖の名前があったそうです。

そのことを島原の教育委員会に問い合わせてみたところ、寺子屋を開いていたのは確かにわたしの先祖に間違いなく、本業は医者をしており、村人たちの為に無料で寺子屋を開いていたことがわかりました。

職業が医者ということがわかったので、次は図書館で島原の医学史について調べてみました。

わたしは関西在住ですが、大きな図書館には他府県の都道府県史なども揃っており、自由に閲覧することができます。
長崎県史、島原の歴史についてもかなりの情報を関西にいながら得ることができました。

医者という比較的記録に残りやすい職業だったのが幸いし、たくさんの情報が集まり始めました。

歴史の調査や勉強において図書館、教育委員会は欠かせないものですね。

島原の教育委員会の方はとても親切で、昔、当時の島原で一番大きな病院があったことを覚えていらして(現在は閉院)、その病院関係者が何かご存知かもしれないということで、その方をわたしに紹介していただけることになりました。

この段階で、わたしの手元には島原の歴史、教育、医史関連の資料がたくさん集まっていました。

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