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これは見た目で買っていい、クラシックデジタルカメラ Nikon Zfc + 28mm レビュー

Nikonからフィルムカメラを彷彿させるクラシカルなカメラが発売されましたね。

僕がカメラを始めたきっかけがX100だったのでこのようなデザインで新しい技術が詰まったプロダクトはワクワクします。
それにデジタル一眼レフのDfも本気で買うか迷いました。
Dfの画素数は今では少なく感じますが、デザインはやっぱり好きです。

今回はNikonから新しく発売されるクラシカルデザインの「Z fc 28mm f/2.8 Special Edition キット」を10月1日の発売日よりも早くレビューさせていただけることとなりました。

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見た目で買っていいクラシカルデザイン

このデザインとスペックを見たときなぜDfにぶつけてこないんだ?と純粋に思っていました。しかし、Nikonの思惑を冷静になって分析してみるとこんな感じだと思います。

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Df・・・フィルム世代を懐かしむ昔からのNikonユーザー向け
Zfc・・・クラシックなデザインを好むカメラを始める若者のエントリーユーザー向け

そして、Zfcの「c」はCasual(カジュアル)つまり気軽にという意味が込められています。

・値段を押させるためのAPS-Cセンサー
・動画を取りたい人へのバリアングル
・小型軽量設計

となっています。

SNSをしているとDMでよく聞かれることがあります。
「写真を始めたいのですがカメラは何を買えばいいですか?」
「カメラはどれがおすすめですか?」
「カメラの選び方はどうしたらいいですか?」

そんな質問もあの20万人フォロワーのうさだぬ(@usalica)さんからDMを頂いたこともありました。

最初はAPS-Cセンサーのカメラでいいと思います。
(はじめからフルサイズでもいいかもしれないですがAPS-C物足りないかも→フルサイズの感動という流れを味わって欲しいです)
レンズ込みで10〜20万円ぐらいで。
中古でもいいです。
カメラは服と違って飽きたときも程々な値段で売れます。
あとは見た目でも、シャッター音でも、好きな芸能人が使ってるカメラでも、どんな理由でもいいので買っちゃいましょう。

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Zfcは誰でもカメラを持ち歩く楽しさ、シャッターを切る手軽さ、Zfc自体が被写体となったりできるカメラとなったと思います。

写真の奥が愛用しているフィルムカメラのF3です。
Zシリーズとなってマウント直径が大きくなったのにも関わらずこのようなデザインに落とし込めたのはプロダクトデザイナーとしてのカメラ愛を感じますね。

Zfcの操作性

Zfcといえば軍艦部です。

軍艦部とはカメラ上部がダイヤルだらけでゴチャゴチャしてて軍艦みたいだね。と「軍艦部」という名称になったとのこと。
最近のデジタルカメラはダイヤルが側面に埋め込まれたり、非常に最小限の表現となっていました。
Zfcはダイヤルを強調させ、ダイヤルのデザインもかつてのNikonのフィルムカメラを意識したデザインとなっていました。

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フィルムカメラの設定項目って意外と少ないのですが、
ZfcはISOダイヤル、SSダイヤル、露出ダイヤル、前面ダイヤル、背面ダイヤル、5種類のダイヤルがあります。

同じデジタルカメラであるFUJIFILM X100Fと比較するとこんな違いです。
X100Fは一つのダイヤルにISOとSSを埋め込む仕様に対して、Zfcはすべて独立しており、ダイヤルのメカニカル感がかっこいいです。男女問わずに欲しくなるデザインだなと軍艦部を見て改めて思いました。

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絞り値Fはフィルムカメラでは残りフィルム枚数を表現するような小窓に表示されます。

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液晶っぽいので省電力だと思うので常時F値を表示して欲しかったな〜っと思いました。

さらに、NikonZシリーズ初のバリアングル液晶となりました。
これまで下方チルト派だったのですが、動画を撮るように意識してからバリアングル便利だなと…フルサイズZにもバリアングルほしいですね。

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ファインダーはなんと丸形になりました。
ちなみにスクリュー式ではなく、他のZと同じように上方向にカポッと外れます。

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というわけでデザインを邪魔しないホットシューカバーを作りました。近日中に発売予定です!

28mm f/2.8 Special Edition

今回の新しいパンケーキレンズですが、このレンズはAPS-C専用ではなく、FXフォーマット(フルサイズ)にも対応しています。
ただ、デザインはZfcのデザインと協調させた限定デザインとなっています。

APS-Cで使用すると換算42mmとして使用できます。
意外と使いやすい画角となりますのでこれから新しく発売する40mmも欲しくなってきました。


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絞りダイヤルがあるように見えますが、デザインですので回りません。MFの操作のみが可能です。
確実に常用レンズとなりますw
もっとこういう小型軽量なレンズをどんどん発売していってほしいです。

さらに、S-Line以外のレンズとして初搭載となるマルチフォーカス方式です。
フォーカスも静かで動画撮影でも使用可能です。
低価格なレンズにも関わらずこのハイスペック仕様です。

移りも上品でほどよくシャープ。
散歩に最高の使い心地レンズでした。

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Z50と比較して

中身はほとんどZ50と同じようなスペックとなっています。
しかしZ50からのブラッシュアップも感じられるポイントが沢山あり、細かな所も手を抜かない姿勢に好感が持てます。

スペックをまとめるのは大変なのでこちらのブログをどうぞ。

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まとめ

Zの光学技術をそのままに、クラシカルな皮をまとうカジュアルデジタルカメラです。

ただ少しカメラに詳しい人は手ブレ補正付きのFUJIFILM XS-10が同じぐらいの価格で買えちゃう…と気がついてしまうかもしれません。確かにFUJIFILMの方がレンズも色々あるし…
スペックに重きを置くなら少し悩んでしまうかもしれません。

ただ、このようなデザインのカメラは基本的には値崩れしにくいのでカメラを始めたい!という人。
何を買えば良いのかわからない人はとりあえずZfcで間違い無いと思います。動画を本格的にやりたくなったらジンバルを買ってもいいし。

個人的には、防塵防滴性能と内臓手ブレ補正が入っていてほしかったです。しかし値段も20万円代になってしまいそうなので何を優先するか…だと思います。
ここはエントリーユーザーが求める機能の一つである「低価格」で間違いなかったと思いました。


カメラストラップが付属品のものだと真っ黒で味気なかったのでフィルムカメラについていたストラップを使ってみました。

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レトロでかわいいかも。
中古カメラ屋さんでこのストラップは売ってるかもしれません。
もうちょっと落ち着いたレトロなストラップはアマゾンから販売されていました。


カジュアルに使ってもよし、従来のカメラユーザーが動画用に買ってもよし、フィルムユーザーがはじめるデジタル機種としてもおすすめ。

持ち歩きたくなる、飾っても良い、カジュアルと言いつつも満足できるスペック、理想なカメラとして完成されたエントリーカメラとなったのではないでしょうか?
僕がこれからカメラを始めたい!という大学生や新社会人の気持ちだったらZfcをとりあえず買ってしまいそうです。

読んでいただけるだけでも大変嬉しいです。もしご支援を頂いた場合は新たなチャレンジへ使わせて頂きます。