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【ボートレースコラム】なぜ抜け目が発生するのか

ボートレースを嗜まれる皆様なら、必ずこんな経験があるはずです。

「また3着が抜けた」
「2着までは合ってるのに」


いわゆる「抜け目」、今回は、そんな「抜け目」のお話。

抜け目は、理論的に予想を立てる人ほど発生しやすいと言えます。なぜなら、選手の特徴をよく把握しており、「この選手はこう動くから、このような展開になる」という予想をハッキリできるから。
その結果、「この選手は要らない」という形で買い目から外す選手が出現し、終わってみればその選手に来られて抜け目で乙というわけです。
(例:ある選手は3コースからまくり差しに行きやすい。対して、2コースの選手は平均スタートが遅め。つまり、1=3隊形となった際は2号艇が潰されているから、3着の2は要らないだろう→結果、3号艇が外マイをした結果、一番差しの2号艇が3着に残って1-3-2)

この論法で行くと、ガチガチに理論を固めて絞って勝負というスタイルになればなるほど、抜け目の危険性はどんどん高まります。それが、いわゆる鬼絞り(2点レベル)でなくても、3着を1艇切るだけで容易に抜け目の憂き目に遭います。

ボートレースは「人間」「自然」という、この世で最も信用も予想もできない2つの要素から成り立っています。そこには、当然「バッファ」(イメージとしては3着抜け)や「ノイズ」(イメージとしてはインのドカ凹み、大流れ、転覆、フライングによるレース破壊etc)と言うべき、容易には予想しえない事象が介在します。
理論派でよく抜ける人は、この「バッファ」や「ノイズ」を極力無視しようとします。したがって、そのような事象が起きた際に対応できなくなるのです。

とはいえ、買い目に「バッファ」を持たせすぎると、どんどん点数が膨らんで利益がしぼんでしまいます。あれもあるこれもあるで優柔不断になり、当たっても勝ちが増えない、最後には負けているというのも寂しい話です。

ではどうすれば良いのかというと、明晰な理論によってソリッドな買い目で絞って勝ちたいという人ほど、「バッファ」や「ノイズ」を秒でスルーする、強靭なメンタルが求められます
「これは自分の担当外だ」と別の部署に仕事をパスするが如く、とんでもないハズレを柳に風と受け流す精神力。これがなければ、絞って勝つのは厳しいと言えます。

基本的に私は選手のことをほとんど信頼していませんので、広めに取って穴目も買い、本命が来たらそれはそれで仕方ないというスタンスです。それでも、ハズレたら腹が立つこともあります。絞って勝ちたい人は、そのような怒りを乗り越える胆力が必要なのでしょう。

もちろん、「バッファ」や「ノイズ」を楽しむ人も大勢います。それはすなわち「穴党」と呼ばれる人に分類されるのでしょうが、それはまた別の話。

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