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ノーリミット2-7シングルドローストラテジー(パート2): パットハンドの組合せ

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原文はこちらからどうぞ。
https://flopturnriver.com/poker-strategy/no-limit-2-7-single-draw-strategy-part-2-pat-hand-combinations-21875/

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by
FTR Poker Admin | Jan 4, 2024 | Cash Game Strategies


ノーリミット2-7シングルドローにおいてあなたが知る必要がある最も大切なことの一つは、様々なタイプのスターティングハンドが各々どれくらいの組み合わせ(確率)でありそうなのかということである。まず各パットハンドとその(組み合わせ)分布がどのようになるかをみてみよう。ホールデムでは、その分布は極めて一直線で単純明快だが、NL2-7SDでは、その分布はトライアングルナンバーの合計に基づいている。トライアングルナンバーは、大抵の人が直感的に理解できるほど基本的なことではない。今回は、トライアルアングルナンバーとは何かと、それがハンドの組み合わせにどう関わるのか、そしてどうすればあなたがこれらの分布に対して親近感を持てるようになるかをここでお示ししたい。

■トライアングルナンバーとは

大抵の人が一度はボックスなどの箱をピラミッドのように積み上げていった経験があるだろう。そうすると一種の三角形の形となり、完成した大きさの異なる三角形の(箱の)数を数えれば、それがトライアングルナンバーというものになる。MS Paint(というアプリケーション)を使用し、下図に最初の5つのトライアングルナンバーがどのようになるかを例として簡単に作ってみた。

トライアングルナンバーを最初の数個だけ数えてみると、1、3、6、10、15、21、28、36、45となる。興味深いことだが、ホールデムのハンドコンビネーションのことをよく知っていれば、最初の3つのトライアングルナンバー(1、3、6)は、(ホールデムの)ボード上に出ているブロッカーの数によって変わるポケットペアのコンボ数と同じだということにお気づきになるかと思う。(※)

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(※)訳者補足:
NLHにおいて例えばフロップAKTの場合、ハンドレンジにAAを持ちうるコンボは3つだが、これがKKTならAAのコンボは6つ、AATなら1つとなり、これを小さい順に並べると1、3、6でトライアングルナンバーと同じだということを言っているものと思われる。
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2-7シングルドローでは、トライアングルナンバーを足し算することにより、各ハンドの組み合わせがそれぞれ何通りあるか理解することができる。これを説明するにあたって難しい数式をたくさん並べるつもりはないが、それでも十分自由自在に使いこなすことができるようになるであろう。

■スターティングパットハンドの組合せ

一般に、あなたのハンドがX(を含めてそれ)以下のカード5枚の場合、そのうちの1つは必ずストレートとなる。例えば、7以下5枚の組み合わせには、75432、76432、76532、76542、76543の5通りがあるが、そのうちのひとつ(76543)はストレートとなる。また、各ハンド毎にそれぞれ4通りずつ(スペード・ハート・ダイヤ・クラブの)フラッシュがある。このようなストレート・フラッシュハンドは非常に弱いハンドであるため、(スターティング)パットハンドから除外する。

しかし、こう(除外)すると少々問題が生じてしまう。5枚からなる各ハンドの組み合わせは各々1,024通りある。つまり、例えばナッツである75432の場合、フラッシュが4通りでそれ以外が1,020通りあるわけである。(※)そうすると、フラッシュの割合は全体の0.4%にすぎない。したがって、今後は便宜を図るため、基本的にはフラッシュは無視して良いことにする。ストレートに関しては無視することはできないのだが、これらの(ストレート)ハンドをどう扱うかに関しては、後ほど頃合いをみて検討したい。

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(※)訳者補足:
75432の総コンボ数は、4×4×4×4×4=1,024コンボ、うちフラッシュになるコンボがスペード・ハート・ダイヤ・クラブの計4コンボあるという説明である。
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■最初のX個のトライアングルナンバーの足し算

1番最初のトライアングルナンバーを見ると、その数は1である。最初2つのトライアングルナンバーを足し算すると、合計は4である。最初の3つを足し算すると10になる。最初の4つを足し算すると合計は20になり、最初の5つを足し算すると合計は35、最初の6つを足し算すると合計は76(←56の間違いだと思われる)となる。なぜこの数字(1-4-10-20-35-56)が重要なのか?それは、この数字で2-7シングルドローのハンドの組み合わせが分かるからである。

このゲームでは、ハンドをハイカード2枚で表記するのが通例である。例えば、自分が85432、相手が97642のようなハンドを持っている場合、簡潔に8-5と9-7と表記したり、フィッシュが素晴らしい(←皮肉である)Q-Tでプリドローからオールイン・スタンドパットしてきたよ(笑)、なんて使い方をしたりもする。

この表記で2番目のカードはキッカーであり、ハンドの組み合わせを数える上で重要な鍵となる。例えば、8-6の組み合わせの数は9-6やT-6(の組み合わせ数)と同じであり、8-7の組み合わせの数は9-7、T-7、J-7と同じである。このゲームで非常に重要なキッカーとなるのは、下から順に5、6、7、8、9、Tの6つのローカードである。(※)そして、各キッカーを持つハンドの組み合わせが下から順にそれぞれ1、4、10、20、35、56通りとなる。

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(※)訳者補足:
この部分は直訳が非常に難しく、相当な意訳になっております。
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■練習問題

それでは8パット(の組み合わせ)は何通りあるだろうか?
まず、それは8-5、8-6、8-7の各々の組み合わせ数を全部足したものである。(次に)8-5は1通りのみ、8-6は4通り、8-7は10通りある。したがって、これを合計すると8パットの組合せは計15通り(但し、ストレートを含む)となる。

それでは、8-6以上のハンドの組み合わせは何通りになるだろうか?答えを導くためには、8-6以上のハンドそれぞれの組み合わせをすべて足し算すれば良い。つまり、7-5が1通り、7-6が4通り、8-5が1通り、最後に8-6が4通りである。したがって、合計は1+4+1+4=10通りとなる(ストレートも含む)。ここでいう10通りとは、各ハンド毎に1,024通りのコンボがあり(うち4コンボは上記で述べたようにフラッシュになる)、それが10通りあるという意味であることを忘れないでほしい。また、フラッシュのコンボはそれほど心配する必要はないが、ストレートのコンボは気にしなくてはならない…ではここでようやくストレートについて考えてみよう。

■ストレートの考慮

この数え方の場合には、ストレートを考慮するのを忘れてはいけない。7-6には4通りの組み合わせがあるが、そのうちの一つは76543(ストレート)となる。したがって、計算を調整してストレート分を反映させなくてはならない(ストレート1通りを差し引かなくてはならない)。同様に考えると、8-7の組合せは10通りあるが、うち1通り(87654)はストレートとなるので、10通りから1通りを引き算しなくてはならない。

結局のところ、ストレートの考慮は極めて簡単であるので、与えられた条件でハンドの組み合わせを数えつつ少し注意を払ってさえいれば十分である。

(第2回 完)






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