「中小企業診断士を取るか考えてるんですけど、どうですか?」に答えていることまとめ

2016年に中小企業診断士の資格を取得して、早7年。
売上から何を引いたら営業利益になるのかも分からないという社会人として底辺だった私でしたが、その後色々な経験をさせてもらえたのは中小企業診断士の資格があってこそだと改めて実感しています。

そしてありがたいことに「中小企業診断士を取るか考えてるんですが、どうですか?」って相談が月に1回くらいあります。

毎回似た質問を受け、同じ返答をしているなと思ったので、その内容をここに書いておこうと思います。


【よく聞かれること①】資格を取ったら、補助金申請支援ができるようになるんですか?

結論、そんなことは無いです。
二次試験が全部記述式だったりするので、要点をついて文章を書くのが上手い人が多い印象もありますが、有資格者でなくても素晴らしい補助金コンサルはいます。
なので、補助金支援をやってみたいだけなら時間をかけて資格を取る必要はないと考えます。

【よく聞かれること②】中小企業診断士だからこそ出来る業務はあるんですか?

これも結論、無いです。
中小企業診断士って社労士や税理士のような独占業務って無いんです。
なので、独占業務によって安定収益を得たいと考える方には合ってない資格かもしれません。

【よく聞かれること③】中小企業診断士を取って良かったと思うことってなんですか?

まず1つはバランス良く能力が身につくということ。私は資格取得後に管理部に異動し、法務等も管掌範囲として見ていましたが、経営法務を勉強していたことで実践にもかなり役立ちました。
「こんなん習ってどうするんだろ」って思う時もありましたが、後々実務で回収できるケースが多く、幅広くもきちんとベースとなる知識を一式身に付けられることは最大のメリットではないでしょうか。

あとはMBAとかでも同じだと思うのですが、中小企業診断士って独立せずに企業内で活躍する方も多く、約半数が企業内診断士です。そのため、名刺交換をしたときに相手が診断士というケースがたまにあります。

そうなると
「あ、診断士なんですね!いつ取ったんですか?どこ通ってましたか?」
ってなります。
企業内で活躍することが多い診断士だからこそ、アイスブレイクでこうしたコミュニケーションが日常的にあることが個人的には結構大きいです。

【よく聞かれること④】資格勉強中にやっておけばよかったなと思うことはありますか?

これは、明確にあります。
そしてこれを言うといつも引かれるんですが、書きます。
私は1次2次対策ともにTACに通ってたんですが、1年通って友達が一人もできませんでした…

周りは徐々にコミュニティが出来てきて「前回の模擬テスト、どうでした?」とか言ってて、めっちゃ羨ましかったですw
そこから逃げるように、いつも一人ではなまるうどんに駆け込んでました。

中小企業診断士になってからも、勉強コミュニティがそのまま続いてて仕事で連携している方もいるようなので、私のようにしくじらないようにしてください。

【よく聞かれること⑤】資格学校に通った方がいいですか?

私はTACに通ってましたが、間違いなく通ってなければ合格できてなかったのでオススメはしています。

・テキストを読むだけでは分からない部分の解説がある
・捨てる範囲を教えてくれた
・20万円ほど払っているので、最後までやらないと!という気持ち

特に2つ目は、「この部分は数十ページあるけど出ても1問なので、捨てまーす」と、合格を意識した勉強法を教えてくれたので、とてもありがたかったです。

余程の秀才や努力家の方は独学で合格をされていますが、自分は到底考えられないので、資格学校をオススメします。

【よく聞かれること⑥】どのくらい時間かけましたか?

平日1時間を往復の通勤電車の中で、土日で合計8時間で週13時間を1年間続け、約680時間ほど勉強しました。
運よく1年で受かりましたが、もし2次に落ちてたら1,000時間コースですね。

ヒトによっては300時間くらいだったとか言う人もいて信じられないのですが、ちなみに私の勉強前のスキルとしては、財務・会計、経営法務、経済学、中小企業経営・政策はほぼゼロスタート、という状態で上記の時間でした。

【よく聞かれること⑦】30代後半で取るのって遅いですか?

全然遅くないです。TACの教室を見渡しても30代後半~50代の方が多かったなぁという印象です。
実際、40代以上の診断士が全体の85%を占めているらしいので(ソースはコチラ)、むしろ早いくらいだと思います。

【こちらからお聞きしてること】なんで取るのか?

なぜ中小企業診断士を取得するのか。
MBAではなく、なぜ中小企業診断士なのか。経営のことに詳しくなりたいのであれば、MBAの方が良くない?と。

個人的には中小企業診断士でもMBAでもどちらでも良くて、何百時間と時間をかけて取得するにあたってベストな方を選んでいただきたいので、必ずお聞きしています。

私の場合は

以前広告代理店でプロモーション提案を行っていたのですが、東日本大震災でのプロモーション自粛によってクライアントに対して一切価値を提供できない期間がありました。
そのときのもどかしい経験より、経営知識を身に付けたいという気持ちがずっとあったことがキッカケでした。

偉そうに言ってますが、共同創業者の朝比奈が中小企業診断士を取得して「取ってみたら?」と言われ、その足でTACに申し込んだだけなので、私はMBAとの比較とかは全く考えてませんでした。。(というかMBAの存在を知らなかった)

またご相談の機会をいただき、新たな質問が出てきたら上記に付け足していこうと思います。