見出し画像

サマーバケーション

 ギラギラと照りつける太陽。うだるような暑さもビーチではうれしくて、心が開放されてゆくようだ。
 ビーチ・バレーをしている男女。波打ち際ではしゃぐボーイズ・アンド・ガールズ。煌びやかな夏の光景が、僕の目の前にはある。
 僕はサン・オイルを体に塗り、サマー・ベッドに寝そべっている。心地よい潮風が僕の体の上を吹きぬけてゆく。
 僕の隣にはビキニのトップの紐を解いて、うつぶせに横たわっているメグミがいる。彼女はクーラー・ボックスの中からよく冷えたオレンジ・ジュースを取り出して、飲み始めた。少しずれた水着の隙間から、メグミの白い肌がのぞく。時間がゆっくりと流れてゆく。

ここから先は

2,520字

もしも僕の小説が気に入ってくれたのなら、サポートをお願いします。 更なる創作へのエネルギーとさせていただきます。