UEFA CL 第3節 RCランスvsPSV

RCランス 1-1 PSV
54` Bakayoko (0-1), 65` Wahi (1-1)

試合の印象

試合内容は、ここまでCLの3試合で一番良い試合を戦ったと思いますが、一歩及ばず引き分け。スタメンに連なった選手たちの調子の差が激しく、特にテゼ、ティルマン、フィーエマンの3人はもう少しやれる選手のはずです。

とにかく今日はボスカリの獅子奮迅の大活躍でしのぎきりました。ありとあらゆる場所をカバーリングし、その前で締めるスハウテンとともにとても頼りになりました。この二人のおかげでファイナルサードまでの侵入は許せど、相手を遅らせたり、シュートまでは行かせない状態を何とか保てたと思います。

バカヨコのゴラッソのおかげで勝ちも見えてきた中で、ワイの素晴らしいシュートで同点。アーセナルも呑まれたこの雰囲気の中、良く踏ん張り、負けなくてよかったと思う一方で、勝てたかもなぁと惜しい思いが募る展開で、楽しい試合でした。

チームを振り返って

バカヨコがついにこのレベルの試合で違いを作ったので、PSVからのステップアップを目指すタレントの一つのマイルストーンを踏んだと思います。

彼の評価のほとんどは年齢に由来するポテンシャルが由来であり、プレーだけを見れば、同じぐらいやれる選手は欧州中にいるので少々騒がれ過ぎたという印象が否めませんでした。

ですが、もしかすると今シーズン後にはそういった過大評価も適正なものになるかもしれない、彼は好タレントではなく特別なタレントかもと思わせるのに十分な左足の一閃、あっぱれでした。

ロサーノ。目くじら立てて悪く言うほどではないけど、エース級の選手がこういう試合で沈黙してはいけないでしょうという出来だと感じたのが正直な思いです。久しぶりの左WGで何度もボールを預かり、彼らしい一撃を披露するもポスト直撃。徐々にコンディションが上がってきていると思いますが、ファンが期待する彼からはまだ遠いと感じます。

今日のティルマンは先発に送り出してよい選手ではありませんでした。ロサーノのカバーにも入れず、何よりも相手ボール時のネガトラには大きな課題が残ります。CLのピッチでは、メッシであろうとも突っ立てたら勝てない戦いなので、そこへの不満を抱かずにはいられませんでした。

交代で入ったサイバリの軽快さが刺さったのは、前半からラインを動かしつづけたルークとティルマンの貢献があったと思いますが、結果的にその後ろでフィーエマンがチームメートの1.5倍はあろうかというスペースを守る羽目になり、前へ上がる機会がなく、結果的にはチームのボールの前進はいつもの両翼頼りで単調さが一層目立ちました。

そのフィーエマンはここ数週低調さが目に入ります。先日のEURO予選のフランス戦でも、ラインデルスがスタメン奪取かと感じさせるほどの存在感を示す横で空気と化してましたが、今日の姿も国際舞台では消えてしまう彼の印象を加速させます。

加入直後を思い起こさせる停滞で、またひとつ新しい壁に直面しているなと思いますが、もう期待の若手ではなくチームの中核ゆえに奮起を期待し、さらにいい選手へ変わっていくことに期待です。

後半戦へ向けて

これでグループリーグも半分を終えて2分け1敗。次節のランス戦で勝ちを逃せば自力突破の可能性が消滅します。

期待したほど勝ち点が積めていませんが、内容からすればプレー通りの勝ち点だとも思います。アーセナル以外の3チームには本当に差はわずかだと思うだけに、アーセナルに喫した4失点と、彼らがまさかのランスへの敗北がPSVには重くのしかかります。

とはいえ、ホームの試合を2つ残すので、まだまだ何が起きるかはわかりません。

まずは冬越え、そしてベスト16目指して後半の3試合、まずは全力で楽しみたいと思います…!Come on, PSV!

<了>

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