【現地観戦】UEFA CL Round16 1st Leg PSV vs ボルシア・ドルトムント
PSV 1-1 Borussia Dortmund
24’ Malen(0-1), 56’ Luuk de Jong (PK, 1-1)
アイントホーフェン、現地で観てきました。
数年に一度しかないうえに、来季以後のグループリーグの仕組み上、PSVのようなチームにはチャンスがまた一段と小さくなるCLの決勝トーナメントの舞台。
迷うことなくフィリップス・スタディオンに足を運び、観客席から大好きなチーム、そして選手たちの奮闘を見届けました。
ピッチ脇、前半はバカヨコが、後半はデストが眼前でプレー。
試合の重要性はもちろん、最前列で選手に限りなく近く、ほとんど目線の高さが変わらないせいか、いつにも増して応援も前のめりになってしまいます。
試合中、スマホ触って写真や動画を撮るような余裕もなく、応援しっぱなし。
目はピッチに、耳はゴール裏にで、自分も戦いの一部にいるかのように試合を眺め、チャントを歌い、プレーや判定にリアクションしていました。(Fワードは使ってません!)
試合後にどっと疲れが出て、今はとにかく喉と背中が痛いです。
👍スハウテン、フィーエマン、デスト、サイバリ
今季、CLの試合の度にスハウテンを常に褒めちぎっている気がするけれど、今日も別格。ビッグゲームでも涼しい顔でフリーのチームメイトに時間も与えるパスを平然と渡し続けるスハウテンはまさにメトロノーム。
MotMとなったフィーエマンもセンターサークルの攻防で勝ち切り、相手のライン間や裏のスペースへ繰り返しボールを送り出せたのも、そもそも欲しいタイミングでスハウテンからボールが回るからというのも大きいなと思いつつ、今日に彼の積極性と冷静さのバランスは中盤の柱でした。
デストは上下動をはじめ左サイドを何度もゲインしてはスペースへ飛び込んでパスを出しての繰り返し。前で貰っても、後ろでもらっても、テクニックを活かしたキープや突破は今日も発揮されており、左で彼が持って味方が準備、そこをワンツーで突破&前進はもう定番の形ですね。
サイバリはもうこのチームに欠かせない重要な1ピース。セカンドボールを攫ってファイナルサードへの前進、戻っての奪取。視野が狭くサイドで捏ねてシュートを外すだけだったモロッコ系選手のステレオタイプのようなプレーはもう影も形もなく、スペースを見つける、突くことに関してはもはやチームでもトップではないかと思います。
1年でこんなにプレーが様変わりしてブレイクした選手は、PSVを見守るようになってから10年以上になりますが初めてです。あっぱれ!
😥ロサーノ、バカヨコ
今日のドルトムントは正直に言ってあまり上手くいなかっただけに、この両翼の2人が期待の半分にも満たないプレーに終始したのが今日は痛恨でした。
もちろん、対峙するリイェリソン、シュローターベックとの1対1で勝ち続けるなど無茶な要求ですが、あれだけ持って勝負するなら負けてロングカウンターの起点に何度もなるのはちょっと勘弁してほしいもの。
せめてひとつでも多くコーナーをもぎ取ってくれないと困ります。
特にロサーノは、特にCLではグループリーグから終始いいところがない。
今日も持ちすぎて中に入って、渡すタイミングを損ねて止まってビルドアップを初めからやり直す流れになったり、ここを抜けたら大チャンスというシーンで悉く止められ、最近は天を見つめるチャッキーの姿が良く中継にも抜かれるのでとても歯痒い…
このままでは温め直したスープはまずいという格言が現実のものになってしまうので、本当にそろそろ奮起をお願いします。
📈ティルマンの日進月歩
リバプールファンの人格の私は毎試合ダルウィン・ヌニェスに弄ばれて感情がめちゃくちゃになるのですが、PSVではこの男、マリク・ティルマンがその立ち位置。
今日もチャンスを外し、突然、中央のレーン近辺でゴールに背を向けて自慢の体格で踏ん張ろうとして奪いどころにされたり、チームメイトたちが果敢にプレスに行く裏でフリーズして足が止まり、フリーの相手選手を簡単に作り出したりと、ムラは相変わらずです。
彼は間違いなく才能を秘めた逸材ですが、この点がCLでの起用ではどうしても賭けに感じます。
今日のマーレンの帰還弾も彼が奪われたところを起点に始まったロングカウンターであり、PSVより上のクラブであんなプレーで失点に繋がったら、序列が下がるプレーです。
今日の彼は、前半のこのプレーから一転、以後はプレーのひとつひとつが格段に早くなり、ネガトラでも活躍。そのご褒美か、後半には彼が倒されてPKになりました。
とはいえ、彼が悪い選手というのではなく、単に未熟で、トップチームでの試合経験が少なすぎるからああいうプレーをしがちなだけ。9月の出始めから比べて、少しずつ向上していて、応援のしがいのある選手に間違いありません。
シーズン後、彼もこのチームで続けることに可能性を感じてくれた上で、バイエルンからの完全移籍が成就しますように。
セカンドレグに向け
ドルトムントは今季、バイエルン以上に試合毎に出来が乱高下するチームなのを週末のブンデスリーガのハイライトで眺めていたたために、悪い方のドルトムントが出てきたら良い勝負ができるぞと踏んでました。
実際に今日はサンチョやフリュクリュクの理不尽なチャンスやゴールもなく、マーレンの古巣へのご挨拶弾のみでやり過ごせましたし、ファインセーブは強いれませんでしたが、何度かコーベルに迫ることはできました。
やっぱり、PSVの両翼の良い時からは程遠いプレーの数々が悔しい。2人はもっとできるのに。1-1は悪くないけれど、でも、これ以上も十分あったのにと思わずにいられないのがファン心理なのでしょう。
卑屈ですが、そもそもベスト16はチームの完成度からすると少し出来過ぎな結果だと思っていたので、2月をCLで戦っていること自体を噛み締めつつ、セカンドレグはあの有名なヴェストファーレンとそに黄色い壁に、まずはこの選手たちの最善が発揮されることを期待し、結果は二の次で3月のアウェーの対戦を楽しみにしたいと思います。
余談
仕事の都合で南ドイツに住んでいることを生かし、人生またとない機会と自覚して今季、アイントホーフェンに通いまくっています。(今回はシーズンで3度目の現地観戦)
PSVの場合、オランダ国外のファンはパッケージチケットを購入することで試合に足を運べるのですが、今回の購入にあたってシーズンあたりの購入枚数上限に到達とのメッセージが表示され、購入ができませんでした。
なら、どうやって試合のチケットをゲットしたかというと、実は正攻法で買っただけです。
今季の順位表の様子から、まぁもう2位以内は堅いだろうから来季もCLに行けそうだなと慢心している自分がおり、来季の観戦計画の参考の為にシーズンあたりの上限枚数を教えて、とチケットオフィスにメールを送りました。
すると、こんな返信が。
こんな経緯で、チケットを無事に正攻法で買うことができました。
やったね、もしかしたらドイツでただ1人チケットが買えた人間かもしれないし、こんなのもう公認ファンじゃないか、なんて浮かれてました。
手厚く扱われている実感は、PSVが自分にとって大切な存在なんだと一層自覚することを助け、チームだけでなくクラブもより好きになったように思います。
そんな歓待をしてくれたのだから、英語がとんでもなく通じる国ということに甘えすぎず、もっとオランダ語の挨拶を覚えて両隣りのファンと雑談するハードルを下げたいなとか、もっとチャントやクラブ公式賛歌を音ではなく歌詞で歌えるようになりたいななど色んな余韻と後悔を楽しみつつ、まどろみに包まれたいと思います。
<了>
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