水晶の輝き、遂に途絶える。

どうも、光星です。

2022年6月12日、7月から適用されるリミットレギュレーションが公式から発表されました。

相も変わらず思ったことをだらだらと書き連ねていきたいと思います。

今回の改訂はガチデッキ・カジュアルデッキの双方、ひいてはほぼ全てのカテゴリにおいて、大きな影響を与える改訂と相成りました。

ここまで多くのデッキに影響を及ぼす改訂は《ラヴァルバル・チェイン》が禁止になった時以来なのではないでしょうか。そんな気がします。

では、早速振り返って見ましょう。

無制限カード(11枚)

《オルフェゴール・ディヴェル》
【オルフェゴール】は好きでデッキも持っているのですが、幻影との混ぜ物だったりクロノダイバーとの混ぜ物だったりで、そもそも3枚採用するような構築をしたことがないのでやや複雑な気分です。
そろそろガラテア返してくれんか?ダメ?

《調弦の魔術師》
このカードも3枚よりかは2枚で十分機能するタイプのカードな気がします(だから帰ってきたのかもしれないですが)。スケールとして使うことにためらいが無くなったのは良いことだと思います。

《深淵の暗殺者》
エラッタする必要あったか?

《雷獣龍-サンダー・ドラゴン》
リソース回収と展開を担う【サンダー・ドラゴン】のサブエンジンともいえるカード。《雷龍融合》を回収できるのはこのカードでしかできない動きなので、リソース回復がしやすくなりましたね。
サンドラオルフェが環境を取ってた時代のカードが着実に緩和されて来てるのがインフレを感じさせられてとても怖い。

《ローンファイア・ブロッサム》
直近で【捕食植物】や【六花】に強化が来ていたので、何となく帰って来てくれないかなぁと思っていましたがまさか帰ってくるとは思いませんでした。《継承の印》はロンファと相性がいいので使ってみたいです。
個人的に【捕食植物】も【六花】も組んでいるのでとてもうれしいです。

《氷結界の龍 トリシューラ》
ようやく完全釈放されましたね。先攻全ハンデスぐらいならもう構わないと判断したんでしょうか?素材が重いので返された感はありますけれども。

《発条空母ゼンマイティ》
トリシューラと同じく先手を打って規制されていましたが、似たような効果を持つランク2エクシーズでめちゃくちゃに暴れてる炭酸飲料みたいな名前のテーマがいるので、もはや脅威ではないという判断でしょうか。

《終わりの始まり》
直近で暗黒界のストラクRが出ますし、また【未界域】が環境に顔を出しそうだな、と思いました。ストラクに再録するんですかね。

《霞の谷の神風》
いやマジか。
超うれしいです。これでメインギミックとして据えるのも問題なくなりました。このカード本当に好き。やっぱ風属性と言えば神風よ。

《龍相剣現》
なんで準制限にされたんでしょうね?当時でもそこまで暴れていたとは思っていなかったんですが……まあ相剣使いや幻竜族シンクロで遊んでいた皆さんには吉報だったのではないでしょうか。

《サンダー・ボルト》
遂に帰ってきましたね。古参プレイヤー諸兄はこのカードが3枚使えることに対して驚愕の相を示しているのですが、実はこのカードは正直9期末期にはもう無制限で良かったんじゃないかとすら思ってるんですよね。
というのもその当時くらいから既に発動無効やら効果無効やらが1ターンに2回3回と飛び交うような環境でしたし、正直魔法カード1枚消費したうえで有利な状況って中々作れないんじゃないかと。まあサンダー・ボルトも環境でほとんど採用されていませんでしたし、仕方ないですね。全体除去くらいなら環境デッキは痛くも痒くもない、ということの証明にもなってしまいましたね。いずれ除外版の《ブラック・ホール》みたいなカードも登場するんでしょうか。

準制限カード(3枚)

《A・ジェネクス・バードマン》
長かったね、本当に……。正直なんで制限になってたのか意味わからんくらいにはずっと制限だったと思います。バードマンなんかよりもっと制限になるべきカードいっぱいありますからね、本当。
神風が3枚使えるのにこのカードが返ってこれない道理もないですし、当然と言えば当然かもしれませんね。

《ふわんだりぃずと謎の地図》
ふわんはあまり詳しくないのですが、ざっと見た感じこの効果はフィールド魔法に付けちゃいかんでしょ。準制限カードになって影響はあるんでしょうか。旅じたくとか下級のサーチャーを規制した方がよかったんじゃ…。

《烙印融合》
そりゃそう。

制限カード(3枚)

《イーバ》
えっ、今?と言っても《ユニオン・キャリアー》と共に【代行者】と混ぜた【スプライト】が存在するということと、現環境以前では【宣告者ドライトロン】がちょくちょく顔を出していたので、一番都合のいい時期だったのかもしれません。マスターデュエルでもその凶悪振りが認知されつつあったので、まあ仕方ない。

《魔導書の神判》
かつて【征竜】と共に環境を席巻した【魔導】の最強カードがついに釈放されました。ジョウゲンを出せるとかでみんなビビってますが、禁じられたシリーズやら泡影やらが跋扈してる環境でたかが特殊召喚できないだけって全然優しくないですか?
最近の制限改訂は1枚で完結できないカードは緩和されがちなイメージだったので、神判も例に漏れずといった感じでしょうか。環境への影響はどうなるのか楽しみですね。カジュアルでも使われるようになるんでしょうか?

《烙印開幕》
頑なにアルベル制限にしないのは理由があるんですかね。一歩遅い感じは否めませんが公式の情報収集のタイミングや、制限改訂を決めた時期は当然報知よりもかなり前だと思いますし仕方がないですね。
実際【烙印】は炭酸軍団と双璧を為す【ティアラメンツ】と共に環境で悪さしてましたし。まあその人魚たちは既に見切りをつけてイシズお姉さまと一緒に環境壊しまくってますけど。



ちょっとだけ小話

さて、禁止カードに触れる前に少しだけ。

遊戯王OCGには、当時の基準からして明らかにカードパワーがおかしいのにも関わらず「インフラだから」とか「必要悪だから」とか意味わからん理由でその存在が許されてきたカードがいくつもある。

しかし、それはあくまでカードプールが乏しくできることに限りがある環境での話

今やOCGではカードの種類が10000枚を超え、便利なカードが多数登場し、昔は机上の空論ともいえるコンボが現実的に可能なったり、シナジーが生まれたことにより古いカードに存在意義が確立したりすることもあった。

そう、現実的であるだけなら問題はなかった

それだけであれば、そのカードやコンボは楽しいおもちゃに過ぎない。

現実的なコンボが、あまりにも容易に、しかも誰でも実現可能になったそのカードやコンボは、どうなるだろう。

それらはおもちゃを逸脱し、お手軽な兵器へと変化する。


禁止カード(3枚)

《餅カエル》
【ガエル】デッキをサポートするために生まれてきたはずなのに、気づけば都合のいい無効持ちとして扱われてきた無効餅。素材が重いが《バハムート・シャーク》で脱法召喚できるのであまり意味はない。現環境では混合構築となる【ガエルスプライト】にて正規召喚された上で悪事を働いたためゴヨウとなった。

というかそもそもこのカード、水族レベル2モンスター2体でエクシーズ召喚されることの方が稀だったし、何なら一時期は【HERO】にすら使われていた過去もある。制限に指定されたのも実は【HERO】のせいだし、環境において餅カエルがまともにガエルで使われていた時期はほとんど存在しないといってもいい。特定のデッキにおいてメインの戦い方より餅を使った方が強い可能性すらあるデッキも多くあるので、禁止になる可能性は常に秘めていた。

水属性を回収できる③の効果は送られる場所や方法を問わないため、リーパーファム等を用いて一部のカジュアルデッキにも入ることもあったが、召喚される場合その殆どが《バハムート・シャーク》ばかりであり【ガエル】または【バージェストマ】以外で正規の方法で特殊召喚されることはほとんどなかった。

一応、カテゴリ内にレベル2水族を要する【化合獣】や【イビルツイン】では同名2体でたまーに召喚されることもあった。自身も戻せて何度も妨害効果を敷くこともできたが、《スプライト・エルフ》により自身を戻さずとも何度も妨害できるようになったため残念ながら禁止に。



《虚無空間》
筆者は遊戯王をZEXAL後期から真面目に始めたのですが、正直なところ始めた時から何故このカードが使えていたのか全く分からない

遊戯王の良さを根本から否定するカードであり、先攻で引けていたならほとんど勝ちみたいなものである。3ウーサバロネスサベージ虚無とか誰が戦いたいんだ。

直前の改訂で《王宮の勅命》が禁止となったため、合わせて禁止になったともいえる。【エルドリッチ】の死体蹴りがすごい。




《水晶機巧-ハリファイバー》
現代遊戯王と言えば何のカードを思い浮かべるだろう。筆者はこのカードか《灰流うらら》ではないかと思う。なので、禁止になるのは当然だし、むしろさっさと禁止にならないかとすら思っていたこともある。

確かにこのカードは多くのファンデッキ、カジュアルデッキを助けてきたカードであり、特に《TG トライデント・ランチャー》と《幻獣機アウローラドン》などは彼ありきで設計されたような素材条件を持つ。

だがそれ以上に問題点を多く抱えていることも事実。簡易なリンク素材、明らかにオーバースペックな効果、リクルート効果を持つことから素材指定の緩いリンク3・4のモンスターは実質リンク2モンスター扱いにして妨害・制圧・展開・打開の全てを可能にし、挙句の果てに後続のリンクモンスターのデザインに大きな影響を及ぼし続けたリンクモンスターの元祖ともいえるカード。癌素かもしれない。最終的には「ハリファイバーでできないコンボなどない」とまで言われるほど強力な存在である。

リンク2モンスターは特に顕著で、展開効果を持つモンスターは軒並みリンク素材にできないといった縛りがつけられた(《武神姫-アハシマ》、《星導竜アーミライル》など)。リンク3でも前述したアウローラドンや《スケアクロー・トライヒハート》は素材指定や残存効果などで明らかにハリファイバーからの展開を意識した縛りがつけられている。

現実的ではないにせよ多くの先攻1キルデッキ、過剰な妨害モンスターへのアクセス、相手ターンでの妨害……。このカード1枚でいくつものデッキが救われている裏で、誰しもがハリファイバーを使うというデッキの多様性を損なうポテンシャルを秘めていたことも事実。

極めつけは【スプライト】において《ギガンティック・スプライト》の誓約を受けても展開可能、また自身もギガンティックの素材になれることなど「ハリファイバーじゃないと成立しない戦術」が環境で暴れたことがきっかけとなり禁止カードとなってしまった。ここら辺は《ラヴァルバル・チェイン》とはやや異なる理由で禁止になった気がします。



カードプールの増加に伴い、「インフラを担うカード」から「ただ強いだけのカード」になってしまったハリファイバー。唯一性よりもいつしか「コンボを簡単にするだけのカード」としての側面が強調され始めた彼が禁止になるのは、当たり前なのかもしれない。




あとがき

制限強化組はやはり《水晶機巧-ハリファイバー》の禁止が注目ですね。

ハリファイバーが禁止になったことにより、カジュアル界隈はデッキ改築を余儀なくされました。そもそもハリファイバー前提のデッキしか持っていない人もそれなりにいるでしょうし。

何なら引退宣言すらする人もいる始末ですが、ハリがいなくなった程度で引退してたらどのカードゲームも続かないと思ってしまいますけど……。

自分はハリファイバーがいなくなったことによって運用不可能になるようなデッキはそんなになかったので、ギリギリ耐えてます。というのも、ここ1年くらいはずっとハリ禁止派閥だったので、ハリを使わない構築というのを練習していたので。

大きな被害を被ったのは【純勇者】デッキぐらいですかね。アラメシアも聖殿も制限で、強力なモンスターを容易に展開できなくなったので本当にどうしたらいいんだといった感じ。

アウローラドンは今後はトマホークやバリケイドベルグを経由した比較的簡単なルートが開発されれば、また環境に顔を出しそうですが、幻獣機以外誰も使わなさそうだなというイメージ。

強力な機械族テーマやランク7を容易に立てられるテーマが登場した場合にやや心配ですが。

あれ、そういえば次の新弾に該当するテーマがいた気がするなぁ・・・

緩和組では《魔導書の神判》がどういう影響を及ぼすのか気になります。

何しろ現役時代は一度も対局したことがなかったのでどれ程の脅威となるんでしょうか。エンドフェイズに置物として優秀なジョウゲン以外の魔法使いを漁る作業がはかどりますね。

大会環境はぁ~・・・・・・。




【ティアラメンツ】環境ですかね?

ではこれにて終わりたいと思います。次はイゾルデが危ない感じですかね。

これからハリ以外のエクストラモンスターがたくさん見れることを願いつつオフ会なんかにも出向いてみたいですね。

ではでは。


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