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母になって一年

娘が一歳になった。
一年が過ぎるのは驚くほど早い。

娘もミルクすらうまく飲めない赤ちゃんから、今ではつかまり立ちを楽々こなし、たくさんのごはんを食べるようになった。
少しずつ自分でできることが増えてきて、もう少しお世話したい私としては寂しい気持ちと嬉しい気持ちが混ざっている。



思えば私は子供がすごく欲しかったわけではなく、夫が欲しかったから子供を産むことにしたのであった。

自分は子供が好きではないので、子供を産むけど子育ては夫がメインでやる、という約束の元、子供を産むことにしたのだが、産まれてみると夫の仕事の状況などもあり、私がメインで子育てをすることになった。


国を跨いでの引っ越しもあり、私は無職となり、専業主婦として毎日子育てをしている。

この流れだと、夫に話が違うじゃないか、と不満に思っているようにみえるが、そうではない。

自分でも驚くぐらい子育てが楽しく、専業主婦で毎日子供と過ごしていても特にストレスもなく楽しく過ごしている。


娘が本当にかわいいし、むしゃむしゃとごはんを食べたり、ごくごくマグカップでお水を飲む姿を見るのがとてもおもしろい。

子供が退屈しないように散歩に出かけたり、サイクリングに出かけたり、図書館に遊びに行ったり、時には少し遠出をしたり工夫をしている。

離乳食作りも少し面倒だとは思いながら、毎日どんな美味しいものを作ろうと楽しみながら作っていて、子供がむしゃむしゃとたくさん食べてくれるのを見てとても嬉しいし励みになっている。



子供が生まれる前は、友達に「あんたみたいな子供嫌いな人のほうが親バカになるんだよ」とよく言われていたが、それはどうやら本当のようだ。



娘が生まれる少し前から産休に入り、そのまま無職となったので、かれこれ一年全く働いていない。

これでいいのか?仕事をしなくていいのか?早く仕事を見つけないと、と思う気持ちもあるが、正直毎日家にいて子育てして好きなことをして、ストレスもなく精神的に安定していることが嬉しい。

仕事をしていたときは、仕事ができない人にイライラしたり、他部者の人にイライラしたりして、やりがいは感じていたけど夫に愚痴ることも多かった。

今はイライラすることもほぼないし、愚痴ることもほとんどない。

毎日家にいるので、家の整理整頓をしたり、掃除をしたり、観葉植物を育てたり、セカンドハンドショップで素敵なインテリア小物を探したり、そんなことが楽しい。

整理整頓と掃除をすることで気持ちも浄化される気がするし、綺麗な部屋で過ごせることは目にもいい。

観葉植物を枯らしてばかりいた人間だったが、各観葉植物について調べて、丁寧にケアしたところぐんぐんと育ち、株分したり、葉っぱを一枚一枚拭くくらいゆとりのある時間を過ごしている。


オランダに帰ってきたのでお花が安く買えるようになった。
花屋さんやスーパーで花束を買ってきて、それをいくつかの花瓶に分けてリビングのいろんな場所に飾るのが楽しい。

素敵な花瓶や観葉植物の鉢は、セカンドハンドショップで2ユーロとかで買えるので、たまに足を運んでは掘り出し物を見つけるのが楽しい。

他にもアートを飾るフレームもセカンドハンドショップで購入している。



我が家のリビングルーム


2ユーロで買った花瓶と鉢



仕事については働いていない後ろめたさや、自分の貯金がただ減っていくことがやはり気になるので、のんびりと探して行こうと思っている。

頑張り過ぎない程度に働くつもりである。

いつもがむしゃらに働いてきたから、本当はそんなふうに働く自分が恋しく、私ならまだまだ頑張れるのにと過去の自分を美化しているが、現実的に子供の保育園が高すぎるし、小学校は無料といえど終わる時間が早いのでお迎えが大変だし、結局昔のようにフルタイムで働くことは現実的ではないのだと悟った。

周りでフルタイムで働いている友達を見ると、私は一体何をやっているんだろうと思うこともあるし、キャリアアップしている彼女たちに嫉妬することもあるが、これは隣の芝生は青いというもので、私は私で可愛い子供がいて毎日ストレスなく暮らせているし、働かなくても養ってくれる夫がいるから、十分幸せなんだと思って仕事のことはあまり考えないようにしている。



友達について。
オランダに帰ってきた私は無職で、昔からの友達はみんな働いているので会うとなると土日か仕事後となり、自分とは時間が合わないのだとわかった。

毎日子供か夫としか会わず、また一人だけ偶然できた友達と仲良くしているが、ある時私は夫とその友達に依存しているんだと感じたことがあった。

もし夫やその友達が、私の会いたい時に会えないと悲しくて、家から出る回数も減ってしまい、これは精神的に良くないと思い、友達作りをがんばった。

その後、仲のいい友達が2,3人でき、声をかければお茶に出かけられたり、ランチに出かけられたり、お互いの家を行き来したりすることができるようになって、本当に嬉しい。

友達ができたことで私のオランダ生活は豊かになった。
オランダが嫌で嫌で仕方がなく、なんで帰ってきたんだと100回くらい思っていたが、悔やんでも仕方ないので、前向きに生きようと、そのために新しい友達を作ったことは正解だった。

今はオランダで暮らすのもいいか、と思えるようになったし、出かけることも多くなり、天気も良くなってきたこともあってメンタルが安定してきた。

自分のコミュニティを持つということはとても大切だ。




母になって一年。
私の生活は以前と随分変わったが、この生活も悪くない、というか幸せだ。

ライフステージが変わることで、自分も変わり、そんな自分を受け入れてることが必要なんだと思う。

今ある幸せに感謝して、生きていく。
娘の成長をこれからも見守りつつ自分の人生を楽しみながら生きていこう。










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