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それって思い込みじゃないの?児童・生徒の自殺問題で感じたこと。うたがってみることの大切さ。統計・データに基づいた対策の必要性。 Vol.39

日本は先進国の中でも自殺者が多い。
しかしながらここ数年、自殺者数は減少傾向にある。
だが児童や生徒に目を向けてみるとどうだろう?実は一転して増加しているんです。

「NPO法人 あなたのいばしょ」 理事長の大空幸星さんのお話から引用します。

子供の自殺の原因は?と聞かれて何があたまに思い浮かぶでしょうか?
私の場合は、
「やっぱり、学校でのいじめ問題でしょ!」
そう思った。

しかし、 大空幸星さんによると

いじめを原因・動機とする子どもの自殺は極めて少ないのが実態です
2022年の19歳以下の自殺者数の原因・動機の上位10項目に「いじめ」は入っていません。最も多かったのは「学業不振」の104人でした。一方で「いじめ」は9人で、「失恋」の47人よりも少ない数字です。』

これは私にとって衝撃でした。

『いじめ以外が子どもの自殺の原因・動機のほとんどを占めるにも関わらず「子どもの自殺=いじめ」という固定観念があることによって、他の原因・動機 への対応や原因究明が進んでいないという課題があります。』

これは、自殺の原因はいじめだ!

となると、メディアおおきく取り上げます。そして、それを見た私たちが、自殺の原因はいじめによるものが多い!と勘違いしてしまうのです。

これは、メディアが偏った報道をするのが、原因ではありません。
刺激的な内容のほうが、より私たちが見るし、興味を持つ人が多いからです。

そして、大空さんは、

『スクールカウンセラーの配置箇所は、今や3万箇所を超えています。しかし、この間も子どもの自殺は増加の一途を辿っています。学校現場における相談支援体制は確実に拡充されていますが、残念ながら悩みを抱える子どもの多くがそれらを利用するに至っていません。』

いじめをなくすのは大変むずかしい。
ただ、学業不振や失恋による悩みが原因であれば?
もっと私たちにできることがありそうです。

「きっとそうだろう」
「そうなるはずだ」

という思い込みで終わるのではなく、事実や数字を確認して行動を起こす。そのことでより救えるものがあるのだと感じます。

ちなみに今年度は、いじめ・不登校対策の推進に85億円が投じられています。


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