駐在員のミタ

海外駐在 / サラリーマンのサバイバル哲学

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マガジン

  • 業界再編の荒波~サラリーマンのサバイバル記録~

    大企業のひとつの事業部が売り出され、M&Aにより会社統合を繰り返し、業界が再編されていく。この再編の中でひとりのサラリーマンがサバイバルしていくストーリーとその中で得た哲学を発信する。

最近の記事

プロジェクトマネジメント手法に学ぶ企業の生産性

アジャイル(AGILE)という言葉を聞いたことがあるだろうか。ソフトウェア開発手法の一つで、多くの欧米企業が採用しているものである。このアジャイルの考え方は、需要が細分化し、企業が変化していかねばならない昨今の情勢の中、ソフトウェア以外の一般の仕事にも活かすことができる。アジャイル開発手法を推進する団体が主催する公式トレーニングに参加してきたので、エッセンスを紹介するとともに、真の意味で生産性が高い仕事とは何か、ヒントを上げてみたい。 アジャイルとは何かアジャイルとは何かを

    • 優秀とは何か

      海外駐在員としては異例かもしれないが、駐在先のススメで社外研修を受けてきた。英語によるプロジェクトマネジメントのトレーニングコース、みっちり二日間。今回はその体験から感じたことを記録として残しておきたい。 ただ、ここでは研修の内容には触れない。この研修は講義ではなくグループワーク中心のいわゆる白熱した議論と共同作業が必要な研修であったことだけ述べておく。例えば、 1.ペアで話し合い、最も売りたい商品のアイデアをプレゼン 2.自分が売りたいと思った商品を選ぶ 3.全員で

      • 駐在員のレシピ

        世の中に海外在留邦人は135万人おり、そのうち永住者を除く長期滞在者が87万人いるそうだ。この数字には留学生および駐在員を含む。これだけ多くの駐在員がいながら、駐在員として成果を上げるための参考書のようなものが見つからない。実は身近な人に何かしら読ませたいと思って探してみたのだが、駐在員になるための解説はあっても派遣後の解説はあまりない。 駐在員は批判されやすい。だが十分に理解できる。高い給料をもらっているくせに、海外拠点で肩書を得て勘違いし、ヨイショされて気持ちよくなって

        有料
        300
        • 駐在員として働くこと

          「駐在員」とは何だろうか。 理解せずに駐在生活を漫然と過ごす人も少なくない。駐在員として成果を出すためには必要なことであるのにも関わらずだ。私がこのように述べる背景として、通常、具体的なタスクは上司から駐在員に落ちてこないことが多い。上司が同じ拠点にいないこともよくある。本社も現地側も自由にやれといったスタンスで、何もやらなければ誰に怒られる訳でもなく、ただただ時間を無駄にしてしまう。駐在員は浮いた存在なのだ。だからこそ、駐在員たるもの主体的に行動する姿勢が重要になる。

        プロジェクトマネジメント手法に学ぶ企業の生産性

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        • 業界再編の荒波~サラリーマンのサバイバル記録~
          3本

        記事

          大企業からの離脱(第一波・下編)

          大企業からの離脱(第一波・上編) 大企業からの離脱(第一波・中編) 荒波を乗り越えるために必要だったもの現在、日本企業はGAFAを代表とする米国企業やインダストリー4.0を国として推進する独企業のイノベーションにより、経営戦略的に完全に遅れを取っている。また、アジア企業との価格競争で完敗し、日本のお家芸であった高品質製品を低コストで安定的に供給するメイドインジャパンスタイルがもはや通用しない。さらに悪いことに新工場設立などの過剰投資が原因で、巻き返す体力さえも奪われてしま

          大企業からの離脱(第一波・下編)

          大企業からの離脱(第一波・中編)

          大企業からの離脱(第一波・前編)はこちら。 新統合会社への売却と転籍子会社設立からしばらく経った後、ある噂が流れはじめた。先輩、後輩、同期が次々と転職で離脱し、職場はどこか寒い風が吹いていたのだが、その噂で嵐に変わり始めた。どこかのファンドが持ち株会社を設立し、子会社と競合他社を買収して会社統合を企んでいるらしい。職場ではその噂で持ちきりで、いろいろな疑問と憶測が飛び交っていた。 その噂は本当なのか。 相手の競合他社はどこか。 ついに自分たちが本体から切られるときが来

          大企業からの離脱(第一波・中編)

          大企業からの離脱(第一波・上編)

          その日はやってきた。事務所で各課長が課員を集めこう言った。「XX事業部の従業員は全員、本社に明日集合するように。重要な発表がある」 あーついに来たか、と私は思った。 私は日本の名のある大企業に入社し、ある事業部に配属されたのだが、その部は本業とは少し毛色の違う事業をしていた。入社したとき、マイナーな部署に配属されて他の同期の目が少し気になっていた。マイナー部署コンプレックスとでも言うのだろうか。他部署の同期が花形部署に配属され新人研修で夢を語っている時、キラキラして見えて

          大企業からの離脱(第一波・上編)

          サラリーマンのサバイバル記録

          はじめまして。私はいわゆる普通の30代サラリーマンである。理系大学院を卒業して大手の日系メーカーに入社し、主に新製品開発に携わってきた。メーカーに入社した時、その会社は順調に業績を伸ばしており、順風満帆な社会人生活を想像していた。というよりも、仕事よりもプライベートを重視していた。仕事はプライベートを楽しむための金稼ぎの手段として考えており、いわゆる働くことに対して冷めていた。そこそこ楽してそれなりのお金がもらえて、人生そこそこ楽しんでゆるーく生きていくのが当時の考えだった。

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