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誰でもピアノソナタが書けちゃいます《その3》【和音(コード)をつなげてみよう-1】

今回は「音符の気持ちになって考えよう」です。

ちょっちだけ日記Vol.70

いっぺんに書けないのがわかったので記事の枝番を変更しました。
下書きが進んでいないこともありますが話がながーくなってきてるので
(ペコリ)
※そもそも3回で済まそうというのが無茶な話だったかも知れませんね。

先に書いておきますがこのシリーズの記事は

とにかく音楽を始めたい
理屈のことなど考えずに楽器や音楽を始めた
よくわからないけど自分でも演奏したい、作曲したい

という方々を対象に書いています。なのでどんどん先に進める方は追い越していってください。かく言う私も楽器は出来ません。音楽作品はたくさん発表していますが全て 頭でっかち の譜面なのです。
実際にピアノや楽器のできる方々、本格的に音楽を勉強された方々の作品には到底及びもつきません。(ある意味実践でみっちり体得してらっしゃる方には反って判りにくいかもです。)
なので私と同じような方に 音楽へのハードルを下げる 記事になればいいと思っています。
それとごくごく簡単に書いているので厳密な「音楽理論」ではありません。




ざっくり第一弾(その1、その2)の復習

その1、その2の記事 ではハ長調のなかでの7つの和音(コード)を紹介して「ピアノの白鍵で好きなメロディを作ってコードを当てはめてみよう」
というお話をしましたね。

音名と音階

これに加えて和名の
ハ(C)、ニ(D)、ホ(E)、ヘ(F)、ト(G)、イ(A)、ロ(B)、
ハ(C)

のお話をしました。さらに補足すると
和名ではシャープ(#)は「嬰ヘ短調」という風に「嬰」
フラット(♭)は「変」という言葉で表します。

和音(コード)の種類

これだけ知っていればフラットやシャープの付かない音(白鍵の音)であればどんなメロディでも和音を付けることが出来ます。

7(セブンス)に注意

とはいっても音楽の世界では7番目のコードや音はちょっと特殊です。
和音の「Bm」は本来はシ、レ、ファ#ですがハ長調で見るとファはナチュラルの「ファ」になるのでコード名は「Bm7b5」(5度の音が半音低い)という難しいコードになります。
(なのではじめは無視していいと書きました。)

あとは「シ」の表記ですが
英語(ジャズやポップスの理論)ではそのまま「B」です。
これがクラシックでドイツ語表記になると「H」(ハー)となります。
ドイツ語表記の「B」(ベー)は英語で言う「B♭」のことです。
英語表記でもコード名で用いられる「7」(セブンス)は「シ♭」のこと。
その和音での♭しない7番目の音を使う場合には別に「maj7」(メジャーセブン)と表記します。
(例)ドミソシ→Cmaj7 ファラドミ→Fmaj7
※ちなみにソングブックに出てくる「~maj9」というコードは9thの音がどうこうではなく「7thの音がmaj7だよ」という意味です。

ということでいよいよ第二弾に進みましょう。


和音(コード)をつなげてみよう-1

今まででだいたいどんな音階になっていてどんな和音があるかを見ていただきましたが
さて、どう繋げたらいいのでしょうか?
簡単にぶっちゃけて言ってしまえば4小節をひとくくりとした場合、3小節目後半から4小節目の進行がちゃんと作れていれば「何でもあり」なのです。
「それを言っちゃあおしまいだよ!」と寅さんからツッコミが入りそうですがw)
音楽用語では「きっちり次につなげる」「ちゃんと終わらせる」ことを
「解決」という言葉で表現します。
そうです。「解決」できていればカタチになるのですよ。(これほんま)
そのためには前回も書いた「ドミナント」(属和音=ソシレの和音)が重要になってきます。
使えるのはソシレ(G)もしくはソシレファ(G7)(特別に属七ぞくしちという)だけではなくいくつかバリエーションがあります。
本編以降で触れれるだけ触れたいと思います。

(1)音符の気持ちになって考える

今回はコード進行の前半としてこれで考えていきたいと思います。

メロディを作ってそれに伴奏やバックのサウンドを付けるとしてどのように音を進ませればいいのか?
それによってコード進行は決まってきます。
そうなのです。実はコード進行というのは私個人の考え方ですが「後付け」なのです。
実際私もいくつも曲を書いていて自分で自分のコード進行をはっきり言える曲は少ないです。
でもそれではこれから作曲する方にはなんの参考にもならないので
次に来る和音を推測するための「考え方」みたいな話をします。

まずは 音符の性質 からお話します。


1.今の音から動きたくない(共通和音)

これは「共通和音」とか「通奏」といわれるものです。
曲の流れをスムーズに運ぶためにこの考え方があります。
例えばドミソから次の和音を考えるとき、このどれかの音をそのままの位置で使うのです。
例えばこの考えで行くとドミソの次には ファラド や ラドミ が使えますね。ラドミだったら二つも共通和音があります。
このときファラドは下からドファラ、ラドミだったらそのままでもいいしドミラにしても構いません。
「ラドミソ」とAm7にすれば「ソ」も含めてドミソすべてが共通和音ということです。
「ド」を共通和音にして一番低い音で連続させた場合には「通奏低音」と呼ばれます。
そして音を4つ積んだときの「Dm7」(レファラド)(Ⅱm7=ツーマイナーセブンとも呼ぶ)も使えますね。
そうなると少しポップス調になってきます。
あとはドファラ(F)をFmaj7にすればミ(E)も共通和音ですしFmaj9にすれば音3つが共通和音になります。
ただしFmaj9で気を付けないといけないのは(どの和音でもそうですが)ミファソラと繋がった音が入ってきてしまうことです。
密集した音は不協和音になりやすい のでどれかをオクターブ離したりどれか音を抜いちゃうことを考えないといけません。
(難しい話になるのでここではその話は飛ばします。)

ここで気がついた方もいらっしゃると思いますがドファラのルート(一番低い音)がレになればもはやコードネームは「F」ではなく「Dm7」なのです。(「この二つのコードは似ている」と覚えておいてください。)
「共通和音」という言葉を多用していますが私自身「しつこいほど」教えられた言葉で大事なことだと思っています。
私も譜面を書きながら常に頭に置いています。

ちょっと前回作ったメロディと3パターン併せてみました。
(本来コードネームはそのルートを軸に表しますが今回は記事の流れで表示しています。)

🎵 ▶こちらから聴いてみて下さい ▶🎵

コードを繋いでいく一つの方法としてこういうのがあるということです。
メロディに和音を付ける場合にも使えますし先に和音を決めてから作曲する場合にも使えます。
(例1)(例2)(例3)を比べるとどれも使えるのがわかりますよね。
はっきり言って好みのというか書く側の意図の問題なのです。
(とくに一つ目のFはメロディにミとソが入ってるのでコードとしては先ほど書いた「Fmaj9」になっています。
「G」についてもメロディにファが入っているので実際は「G7」です。
もっというとDm7の場合はメロディにミとソがあるのでDm9(11)となります。
知って欲しいのは和音の流れなのでこの際コードネームはあまり考えないでおきましょう。
私も普段はコードネームは考えていません。
自分が美しいと思った響き、それが正解なのです。


2.動くとしても隣(できれば半音)

これは次の「ドミナント」の話とも関連してきますが音符の気持ちとしてはあまり大きく動きたくないのです。
階段と同じだと思ってください。何段も飛ばすより一段となりの方が上がり下がりがしやすいですよね。
それも全音(音階で言うと2つ)よりも半音(一つ隣の音)、もっといえば下りの方が動きやすいのです。
コードが「C→F→G→C」と動く時、第一弾の記事で説明した音の積み方の進行が何故?
ドミソ→ドファラ→シレソ→ドミソ
となってこの方がスムーズなのか?

一音一音を辿ってみると
(一番低い音)ド→ド→シ→ド
(真ん中の音)ミ→ファ→レ→ミ
(一番上の音)ソ→ラ→ソ→ソ

となって、真ん中のファからレへの移動は一音半にはなりますがほぼ上下動が無いのが理解いただけると思います。
シレソではなく「属七」となるシレファソ(G7)を使った場合には ファ→ファ→ミ という移動が加わるのでより和音の移動がスムーズになります。
ドミナントとしてG7が多用される理由はそこにもあります。
(要はドミソに戻りやすいということです。)
また、先ほどの(例1)~(例3)を見ていただければ
どれも和音の構成音に上下動が少ないのが判って頂けると思います。

ただしここの「1.」「2.」で書いたことはあくまでも和音の音の積み方についてです。
ルート(ピアノの左手の一番低い音やベース、コーラスのバスなど)についてはまた別の話になります。
簡略化してお話しているのでそのことはご承知おきください。
基本的にはコードの名前に来る音が一番低い音になります。
(「C→F→G→C」だと「ド→ファ→ソ→ド」です。)


3.いざ、ドミナントに集結


もうお分かりだと思いますが前半はどんなカタチでも良いのです。
(と言ってしまえば簡単なのですがそうはいきませんよね。)
先ほどの譜面で言うと最初の一小節の「ソラソファミファソミ」の部分
ここをどんどん伸ばして曲にしていけばいいのです。
そしてこの譜面ではシレソ、いわゆる ドミナントの部分に辿り着ければいいのです。
さっきの譜面のように2小節単位でもいいし4小節でも構いません。
まずは最後の一小節、もしくはひとつ前の小節でドミナントになることを目指しましょう。
ドミナントのバリエーションについてはこの第二弾の後半で説明するつもりです。今はソシレファの「G7」のワンパターンでいいですからここに繋がることが肝心です。
そして サビや別のメロディなどの次につなげたい場合にはドミナントで一旦区切りをつける。
曲を終わりにしたい場合には主和音(トニック)、すなわち ドミソに戻れば冒頭で言った「解決」となって終止させることが出来ます。
例を出さないと判りずらいですよね。
こんなのはいかがでしょう?

🎵 ▶こちらから聴いてみて下さい ▶🎵

2小節目の後半にG7(ドミナント)を持ってきたことで 
3小節目は 
もう一度ドミソ(C)からフレーズをつくっています。
そして最後4小節目は今までと同じです。G7からCに「解決」しています。
このように 和音4つ単位をひと固まり にして考えていくと作りやすいです。
それを繰り返したり少し和音を変えたパターンを挟みながら進めていくと作曲しやすいと思います。
追い追い(例)の中に他の和音も入れていきますね。
一足飛びに行っても難しいと思うので少しずつ発展させていきます。

ドミナントのバリエーションについても先ほど書いた通り今後いくつかは紹介できると思います。


次回も和音(コード)の進め方のお話のつづきです。
(結局何回かに分けることになりました。ごめんなさい)

今のところこんな見出しで考えています。

(2)型にはめてみよう

1.「Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ」、「Ⅰ-Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ」、「Ⅱ-Ⅰから入ってみる」他

2.ドミナントを後ろからつなげてみる

3.「sus4」、「Ⅱm7onⅤ」を使ってみる


数字で和音や音階を表記するのはお話しましたね?
※臨時記号(フラットやシャープ)を付けない範囲だったらこんなとこかな?と思います。

次回も少し時間を頂くと思います。
また補足があればそれも次回の記事でお話ししますね。
ご質問等あればコメント欄へどうぞ。
私の知っている範囲ならお答えします。


そうそうこれも書いとかなきゃ
ピアノやキーボードを持ってない、楽器なんか手元にない!という方。
そういう方のために「MIDI」ってツールがあります。
(私のように楽器が全くできなくても譜面は書けるのです。)
一行の五線譜ごとに音色を設定して音符を置いて行って音を鳴らすことが出来ます。
今回リズムのことは説明しませんが音を鳴らすだけでも楽しいですよ。
私が使っているソフトはシェアウェアなのでこちらを紹介しておきます。



ではまた。

みなさんにいいことがありますように。

ここまで書いている以上自分もピアノソナタ書かなきゃ(だーね。)
(プレッシャー!)

#コーラスやりたい
#作曲して欲しい


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