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広尾追加募集馬考察(その2)

1月10日(金)に大阪市内で開催予定の「広尾サラブレッド倶楽部・募集馬検討会」ですが、すでに多数のお申し込みをいただいており、残席僅かとなっておりますので、ご検討中の皆さまにはお早目のご予約をお勧めいたします!

また、札幌・仙台・名古屋・福岡でも同様のイベントを開催できたらと考えておりますので、そちらも決まり次第に追って告知いたします!

閑話休題。さて、募集馬考察2回目はこちら…

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ハニーハント‘18(牡・父リオンディーズ)美浦・根本康広厩舎予定

母ハニーハントはサンデーレーシングで募集され、短距離を中心に活躍し通算40戦3勝、獲得賞金5000万と堅実な成績を残して繁殖入りしました。
その母ホーネットピアスは重賞勝ちこそありませんでしたが、1997年の桜花賞でキョウエイマーチ、メジロドーベルに次ぐ3着に好走。繁殖入り後は8頭のJRA勝ち馬を送り出す堅実な繁殖成績を残しています。

今回募集のハニーハント‘18は、母ハニーハントがお腹にグランプリボスの仔を宿していた際に購入話が持ち上がり、現所有者へと取り次いだのがご縁のキッカケでした。ノーザンファーム出身で母方が代々JRAの勝ち馬、しかも近親に活躍馬が多数の良血が、手の届く範囲内で購入できる機会は滅多にないことなので、ほぼ即決で商談は成立。あとは「生まれた後に何を種付しようか?」という話になった時に真っ先に候補として出てきたのが今回ハニーハント‘18の父となるリオンディーズでした。

リオンディーズは僅か半年余りの現役生活だったにも関わらず、朝日杯フューチュリティステークスで見せた強烈なパフォーマンスと母シーザリオという恵まれた血統背景もあり、初年度からいきなり191頭もの繁殖牝馬に種付けを行いました。グループ内で多くの繁殖牝馬を所有して多頭数交配が可能な社台スタリオンでは珍しくない数字ですが、日高のスタリオンで200頭に迫る頭数を種付することは容易ではなく、それだけリオンディーズに対する人気と期待が高いことの現れではないでしょうか。

事実、初年度100万円からスタートした種付料は2年目150万円、3年目200万円とアップし、産駒デビューの来シーズンは250万円に設定されながらも即日満口という人気ぶりで、デビュー前に毎年種付料がアップするのは単純に人気があるだけでなく、誕生した産駒の評価が総じて高いということに他なりません。

さて、話は戻りますが初年度から大人気だったリオンディーズを種付け候補に指名したものの、肝心のハニーハントのお腹にいる仔が予定日を過ぎてもなかなか産まれず、やっとの思いで種付けに漕ぎ着け、受胎の確認ができたのが6月末、あの時は一同ホッと胸をなでおろしたのを今でもハッキリと覚えています。

そんな事情もあり、ハニーハント‘18が誕生したのは5月24日という遅生まれでしたが、生まれた当初から四肢のフレームがしっかりとしており、トモの発育も群を抜いていたなというのが当時の印象です。

ハニーハント

生後2日目のハニーハント‘18

よく「母馬が高齢の仔は走らない」という話を聞きますが(本馬は母17歳時の産駒)それに関しては「半分正解で半分は間違い」というのが個人的な持論です。たしかに母馬の年齢が高くなるにつれて、受胎率は低下していくのは事実で、健康的な産駒が生まれてくる確率も下がってくるというのは間違いないでしょう。ただし、それは受胎時に母体から十分な栄養が行き渡らずに虚弱として生まれてしまったためであり、逆にお腹の中で十分に成長して健康体で誕生してきたのであれば、まったく気にする必要はないと思います。有名なところですとキズナは母が20歳時の産駒ですし、ロージズインメイは何と母が23歳時の産駒です。

本馬に関しては、現時点での測尺で胸囲が190センチ近くあり、これは同世代の平均を軽く上回る数字で、かつ遅生まれということを考慮すると、この先の成長でさらに変化していく可能性は十分に考えられます。

本馬を育成していただいている「せせせんせー」こと瀬瀬獣医も「速筋のボリュームが並外れていて、これを鍛えていくことでスピードとスタミナを兼ね備えたスーパー速筋へと変化していきます。速筋自体は天性のものなので坂路調教で鍛えていくのが今から楽しみです」との心強いコメントをいただいています。

現時点(12月5日現在)ではまだ屋内での乗り運動中心のメニューだそうですが「坂路入りしてすぐに18秒ペースで乗ることができるよう下地を作っている段階(せせせんせー)」とのことですので、年内には坂路での走りを見ることができるのではないでしょうか?

また、預託予定の根本康広調教師も「遅生まれに見えない素晴らしい馬体で、祖母のホーネットピアスのように芝のスピード競馬で持ち味を発揮してくれそう。育成が順調なら5月くらいには美浦に移動して夏デビューを目指したいですね」というお話でした。

根本厩舎といえば広尾サラブレッド倶楽部ではスノージュエリーと藤田七菜子騎手のコンビですっかりお馴染みになったかもしれないですが、他にも先日結婚を発表した丸山元気騎手、穴太郎こと野中悠太郎騎手が所属として活躍しています。個人的には丸山元気騎手あたりが手が合いそうだなと感じていますが、まずは順調に育成で鍛えてもらって、パワーアップしていく過程を見守りたいと思います!


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