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ライティングと云うは言葉を知ると覚えたり 〜語彙を増やすWebツール〜

ライティング教本を読んでいると、「言葉はなるべく平易に。誰にも伝わる表現を選びましょう」としばしば目にします。
記事は内容が伝わってナンボ。独りよがりの難読語や慣用句は、書き手の自尊心を高めこそすれ、読み手の理解を阻むものとなるのかもしれません。

が、
私は、他人の文章を通して、知らない言葉に出会うことが好きです。
こんなカッコいい言い回しがあるのね〜と感じられてこそ、書き手へのリスペクトが増して、文章を追う目にも力が入るというもの。

使う使わないは別にして、より多くの言葉を知ることはライターの武器になるはずです。
言葉は心。新しい言葉を知ることができれば、私たちの感受性はより豊かに育つに違いありません。

今回は、誰でも使える「語彙を増やすツール」をご紹介します!


1. 連想類語辞典:日本語シソーラス(URL

単語の見直しとして、最も実践的に利用できると感じているサイトがこちらです。
入力したキーワードから、言い換え表現や類語を示してくれます。

類語辞典は、Weblioなど有名なものがいくつかありますが、このサイトは提示してくれる関連語の数が、とんでもなく多いという点で気に入ってます。
「やばい」で検索すると、3500以上のシソーラス(関連語リスト)を示してくれて、実にヤバい。
候補はそれぞれリンクになっており、リンクを辿ってさらに深掘りして調べることも可能です。
いまいち伝えたいことの表現方法が決まらないという時は、とりあえず検索してみるとヒントが見つかるはずです。

右ペインに小見出しが出ていますが、ある程度グルーピングして表示してくれるのも使いやすい

2. Google Word Coach (URL)

Googleが提供している英語学習アプリです。
スマートフォンで、「word coach」と検索すると遊べます。
問題文に対して2択で単語やイメージの選択肢を選ぶ形式で、5問をワンセットで無限に遊べます。

とても単純

語彙を増やすことの効果とは、世界を新しい切り口から見る方法を学習するところにあります。
第二言語を学ぶことは、もっとも単純かつ強力に、新しい世界を開きます。

Google Word Coachは、その他の英単語学習アプリと違って、単語の選出がランダムというか自由というか幅広い。難易度はやっていくと上がっていくので、よっぽど英語に長けていない限り、常に新鮮に単語学習を続けられるはずです。
解説は短文で済まされているので、本当にその単語を理解したい場合、別途"ググる"必要があると思いますが、とにかくお手軽に新単語を学習できます。
日本語のやつも作ってほしい…。

UXライティングが優秀で、
もうちょっとやるか〜という気にさせられる

3. 創作に使えるかもしれない用語集(URL

人が語彙を増やしたいと思うタイミングは、己の中二病的創造力が抑えきれなくなったときと相場が決まっています。
そのピンポイントな欲求を、ピンポイントに満たしてくれるのがこちらのサイト。

ものすごくカテゴリーが多い

カッコいい人名から、ロマンチックな外国語。最強にカッコいいドイツ語など、あらゆる創作場面に対応しています。
見た目はシンプルなWebページなので、ちゃちい言葉しか出てないのかな〜と内心下に見ていましたが、かなりのボリュームがあり、時間を忘れて眺めちゃいます。
ペコラ (ラテン語の家畜)、ドラコニックマンス(月の交点)、神籬ひもろぎ(臨時の神のよりしろ)とか、死ぬまでに一度は使いたい。

カテゴライズがしっかりとされているので、類語検索のつもりで覗いてみるのも良さそうです。

4. 毎日10問!語彙力アップクイズ600問(URL

単語を知るのと、単語を覚えるのはレベルが異なるもの。
上記のサイトから「おお!こんな単語あるのか!」と気づきを得たら、こちらのアプリで単語帳に変換してみるのはどうでしょうか。

App Storeより

ボキャブラリー強化アプリはいくつかありますが、こちらのアプリは自分で単語を追加できるのと、プリセットされている単語の量と質が十分でイチオシです。

単語学習ようの、いわゆるフラッシュ・カード系のアプリに勝とも劣らない、使いやすいUIも魅力。
眺めるだけでなく、手も動かして学習を深めたい人におすすめできるツールです!

あらかじめ登録されている600問を使いこなせるようになるだけで、一定のボキャブラ強者になれるはず。

5. goo辞書(URL

今回紹介したツールは、その多くが名詞の語彙を補強するものでした。
ただ、美しい文章を書き出すには、形容詞や副詞の語彙の豊かさこそが、大切だと思います。そうした修飾語を美しく使えてこそ、読み手へ情感を伝えられるエッセイなどが書けるようになるでしょう。

goo辞書は、よくあるweb電子辞書なわけですが、品詞ごとに単語を一覧表示してくれる点で、お気に入りです。
調べてみると、意外によくいるようでない機能。

あらゆる品詞を一覧確認できる

ある程度の単語を調べおわると、やがて人は辞書を読むに至るわけですが、goo辞書の優しいUIは、その入門にぴったりでは。

言語学者など、言葉を専門に学ぶ大学生は複数の辞書を読了していくと聞いてビビりました。そんな単語フリークに踏み出さんとする方にはお勧めします。
ぜひ読破して、皆が知らない美しい単語を使いこなしていってください。



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最後までご覧いただきありがとうございました!
単語学習は、単語の使い方を理解してこそ意味があると思っていたので、本を読む以上のことはないかなーと思っていましたが、調べてみると色々なアプローチがあって面白かったです。
冒頭にも書きましたが、「皆が知らない単語は使わない」という風潮は反対です。それはある種の正しさがあるかもしれませんが、皆がそれに倣えば、私たちの言語空間は狭くなっていくばかり。
文章との出会いは、うちに閉じこもるものではなく、さまざまに開かれゆくものであって欲しいと願っています。
同じような思いを持つ方に向け、何かしらの発見があれば幸甚です。


これからも週に1回、世界を広げるための記事を書いていきます!
過去のライティング研究シリーズはこちらに。
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どうぞ、また次回!


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