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なぜお祭りを撮り続けるのか

お祭りを撮り始めたのは2023年の7月から。同年の年末までに約30ヶ所のお祭りに行きました。
単純に6ヶ月で割ると、2023年後半は月に平均5ヶ所はお祭りに行っていたことになります。週計算では毎週どこかのお祭りに行ったことになります。頭おかしいですね。

私自身ここまで何か一つのテーマに没頭して、撮影を続けることがありませんでした。
今まではスナップを中心に、一人で目的もなく街中を歩くことが多く、たまに誘われればポートレート撮影で、気が向いたら何でも撮るというスタンスでした。
今はお祭りのために予定を空け、遠方であっても時間とお金をかけて撮影に行っています。以前の撮影のスタンスと比較すると、自らがこれほど情熱を注いで撮影していることが不思議です。なぜお祭りを撮り続けるのでしょうか?

その理由は、おそらくお祭りは私にとってこれまで経験しなかった新しい世界を見せてくれて、それに強く惹かれているのだと思います。

私は社会人になるまでに何度か引っ越しを経験して、いわゆる「地元」という場所がありません。たまに地元を聞かれると答えに困ったりします。学生時代は九州だったので適当に九州と答えますが、実家はもう別の場所にあり九州に帰るという感覚もなく、今の実家の場所は私の生い立ちには関係ない場所で、じゃあ地元ってどこなんだろうと思ったりします。

また、兄弟がおらず、生活環境的に家で一人で過ごすことも多かっため、昔から一人で行動することに慣れていました。
今やネットで調べれば何でも出てくるし、大抵のことは一人で解決できます。わざわざ誰かと深く関わる必要なく、たまにコミュニティに関わってみても、最終的に一人に落ち着きます。

一方で、お祭りは地域社会に根ざした行事であり、人々が一致団結し共に楽しみ、感動を分かち合う姿を見せてくれます。

お祭りの撮影を通して、地域の人々の結びつきを感じながら、お祭りの光景に憧れのような感情を抱き、自分にはなかった経験や感情を補完しようとしているのです。

お祭りが持つ地域性や人々の結びつきは、新しい視点や人々の繋がりの大切さを私に教えてくれたのかもしれません。

撮影する対象や瞬間を選ぶ理由は、過去の自身の経験や感情など内面的な要因が大きく影響しているのだろうと思います。

自分にはなかったものを見せてくれるお祭りを今後も撮り続けたいです。


2024年3月6日から大阪の京橋にあるGallery room305でお祭りの写真で個展を開催いたします。

「祭縁」
会期:2024年3月6日(水) ~ 3月10日(日)
                        14:00 ~ 20:00(最終入場19:30)
                        最終日のみ12:00 ~ 18:00(最終入場17:30)

場所:Gallery room305 ( @gallery_room305
     大阪市城東区新喜多1-1-2 4F (MAP

JR「京橋駅」南口の目の前です。京阪や長堀鶴見緑地線の場合は少し距離があります。


お祭りを舞台に、お祭りの日特有の人の縁や繋がり、距離感に焦点を当てて撮影しています。
個展の詳細は以下の記事をご覧ください


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