Manabu Ishigooka

山形ブラジル音楽協会会長。 音楽とアジアの映画について書きます。 音楽はブラジルに限…

Manabu Ishigooka

山形ブラジル音楽協会会長。 音楽とアジアの映画について書きます。 音楽はブラジルに限らず、好きな音楽であればなんでも。僕の色が出るセレクトを心がけます。 アジアの映画はできるだけ語り尽くされている名作ではない、ここ10年程度の「好き」な作品を取り上げます。 あ、韓国ドラマもね。

マガジン

  • yamabra disk (ディスク・レビュー)

    山形ブラジル音楽協会(山ブラ)のディスク・レビューです。ジャンルに関わらず、僕のお気に入りの音楽を紹介する記事をマガジンにまとめました。

  • 旅の記憶。

    旅の記憶。 旅をした街、場所などの備忘。

  • CASA DE RIO

    故神保亮画伯は、数々の中南米の巨匠のライヴを山形で実現させた、我々の敬愛する先輩であります。氏の足跡を偲んで「中南米音楽」の「とびら」や「編集後記」などに描いた作品を紹介いたします。

  • 新・山形を歩こう。

    以前「山形を歩こう。」というブログを作っていました。山形を訪れる方の旅の道標として役立てていただければと思い、かなりの数のお店などを紹介しました。しかしその後年月も経ってしまい、掲載した情報もすでに過去のものとなり、またブログという媒体の扱いにくさもあって、全く更新もせずに放置していました。しかしせっかく山形を訪れた方に、できるだけがっかりする事のないように、魅力的なスポットをお伝えできればと考え直しました。そこでnoteに新たなカテゴリーとして、山形の素晴らしいお店などを紹介する「新・山形をあるこう。」として記事を再開することに致しました。山形市近郊で、食事やショッピング、あるいは観光地などを紹介します。あくまでも僕が行ったことがある範囲で、自信を持ってお勧めできる場所(のつもり)です。

  • Arquivo Música Brasileira

    yamabra diskの中からBrasil音楽だけをマガジンにまとめました。

最近の記事

yamabra disk: Ghostly Kisses / Darkroom

儚いです。Ghostly Kissesのニュー・アルバムはファンの期待を裏切らない、美しく儚い傑作です。デビュー・アルバム「Heaven Wait」が素晴らしかったケベック州のシンガー・ソングライター、Margaux Sauvé(マルゴー・ソーベ)のセカンド・アルバム。 しかし彼女、なんと昨年来日していたのですか?ファンとしてはとても恥ずかしいことですが、僕は全く知りませんでした。彼女については「クワイエット・コーナー2~ 日常に寄り添う音楽集」でも僕がディスクの紹介を担当

    • 開雲堂が、閉店します。

      はじめに 僕の故郷弘前の老舗和菓子店、「開雲堂」が本年5月いっぱいで閉店とするのこと。 僕は20年くらい前までは和菓子にほとんど興味がなかった。だから故郷のこの名店にも帰省した時に立ち寄ることさえなかったのだ。しかしその後急に和菓子に目覚めて(えらく遅咲きです)、今度は極端だが帰省すれば必ず立ち寄る店になった。 開雲堂の創業は1879年。城下町弘前を代表する和菓子屋であり、景観重要建造物に指定されたその趣のある建物も相俟って、地元民のみならず観光客にも大いに人気があった

      • yamabra disk: Sven Wunder / Late Again

        おもわずカッコ良い〜〜って言葉が口に出てしまったが、これはそれほどにカッコ良すぎるではありませんか。スウェーデンの音楽家Sven Wunder(スヴェン・ワンダー)のニュー・アルバムです。彼の4thアルバムであり、「夜を彩る」作品とのこと。本作はその意図を見事に叶えた素晴らしい音像と言えましょう。 基本的には、ピアノとオーケストラを中心にしたジャジーなアレンジメントに、フルート、金管、弦などをフューチャーして、心地よく穏やかでいて、センシティブで洗練を極めたサウンドを構築し

        • 酒田に、行ってきました。- 土門拳記念館とNICO -

          ちょっと前の話なのですが、GWの初めに酒田に行ってきました。土門拳記念館で開催されている特別展「植田正治と土門拳ー巡りあう砂丘ー」が観たくって。 酒田は僕が今まで住んだことがある街の中で3番目に長い期間(2年9ヶ月)住んでいた街なので、愛着があります。小さい街ですが元々北前船で京都との交流があった港町で、往時の繁栄の面影を残す素敵な街なのです。そして酒田に住んでいた時も、現在も時々行きたくなるのがこの土門拳記念館です。 土門拳記念館 今回の目的はこちら。リアリズムを追求

        yamabra disk: Ghostly Kisses / Darkroom

        マガジン

        • yamabra disk (ディスク・レビュー)
          251本
        • 旅の記憶。
          3本
        • CASA DE RIO
          12本
        • 新・山形を歩こう。
          20本
        • Arquivo Música Brasileira
          57本
        • 山形ブラジル音楽協会企画記事
          9本

        記事

          casa de rio (神保亮画伯を偲んで) その12:

          これはある方から随分前にいただいたのですが、神保亮さんがNHK山形の番組「神保亮の『夕べのひととき』(1988ー1989)」に出演していた際の貴重な録音です。CD-Rに焼かれています。1回45分で30回分あります。 素敵な番組です。語りにしても選曲にしても、神保さんらしい優しさや個性が滲み出ています。番組に関する情報は残念ながらネットには全く出てきません。「しょうじさとこ」さん(漢字表記はわかりません)というアナウンサーが番組の進行をしておられます。どなたか情報をください!

          casa de rio (神保亮画伯を偲んで) その12:

          新・山形を歩こう。 article 20: 菓道 八右エ門

          菓道 八右エ門 住所:山形市七浦579 電話番号:023-684-8129 営業時間:8:30〜17:00 定休日:水曜日、第一火曜日、不定休あり インスタ: HP: 多くのアーティストを山形に招聘して、その時々楽屋でのお菓子などを準備してきました。なかなか皆に受けるものというのは難しいのですが、ほとんどのアーティストが喜んで食べてくれたのが、ここ「菓道 八右エ門」の「あんず大福」です。独特の風味と爽やかさ、そして食感が日本人にも外国人にも受け入れられたようです。

          新・山形を歩こう。 article 20: 菓道 八右エ門

          yamabra disk: JASMIN GODOY / Show me the way

          JASMIN GODOY(ジャスミン・ゴドイ)はオランダのロッテルダムで生まれ、大学で音楽を学んだ後、ミナスに移住したというシンガー・ソングライター/ギタリスト。ロー・ボルジェスなどのミナスの音楽を中心にブラジルの音楽は彼女の創造の源であったという。 本作はLeonardo Marques(レオナルド・マルケス)をプロデューサーと録音エンジニアに、新世代ミナスの高度で複雑な文脈とクールビ・ダ・エスキーナのユニバーサルな音楽性、そしてブラジル音楽の密林的呪術性とのJasmin

          yamabra disk: JASMIN GODOY / Show me the way

          盛岡を、旅する。

          このGW、せめてどこかには行きたいと思い、思い付いたのが盛岡でした。山形からもさほど遠くなく素敵な店が多いので、ずっと行きたいとは思いつつコロナ禍もありなかなか機会がありませんでした。で、今回はホテルが取れちゃった(しょうもないホテルでしたが)ので思い立って一泊二日の弾丸旅行で行って参りました。 ⚪️1日目(2024年5月3日)盛岡駅に着いたのが午前10時過ぎ。真っ直ぐホテルに行って荷物を預け、そのまま街へ。その後は歩いて巡った順に紹介します。 ・光原社本店 盛岡駅に着

          盛岡を、旅する。

          yamabra disk: Lucy Rose / This Ain't The Way You Go Out

          Lucy Rose(ルーシー・ローズ)は、UKのシンガーソングライター。Neil YoungやJoni Mitchellなどから影響を受けたといいます。本作は彼女の4枚目のアルバムとのことです。「とのことです」っていうくらいだから、僕は彼女のことは全く知らず、ちょっとノスタルジックなこのジャケットに惹かれて聴いてみたわけなのです。なんと彼女、結婚と出産、そして妊娠誘発性骨粗鬆症を経て本作でカムバックしたのだそうです。 これがしかし内容もジャケットに負けず素晴らしいのです。愁

          yamabra disk: Lucy Rose / This Ain't The Way You Go Out

          僕のジョアン。

          中原仁さん監修のレコード・コレクターズ増刊「ジョアン・ジルベルト読本」をご覧になりましたか?この本はまさに力作。ブラジル音楽ファン必携というべきものです。この一冊の中にジョアン・ジルベルトの全てが封じ込まれています。 この際もうブラジル音楽ファンだとかボサノヴァ・ファンだとか偏狭なことは言わず、ブラジルの産んだこの稀代のスタイリストの全貌を、この本で全音楽ファンに知っていただきたいと思うのです。 さて本誌の発刊にかこつけて、山形ブラジル音楽協会の会員・関係者に参加していた

          僕のジョアン。

          yamabra disk: Charlie Grey and Joseph Peach / A Breaking Sky

          前作も本当に素晴らしかった、スコットランドの音楽家、Charlie Grey (Hardanger D’Amore:チャーリー・グレイ) とJoseph Peach (Piano, Harmonium:ジョセフ・ピーチ) のデュオによる5作目であり、ニュー・アルバム。本作もまた傑作です。 圧倒的に美しいアルバムです。荒涼とした景色が浮かぶようで、否が応でも郷愁を惹起されます。しかし思いを掻きむしられるような切実さを感じるのは僕だけでしょうか。僕の直感の過ちかもしれないけれど

          yamabra disk: Charlie Grey and Joseph Peach / A Breaking Sky

          yamabra disk: Haroldo Bontempo / Indie Hippie Retrô Brasileiro

          ストリングス・アンサンブルからちょっと脱力系の女性コーラスへと続くTr.1「Um Novo Começo」からその緩さがとても気持ち良いアルバムです。Haroldo Bontempo(アロウド・ボンテンポ)はベロ・オリゾンチのシンガー・ソングライター。 ブラジル音楽好きはこの手のヤラヤラ系ユニゾンはみんな好物だと思うけれど、彼の音楽にもかなり素朴系の女性コーラスがとても効いています。 全編とてもユルいし、この季節にフィットした気持ち良い、最旬なアルバムだと思います。本作は

          yamabra disk: Haroldo Bontempo / Indie Hippie Retrô Brasileiro

          Fusion 30

          レコード・コレクターズの2024年5月号の特集は「フュージョン・ベスト100」でした。とても懐かしく拝見しました。この「フュージョン」という言葉、いつ頃から使われたのか僕は定かに覚えていませんが、この雑誌の記事によれば1978-79年の頃からだといいます。なんか個人的にはもっと以前からのような気もするのですが、いずれにしろここに取り上げられているようなアルバムを、当時は最先端の音楽としてよく聴きました。ジャズに、ロックやソウル/ファンク、場合によってはブラジル音楽やクラシック

          僕の好きなアジア映画99: ビニールハウス

          『ビニールハウス』 2022年/韓国/原題:비닐하우스/100分 監督:イ・ソルヒ(이솔희) 出演:キム・ソヒョン(김소현)、ヤン・ジェソン(양재송)、アン・ソヨ(안소요)、シン・ヨンス(신용수)、クウォン・ミウォン(원미원) 「僕の好きなアジア映画」というタイトルだから、当たり前ですがいつもは好きな映画のことを書いています。しかし今回だけはその最低の基準を破ってしまおう。僕はこの映画が嫌いです。すごい映画、凄まじい映画だとは思うのですが、僕はこの映画が嫌いです。 おそら

          僕の好きなアジア映画99: ビニールハウス

          新・山形を歩こう。 - article 19: 蕎麦 千利庵

          千利菴 住所:西置賜郡白鷹町広野1656 電話番号:0238-87-2087 営営業時間: 11:00~14:00(売り切れ次第終了)ß 定休日:水曜日 HP: 蕎麦の好みはそれぞれで、一概にこれというものではもちろんありません。ただ個人的好みをいえば、山形の内陸で好まれる割り箸のように太く、ボソボソとして、しっかり咀嚼する必要がある、そういう蕎麦は僕は好きではありません。僕に限らず県外出身はそういう蕎麦はあまり好きではない傾向があるように思いますが、いかがでしょう。根本

          新・山形を歩こう。 - article 19: 蕎麦 千利庵

          yamabra disk: GreenTTea & The Tempos / Tempoetic

          なかなか今のところ詳しい情報が多くは出てこないのですが、彼らGreenTTea & The Tempos は、Evanston出身で現在はシカゴを拠点に活動するグループとのことです。メンバーは主としてThomas Hart (p.)、Luca Piattoni (g.)、TT Miller (vo.)でこれに本作ではサポートが加わっています。 彼らの音楽はストレートなリズム&ブルースをベースとしていますが、コンテンポラリー・ジャズ、ファンクなど幅広い音楽性に基づいた洗練され

          yamabra disk: GreenTTea & The Tempos / Tempoetic