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知らんがな、を世に出してみる

SNSでじぶんを発信するのにどんどん臆病になっている。ここで言う「じぶん」とは、空を見上げたときに胸に込み上げる些細な感動とか、久しぶりに食べた行きつけのカフェのパスタが死ぬほど美味しく感じたとか、そういった「知らんがな」なこと。

毎日の小さな気づきを掬い上げて日記をつける夜があるように、本当は「こんなことを感じたよ」「こんなことがあったよ」をシェアして「わかるわかる」「いいよねぇ〜」と、わたしの勝手な知らんがなを見つけてくれた人と対話をしたい。

でも、「誰が読むんだろう」とか「あの人にこう思われるかも」と、考えるうち筆は止まり・・

「有益なことを発信せねば」

「そんなものは書けぬ」

「発信するのが臆病になる」

「発信しない」

に至ってしまった。

とくにライターという文章を書いてお金をいただく職業を選んでからはなおのこと。純粋に文章でじぶんを表現するのが好きだった頃は(今ももちろん好きだけれど)、自己満足の「知らんがな」をたくさん世に出していた。

その先につながった人、世界が、わたしをライターにさせてくれたようにも思う。

「知らんがな」から広がる世界は、思ったよりも広い。拙い文章でまたはじめたくなった。

誰か、ではなく「じぶんのための知らんがな」。

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