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貝津 美里|生き方を伝えるライター
2020年12月23日 00:58
夜のドライブが苦手だった。暗い車内には、彼の好きな曲が迷いなく流れ、街並みは容赦なく過ぎ去る。何もついていけない。何も捉えられない。夜のドライブは、「どうせ終わる」ことの象徴だ。もうすぐデートが終わる。楽しかった時間が終わる。そのあと芋づる式に頭に浮かぶ言葉は、今度いつ会うのかわからない、もう会わないかもしれない、だった。頭をぐるぐる......巡る、独りぼっちの感情たち。言葉にしてみれば