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医者の朝活

休日でとっても良い天気なのですが、泊まり当番なので一日病院です。 正確には明日の夜までトータル36時間くらい?。゚(゚´Д`゚)゚。

こんな日は読みたかった小説等をまとめて読んじゃいますよね。


病院に勤める勤務医の仕事は毎朝の回診すなわち患者さんの朝の挨拶、お加減の確認から1日は始まります。


朝確認することっていっぱいあります。学生・研修医教育でも強調すること毎回のごとしです。一つはデバイスの確認。

※デバイス 点滴や中心静脈ライン、経鼻胃管、尿管カテーテルなどを簡易的に表す業界?用語です。

デバイスは自然由来のものではありません。だから我々はできるだけ早く抜けないか常に考えています。長引くとろくなことがありません。

すべてのデバイス → せん妄を起こす
点滴、尿管カテーテル → 感染症を起こす

などなど。こういう嫌なことが起こる可能性は日に日に上昇していきます。

 直接患者さんの身体に針を指したりするものじゃなくても、モニターのコードなども、そもそも患者さんに対する心理的負荷はかなり大きなものになります。

 そしてデバイスが入ったまま退院、というのは基本的にはないのでいたずらに不要なデバイスが入っていると退院日が伸びるということにもなりかねません。

(自分の執筆原稿から抜粋)

という訳で毎朝が勝負なのです。”抜けないかな?”と考える。
だいたいチェックするのは上の絵のようなポイントです。

・点滴 
食べれているし、水分や抗生物質も口からの投与に変えられないかな?
・尿管カテーテル 
尿量を逐一みているわけじゃないし、朝抜いてみよう。でも自尿がでないこともあるから日中よく観察してみよう
・モニター
解熱しているし、血圧も脈も安定してきたから1日3回の測定でも良さそうだ。

などなど。ある程度観察項目を決めておきつつ、でも個人的にはそれ以外でも役立つ情報はないかな、と考えながら回診しています。朝アクションを起こす、方針が決まっていると日中の人手が多い時に検証が出来るので有用なのです。


さて、観察を挟持としている以上、チェックリスト埋めに収まらず、常に新しく有用なことはないかな?と常日頃考えています。


最近発見した、有用な観察項目は

”髪”

 入院した際は、状態が悪くてベッド上安静等になることが多いですが、病状が改善していけば常にそうする必要性はなくなっていきます。

 入院前は毎日髪を洗っていた(お風呂・シャワー)方がほとんどです。それが入院すると数日、ないし1週間以上平気で洗っていない、というケースは往々にしてあります。

 ベッド上安静などの行動抑制が必要なときは仕方ないのですが、看護師さんに指摘されてようやく安静度を変更する、といったケースは日常でよく散見されます。

 その結果、結構元気になったのに髪がゴワゴワ、フケがついていて痒そうにしていたりする患者さんもいらっしゃる。


 医師が一言、もうシャワー、入浴OKだよ、散歩していいよなどとコメディカルにアナウンスするだけで、患者さんも快適、また身体の廃用化もさけられるかもしれません。

 ※廃用症候群
過度に安静にすることや、活動性が低下したことによる身体に生じた様々な状態をさします。ベッドで長期に安静にした場合には、疾患の経過の裏で生理的な変化として以下の「廃用症候群の症状の種類」に示すような症状が起こり得ます。病気になれば、安静にして、寝ていることがごく自然な行動ですが、このことを長く続けると、廃用症候群を引き起こしてしまいます。




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