miredo / Tomomi Edo

Part-time lecturer: language & culture■…

miredo / Tomomi Edo

Part-time lecturer: language & culture■海と山のどちらが好きと訊かれたら<空が好き>と答えるあまのじゃく■ ♪Excuse me while I kiss the sky/Jimi Hendrix■トップ画像は Sidemen in Bali

マガジン

  • 書評講座 Vol. 6

    • 5本

    課題書:1)ハリケーンの季節(フェルナンダ・メルチョール著、宇野和美訳、早川書房)、2)自由選書

  • 書評講座 Vol. 5

    • 5本

    課題書:1)ものまね鳥を殺すのは:アラバマ物語(ハーパー・リー著、上岡伸雄訳、早川書房)、2)「神は俺たちの隣に」(ウィル・カーヴァー著、佐々木紀子訳、扶桑社ミステリー文庫)、3)自由課題

最近の記事

書評:リチャード・ライト『地下で生きた男』(上岡伸雄 編訳、作品社)

「図書新聞」No.3638 (2024年5月4日)にリチャード・ライト『地下で生きた男』(上岡伸雄 編訳、作品社)の書評が掲載されました。 「図書新聞」編集部の許可を得て、投稿いたします。 書評は下記のリンクよりお読みいただけます。 "I can't breathe"という言葉が先週もTVのニュース(*1)から聞こえてきました。リチャード・ライトが警察の暴行を描いた1940年代から何も変わっていないのか、と暗澹とした気分になります。でも、大きな変化があります。この作品の出版

    • ずいぶん遠回りしたけど―社会人学生を経て―ここにたどり着いた

       オンライン英会話を初めてから何回自己紹介をしたでしょう。出会った先生の人数分はしているわけなので数百回はしているのかな。それと比べて、日本語で自己紹介をした回数はとても少ないです。それに、なんかの集まりで「では簡単に自己紹介を!」となっても出身地と名前を言って、集まりによって専攻とか職種をひとこと付け加える程度、文字通り簡単なものが大半です。まあ、顔合わせという意味ならそれくらいで十分なのでしょう。  英会話のレッスンでは、その後の会話がどう展開するかにもかかわるので、け

      • 虹の色はいくつ?―3色の虹って!?

        言語ネタでわたしが好きなのは虹の色の話。昔々、言語学の授業で紹介された『日本語と外国語』(鈴木孝夫著、岩波新書) に載っていました。 日本だと虹の色はいくつ?と訊かれたら、ほとんどの人が7色と答えると思います。色の名前がすらすら出てこなくても、とりあえず色の数はラッキー7。でも、世界に目を向けると答えはさまざま。本書はアメリカでは6色、ショナ語では3色という記述を紹介していました。これは色が見えてないということではなく、連続しているプリズムをどこで区切り、どう名づけるかが文化

        • 初めてのオゴオゴパレード@Ubud

          バリの伝統文化でインパクトがあるのはなんといってもオゴオゴ。サカ暦の元日ニュピ(Nyepi)前夜つまり大みそかは、オゴオゴと呼ばれるおどろおどろしい形相の張りぼてが村を町を練り歩きます。よく青森のねぶた祭に似ていると言われます。たしかに雰囲気は似ているのですが、バリのオゴオゴは特定の地域だけでなく、バリ全体の市町村で一斉に行われています。島全体で同時にサイズもデザインもさまざまなオゴオゴがうごめいていると想像すると、ちょっとすごいですよね!(正確には1日早くパレードを行う地域

        書評:リチャード・ライト『地下で生きた男』(上岡伸雄 編訳、作品社)

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        記事

          どちらのVladimirさん?―ウラジミール vs ウラジーミル 

          翻訳勉強会の課題で久しぶりにニュース記事に取り組んだ。ロシア大統領Vladimir Putinの表記を念のため調べたらウラジーミルと外務省のサイトに載っていた。 「各国の元首名等一覧表」 てっきりウラジミールだと思っていたけど確信がもてなかったので調べてみてよかった。固有名詞のカナ表記はホントに厄介な問題だ。 「毎日ことばplus」さんによるとロシアでのアクセント位置が決め手らしい。 そういえば、教科書でお馴染みのリンカーンがいつの間にかリンカンに変わっていてびっくりした

          どちらのVladimirさん?―ウラジミール vs ウラジーミル 

          書評:ハーパー・リー『ものまね鳥を殺すのは』(上岡伸雄訳、早川書房)

          読んだ、書いた、第5回書評講座に参加した 巷で話題の(!?)『翻訳者、豊﨑由美と読んで書く』をご存知でしょうか? オンラインの書評講座から生まれた同人誌です。この講座にわたしは第3回から参加していますが最初の2回は合評からの参加で、昨年12月の第5回で初めて書評を提出しました。なんと講座終了からもう2か月!遅くなりましたが、ほかの参加者のみなさんを見習い、改訂版を投稿するためにnoteを始めることにしました。 今回、間際になって自分の大きなミス(書誌事項の誤記)に気づき

          書評:ハーパー・リー『ものまね鳥を殺すのは』(上岡伸雄訳、早川書房)