船を逃す夢
夢を見た。
学生時代なのか、新人時代なのか、まだ若い頃で、何かの研修に参加して安い宿に泊まっている。
次の日は朝早いから遅れないように、という注意喚起がある。
次の日なのか、皆があわただしく、ボーイフレンドが「まだ準備してないの?」と焦った声で言う。
自分の荷物を探すのだが見当たらない。探し回っているうちに建物のスロープを降りていくとそのまま海に入り、膝まで濡れてしまった。
「建夫物の中からそのまま海に行けるのだ」と感心する。
建物の中に戻ったのだが、気が付けば海の中に落ちていた。
深い。
このまま溺れるのかと思ったら、構造物にたどり着いた。
宿舎に戻ったのかとほっとしたのだが、その構造物はゆるやかに動いている。
船のへさきの、普通、喫水線の下に沈んでいるでっぱり部分に這い上がったらしい。
かなり大きい船で目の前には大きなプロペラがゆるやかに回り始めている。
宿舎の建物が離れていこうとしている。
どう考えても、船の上までよじ登れる気がしない。プロペラも怖い。
かといって海に飛び込んだら後ろのスクリューに巻き込まれそうで怖い。
とちらにせよ、今、決断しないと速度を上げた船から振り落とされ、騎士にもたどりつけなくなってしまう。
まだ速度が緩やかなうちに、と海に滑り込んだ。
溺れるのではと思ったが、意外と泳げた。他に普通に泳いでいる人もいて心強かった。
先ほどみた海に続くスロープにたどり着いた。
さらに自分の荷物を求めて建物の中をさまようが見つからない。
というか仲間を誰も見かけない。
そうか。みな、あの船に乗っていたんだ。
あのまま船に登ればよかったのか?
でもよじ登るのは無理そうだったしな。
明日の便で追いかけよう。3日の日程が1日ロスしたな、と思うが、全然残念な気持ちは湧いてこない。もう参加しなくてもいいか、とすら思い始めた。
というところで目が覚めた。
自分が家のベッドで寝ていることを確認して、ほっとした。
プロペラは博多に行くときに乗ったプロペラ機のイメージかな?
船首のでっぱりは「球状船首(バルバス・バウ)」とうのね…。
神戸新聞NEXT|連載・特集|話題|「バルバスバウマーク」って知っていますか? 船に描かれている「暗号」みたいなマークの秘密
まだ小学校低学年の頃、瀬戸内海に面した浜で親や兄と離れて一人で竿を出していたとき、ずっと遠くをフェリーが通って言うのを牧歌的だなと見送っていたら、忘れた頃に大きな波が来て、危うく竿と小さいクーラーボックスを持っていかれるところだったよ。あれが曳き波だったのね…。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?