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【ミラツナメンバー座談会】柳津町のナイト足湯?!まちのワクワクはつくるもの -後編-

「ミライツナガル会議」とは、若者世代の意見を取り入れ、町民参加のまちづくりを目指す福島県柳津町の取り組みです。前編に続き、メンバーである目黒照枝(めぐろてるえ)、藤田明愛(ふじたあきな)、新井田円香(にいだまどか)の座談会後編として、「ナイト足湯」イベントの開催と今後の展望について聞きました。

■大盛況のナイト足湯! ミラツナ会議認知の場にも

―ナイト足湯当日は、参加者からどのような反応がありましたか。

(新井田)円香 私はカメラを持って来場者の撮影をしていました。みんなの笑顔の写真を撮るのがすごく楽しくて! 「撮影してもいいですか?」と声をかけると、「撮ってくださいー!」と応えてくださって、いい笑顔を何枚も何枚も撮影させてもらいました。

 「どんな人が来るのかな」「たくさんの方に来ていただけるといいな」と思いながらずっと準備を続けていたので、当日、多くの方が集ってくださってすごく楽しかったです。カメラの充電が切れるまで、ずっと撮影の手を止めませんでした。

ミラツナ会議イベント部 新井田円香(中央)

明愛 私は子どもの世話もあったので、当日はずっと関われるわけではなかったのですが、これまでいつ行ってもガラガラだった足湯に今まで見たことないぐらいたくさんの人が集まっていて、すごく嬉しくなったことを覚えています。

 お子さんもお年寄りも、さまざまな人が足湯を楽しんでいました。準備した来場者特典の光るうちわや手ぬぐいも、どんどんなくなって。「本当にたくさんの人が来てくれたんだ!」という驚きや感動が込み上げてきました。

ミラツナ会議イベント部 藤田明愛

照枝 ライトアップした足湯空間は、幻想的で、遠くから見ても「なんで光っているんだろう?」と吸い寄せられるような雰囲気に仕上がっていました。

 ナイト足湯企画には、「若い人たちが参加して、発信したくなるような空間づくりをする」という狙いがありました。そうしたら、実際に高校生が足湯の入口あたりで緑のライトを使って、映え写真を撮っていたんです。「中に入りなよ」と誘ったら、照れてしまったんですけれどね。でも、ちょっとしたライトアップだけでそんなに楽しんでもらえるんだな、と手応えを感じることができました。
 
 若者だけでなく、さまざまな世代の人たちが「今度、足湯でビアガーデンやろうよ」「ディスコもいいね(笑)」とか、それぞれで盛り上がってくれている姿を見ることもできました。次なる楽しい企画を考える、よいきっかけづくりができました。

ミラツナ会議イベント部 目黒照枝

円香 ナイト足湯では町内の人たちに、「私、ミラツナ会議に参加していて、まちの未来について話し合ったりイベントの企画を考えたりしているんです」と伝えて、認知してもらう機会になりました。興味を持ってくれて、「応援しているからね」「頑張っているんだね!」と声をかけてもらえました。
 
照枝 ミラツナ会議で話をしているのはとても楽しいけれど、その内容を他の人たちは知ることができません。町内には、何をやっているのかまだわからない人も多いだろうな、と思っていて。ミラツナ会議はイベント企画の場ではないですが、こうした見える企画を実行したり発信したりすることも大切にしたいと思ったんです。町に活気を与えようという意志を伝えていきたいですよね。
 
円香 私、ナイト足湯終盤になるにつれて、もう終わっちゃうのか……と淋しくなっちゃいました。
 
照枝 わかります! 私も終わるのがすごく淋しかったんです。本当に開催してよかったですね。私たちの成功体験の一つになりましたし、次の企画につながる原動力になったと考えています。

ミラツナイベント部で張り切って開催!
かわいい飾り付けに足を止めてくれる人も
さまざまな世代の人が遊びにきてくれました
日が沈んでからも大盛況!

■ミラツナ会議で挑戦したいこととは?

―ミラツナ会議でこれからどのような企画を立てていきたいですか。

円香 私は自然を活かして星空観察会の企画を実行してみたいです!

明愛 柳津町の星は本当にきれいなんですよ! 自宅の前で缶チューハイ片手にぼーっと空を見上げているだけで、流れ星や天の川が見えるんです。外灯が少ないのも手伝って、星空が美しく見える町なんです。
 
 私は東京の大学に通っていたのですが、その時の友達が柳津町に遊びに来てくれて、東京と星の見え方がまったく違うことにすごく感動してくれたんです。5分程度、空を見上げていれば、「今、星が流れたね!」と言い合えますからね。私も昔からすごくこの町の夜空が好きなんです。森林公園などの施設もあるので、星空観賞会をやりたいなと円香ちゃんと話していました。
 
照枝 柳津町は日本屈指の星空スポットだといわれています。人が住んでいる場所でこれだけ灯りが少ないところが日本にほとんどないってことですね(笑)
 
明愛 田舎だから何もないと思いがちなんですが、田舎にしかない景色や雰囲気があるんですよね。田舎らしさを存分に活かすという視点を大事にしたいです。
 
 町内外の人に柳津町のよさを知ってもらいながら、みんなで楽しめるイベントをミラツナ会議を中心として企画していきます。若い世代で多様な業種の方々が集まっているからこそ、色々な世代が楽しめる企画を発案していけるのではないでしょうか。

照枝 キャンプが人気になっていますから、キャンプ場を活用するのもいいですよね! キャンプ場で自分たちも泊まりながらお店を開いて、マルシェのように仕立てて、その場で夜の星空観賞会を開催する。考えるだけで、ワクワクします。

―今後、どうミラツナ会議に関わっていきたいですか。

円香 官民連携による新たな事業体の構想をしているので、そこに参画していきたいと思っています。今、すごくミラツナ会議が楽しいんです。もちろん楽しいだけでは終わらずに、ビジネスとして進んでいくためには、たくさんのことを学んでいく必要もあります。正直、私の場合はまだまだビジネス用語や経営の考え方など、わからないこともたくさんありますから、委員長の知識や照枝さんの企画力などから学び、それに加えて、自分でビジネス書を読んで勉強しています。
 
明愛 将来ずっと住み続けるという覚悟を持って、私はここにいます。だから、よい町にしたいと思ってきましたが、ただ自分で思っているだけでは、現状は変わらないですよね。実際に、「こうだったらいいな」と思っているけれど、動き出すきっかけもないし、やり方もわかりませんでしたから。ミラツナ会議に参画することで、自分で行動して町を変えていくきっかけを得ることができました。
 
 保育園や小学校では私と同じように小さい子どもを育てている世代の意見を、たくさん聞く機会があります。そういった意見を聞きながら、自分の意見も織り交ぜて、5年後10年後の柳津町がみんなにとって住みやすい町になるお手伝いをしたいと思っています。未来に向けた可能性を、すごく感じています。

照枝 現在従事している木工業をビジネスとして軌道に乗せて、それをきちんとまちづくりと絡めていきたいです。自分が事業をすることで、町が盛り上がっていくような仕組みを作りたいです。ゆくゆくミラツナ会議から会社が生まれたら、例えば円香さんのサポートをするような立場などで関わりたいですね。
 
 私は小学生と中学生の子どもを育てているんですが、学校の探究活動などで柳津町の高齢化率を学んできたことがありました。事実を知って、「将来自分たちがこの町にいて大丈夫なのかな」と不安を抱いたようでした。
 
 こうした不安を解消するには、安易に「大丈夫だよ」とごまかすことではなくて、私たちがきちんと希望を抱かせるような道筋を作っていくことが重要でしょう。大人が動いていない状態で、「この町に残ってね」なんて無責任なことはいえないですよね。

 ミラツナ会議は、希望を抱かせるまちづくりを一緒にできる一つの機会だと思っています。そして、この活動のキーワードは「楽しい」ではないでしょうか。ミラツナ会議に参加しているメンバーやその世代が楽しんでいる姿を見せることで、子どもたちが希望を抱くことにつながっていく。ひいては、他のエリアの若者や子どもたちが、「柳津町に行くと楽しいよね」と思えるような場所にしていくことができるはずです。

▶︎▶︎今後の足湯イベントのお知らせはミライツナガル会議インスタグラムでチェック! みなさまのご来場お待ちしています。 

第2回足湯イベントもたくさんの方にいらっしゃっていただきました!
第3回もおたのしみに〜!

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