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「世界にチャレンジ」の行く末とは〜バレンタイン企画

他人の評価なんて、当てにならないもの。例えば、検索サイトでの私のジャンル表示。なぜか2週間おきぐらいに変わります。

「ニューエイジ→ポップ→クラシック」のローテでぐるぐると……。一体どういう評価基準なんだか……w

身近な人からの評価も同じ。前回書いたように、ニューヨークでは当初英語が全然できないのに、喋れるフリをしてたわけですが……。

この語学学校で、ある時、'70年代のベストセラー"沈黙の春"(レイチェル・カーソン著)がトピックになりました。

話したこともないある女の子が、いきなり「ミキコ(私のファーストネーム)って、レイチェル・カーソンみたい」と言い出したんです。「はあっ?」となった私におかまいなく、みんなが「なるほど、そういえば」などと、口々に同調し始めて……。

先生の「隣の人と○○をして」すら聴き取れない私なのに、なぜ……!

優秀なクラスメイトたちの早口バトルの中、ひたすら縮こまるばかり。先生が「日本ではどうなの?」などと振ってきた時だけ、受験やTOEICで聞きかじった一般論を、訥々と答えてました。

よって、「普段は寡黙なのに観察眼はある学者タイプ」みたいな、あらぬ誤解が生まれていたよう。

で、何が言いたいのかというと、「選者や審査員がどう見るかは予測がつかないので、とにかく応募するが勝ち」という話です。

日本では、「落ちたらカッコ悪い」「自尊心が傷つく」といった葛藤があるかもですが……。

アメリカン・ドリームの国では、むしろ逆。例えば、こんな出会い系ドキュメンタリーを見ていた時。

こちらの熟年カップル候補(左)の会話が傑作でした。

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♀「18の時、50ドル持ってバッファロー(ニューヨーク州第二の大都市)から出てきたの。有名アーティストになりたくて……。で、うまくいったわ。(It worked.)」

中産階級風の彼女はそうは見えないので、唖然……。ところが彼は、すかさず喜びの一声。

♂「おめでとう!Congratulations!

ちゃっかりした彼女も粋だし、笑顔のままさらりと別の話題に移った彼も粋。「これこそがアメリカン・ドリームなんだ」と感服しました。

先日、2度目のアカデミー賞に輝いた(元)日本人メイクアップ・アーティスト カズ・ヒロ氏が、後でおっしゃってたそうですね。「アメリカ市民権を取った理由は、日本では夢を叶えるのが難しいから」と。

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マンハッタン自室のテレビでアカデミー賞本番の受賞挨拶をキャッチ

氏の真意は、私が知る由もないけれど……。ニューヨークでは、何かにチャレンジしてる人に対して言う、定型句っていうものがあります。

「次は大きな会場で演奏してね」「中国でミキコの曲が放送されるのを楽しみにしてる」「アメリカでヒットを出せよ」「人手が足りなくなったらマネージャーをやってあげる」

これらは、私がニューヨークでまだ何もやってないうちに言われた言葉の一例です。

一方、日本での定型句は、「うまくいかなかったらどうするの?」「どうせダメ」「やめたほうがいい」(笑)お国柄とはいえ、日本の定型句は正しくないと思います。

なぜなら、勉強では確かに「名もない私大に落ちた人が、東大に受かるわけがない」。ですが、世界クラスのクリエイティブに関しては、必ずしもそうではありませんから。

例えば、日本では規格外だったショー・モデルさん。「日本でダメなら世界がある」とパリに渡り、パリコレで成功しました。

私の世界クラス応募歴でも、順不同は頻繁に起こっています。

もちろん、自分なりに情報を集めてヤマを張ることは必要。でも結局は、応募して結果を見ながら合格精度を上げていくのが王道ではないでしょうか。

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2016年のバレンタイン・シーズンに、$5ショップで出会ったクマ。チョコの香りつき!

今日はバレンタイン・プレゼントとして、アメリカの楽曲応募先と応募方法をシェア致しますね。音楽以外のジャンルでも、要領は似てるかも……。

ちなみに、名の通ったサイトのオーディションでさえ、信じられないほど意地悪な理由をつけて落とされることがありますので、その点はご了承を。

ひとつ言えるのは、そんなデキる人にだけ優しいサイトに受かったとしても、ロクなことはないってことです。そのようなサイトの一つは、"ブレイキング・バッド”で知られる有名ミュージック・スーパーバイザー(選曲家)達からボロクソに言われてました。

下記は、私が立ち上げ当時から参加している音楽プラットフォーム。無料でオリジナル曲アップができて、スタッフはフレンドリー。サポートは低速ながら確実・丁寧です。マネタイズは人それぞれで保証はないけれど、力試しにはいいのでは……。

応募法は、下記ページの一番下、Email us to get your music on our platform のメアドに簡単な自己紹介を添えた「応募方法を教えて欲しい」旨のメールを送ります。折り返し、要項を知らせてくれるはず。

他の音楽プラットフォームも、同様(公募はなくても問い合わせれば応募可)のところは多いので、お試しを。ただし、詐欺サイトでないかどうかは存じませんので、各種規約(Terms and Conditions)とウェブでの評判を必ずご確認の上(翻訳ソフトでもOK)自己責任にて

(使用料受領はPayPalなら便利。こちらではパクリが横行してるので、著作権管理はしっかりと!)

さて、極所的には当てにならない他人からの評価ですが、総じては妥当な線にいくよう。応募を重ねれば、自分が見えてくるものと感じます。

前述の「私=レイチェル・カーソン説」すら、あながち見当外れでもないかも。というのは、彼女とは共通点があります。文系・理系ミックスであることに加え、極度のシングル・タスク人間であること。

アシスタントからの「"沈黙の春”がバカ売れ」の第一報に「へぇ」と返したきり、研究に没頭し続けたそうです。

他人て、意外に人をちゃんと評価してるものだったり……? あぁ、なれるものなら、レイチェル・カーソン!

ということで、夢に向けた応募の行く末は決して悪いようにはなりません。すべてのチャレンジャーと私自身へ、前もって「Congratulations!」

◇あとがき……お知らせ

バレンタイン直前の今日は、ラブソング的なオリジナルをご紹介。ファースト・アルバムから、"あなたについていきます”という花言葉に寄せて作ったラスト曲 "Floral Dedication"。私のLove of my life(生涯ただ一人の人)への想いを込めました。

それは、ハッピーエンドではありませんでした。けれど、素敵なダーリンがいてもいなくても、バレンタインは愛の物語と恋の唄が溢れるこの世界へのお祝いの日!