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男児向け福袋を選んでいた自分が好きだが、女児向けを選ぶ自分になりたい気持ちもあった

※ジェンダーバイアス含まれてると思います

子供の頃、親が不器用でヘアアレンジが全くできなかったこともあってか美容室に行けば「もっと切ってもらい!!!」とモンチッチカットにされていた。
活発でズボンを着せられることが多かったのと相まって、外を歩けば確実に男の子と間違えられていた。
ただ、間違えられることが特に嫌だった記憶はなく、間違えたおばさんがお詫びに飴ちゃん等のお菓子をくれるので「しめしめ……」とまで思っていた。

その間違えられ経験が原因なのか定かではないが、選ぶ服や遊ぶおもちゃについても女児向けを忌避し、男児向けのものを選ぶ癖があった気がする。
と、ここまで書いてはたと気がついたが、よくよく思い出すと単純に女児向けのものより男児向けのおもちゃの方が多機能で楽しくなかったか????

おもちゃの福袋で女児向けのものは、確か記憶だとキラキラしたアクセにヘアゴムやぬいぐるみ・お人形が入っていた気がする。
一方、男児向けの福袋はエアガン(あの頃は公園に行って地面を見ればカラフルなBB弾が大量に落ちていたものだ)やベイ◯レードもどき、ラジコン等多機能な玩具が詰め込まれていた。
同じ値段と考えた時、どう考えても男児向けがオトクというか魅力的だったのだ。

女の子向けのおもちゃより男の子向けのおもちゃで遊んでいた私は満たされていたし、今当時に戻っても絶対女児向けを選ばないが、心のどこかでお人形が似合う女の子達をめちゃくちゃ羨ましく思っていた。
髪の毛も毎日変えて、ヘアゴムもたくさん持っていて、ピンクとフリフリとハート満載のスカートが似合う女の子。
コロコロコミックしか読んでない顔をしながらお手伝いで貯めたお金やお年玉でこっそり買っていた「ちゃお」や「りぼん」ではそんな彼女達が主役だった。 

小学生になりオマセな私は見た目男児なまま恋をするが、好きになる男の子はエンジェルブルーやメゾピアノをきた子たちばかりを見ていた。
(そりゃ見た目も言動も男友達と変わらないのだから恋愛対象にならないのは当然であるが……)
そこで自分勝手に傷付いた私は「女の子になる」より「女の子になってないからモテないんだ(本気出してないんで)」と素っ頓狂な方面に何故か進んでしまうのであった。

これだけであれば厨ニ病乙です〜!と、まあ第二次性徴期とともに黒歴史としてしれっと方針転換することができるのだが、悲しいかな小中高一貫であったため、途中で「ムムム、これはちと方向性がマズいぞ???」となっても、周囲全員幼馴染でキャラ付けが確定してしまった環境下では羞恥心が勝る。
かくして高校生の私はキャラが迷走し、全身黒色(✝️漆黒✝️はカッコいいので)、変なチェーンや謎のジッパーがついた(ギミック笑がある方がイケてる)、英字が書いている服(何が書いてるか分からんが頭良さそうなので)を着て、女の子みんなに可愛いねとキザ(悶絶)なセリフを言いながらも、家ではこっそり乙女ゲーと夢小説を読み漁るバケモノになったのであった(暗黒微笑)。

この後、反動で大学のため上京して一転周りに誰も知り合いがいない環境を手に入れた瞬間の方向転換はすごかった(うまく行ったとは言ってない)が、それは一旦置いておいて結果現在もいわゆる女の子らしいものが大の苦手で絶対に自ら選択肢として選ばないままだ。
先日、女友達二人と一緒に手作りアクセ体験に行ったが、友達がピンク・ハート・パール・お花で埋め尽くされたかわゆいネックレスを作る傍らで、黒・青・金でまとめたエスニックなストラップが完成した。

でも今はそのストラップを持った自分のことを「解釈一致」と思えるので、男児向けが好きだった幼少期の自分も丸ごと好きなままでいられる。
ただ、異世界転生したその暁には、女児向けが似合うキャラクリをしてみてもいいかもしれないなと思ってもいる。人間そんなもん。

以上

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