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治験#3 今すぐ治験参加を決めないといけないですか?|質問あるある

こんにちは!
もうすぐ娘も生後2週目です。
夜のミルクタイムも少し慣れてきました。
現在は育休中ですが、普段は治験コーディネーター(CRC)として病院で働いています。

治験とCRCに関するざっくりとした説明は以下noteをご参照ください。

今回はよくいただく質問〝今すぐ治験参加を決めないといけないですか?〟に対する私の考えをnoteにします!

結論から申し上げます。
今すぐでなくともOKです。

納得のいくまで、ご家族やご友人とご相談ください。
わかりにくい箇所は何度でも担当医やCRCにお問い合わせください。
同じことでも、以前聞いたことでも、心配事でも、治験に関するご質問は何でもOKです。
こちらも調べてお答えします。
治験でない治療のことも話を聞きますので、気軽に話しかけてください!
(申し訳ないですが、医学的なことは担当医にお問い合わせください…)

治験治療を含め、どの治療を選択するか決めることは大切なことです。
治験はわかりにくい部分もありますし、デメリットもありますので、説明を受けて納得された上で治験に参加されるべきものだと思っています。
もちろん熟考の末、治験に参加されなくとも治療の不利益は全くありません。

ただ、参加される患者さん一人一人に治験参加に同意いただいてから投薬開始まで個別のタイムリミットがあります。
担当医や担当CRCに治験の同意から投薬開始までのスケジュールを確認いただき、タイムリミットを明確化し、いつまでに治験参加可否を決定すべきかご相談いただいた後、治験参加可否についてご検討いただくのがベストです。

理由は、いつまでも治験参加について保留にできないからです。

理由①
試験毎に治験参加に同意いただいてから投薬開始までタイムリミットが規定されているものもあります。
例えば、術後○日以内に投薬開始する、や前治療終了後○日以内に投与開始する、などです。
スタート日(手術日など)が決まっているので、もちろん締め切り日(投薬開始)も自動的に決まってしまいます。

理由②
試験によっては、投与開始の候補者として予約枠を確保しているものもあります。
この枠は半永久的に確保できるものではありません。
試験によっては先着順の場合もありますし、運良く予約できたものもあります。
(景品の抽選みたいですね…)

理由③
もし治験に参加されるとなると、参加の同意後すぐに投薬開始ができるものではありません。
治験の試験的な側面のひとつですが、治験参加者は一定の条件を満たす必要があります。
方法としては、治験参加の同意後にスクリーニング検査をして治験の条件を満たしているか確認します。
条件を満たしている場合、投与開始ができます。
スクリーニング検査も検査内容によっては予約状況がありますので、すぐできるものとそうでないものがあります。

理由④
理由①と似ているかもしれませんが、試験全体で募集している患者さんの人数が決まっています。
世界で○人、日本で○人、各病院で○人、といった形です。
枠が埋まれば募集終了となります。
つまり、治験に参加できる期間は永遠というわけではないということです。

上記①〜④により
試験毎のタイムリミット内に同意

スクリーニング検査

条件確認

投与開始
と進めることになります。

こう考えると、タイムリミットが長い方は治験参加可否について検討できる時間が長く持てますが、そうでない方は短くなってしまいます。

いつまでも治験参加可否を保留にできるものではないので、担当医やCRCに投薬開始までのスケジュールをご確認いただき、治験参加について考える時間を明確にした上で、ご検討されることをおススメします。

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