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介護のプロほど介護は他人に任せている介護事情について。

いま、働いているデイサービスでは、体調不良のお年寄りが増え、欠席が目立つようになっています。
こんなときに思うことは、デイサービスは基本的に、体調不良の人はお休みしてくれるので、気がラクだな、ということ。

いわゆる老人ホームなどの施設で働く時はここが違います。当たり前だけれどコロナ陽性の人がいたとしても、その方のお世話は続きます。
最後は病院で亡くなる方もいるけれど、基本的に老人ホームは看取りまでやっています。
つまり、老人ホームの看護師として正社員で働くということは、一人一人の利用者の一生に責任を持つ、ということになります。
それは非常に荷が重いことだなと私は思うのです。
今日は、このあたりの事情から、私が高齢者介護について思うことをお話したいと思います。

介護のプロの人でも、自分の親の介護はしていない

誰かの人生に責任を持つ、というのは大変なことです。
子育てをしていると本当にそう思います。
子どもが小さいうちはあれこれ考える間もなく、あれよあれよと子育て期間も過ぎていくように思いますが、子どもも中学生くらいになると、「この子が巣立つまであと何年かな」などと、手離れする時期をカウントしながら、少々息切れしてきたな、なんて思うようになりました。

考えてみたら、そんな親の責任が重い子どもの世話だって、親だけで育てているわけではありません。
保育園、幼稚園、学童、小学校、習い事、児童館、塾。
多くの人はいろんな分野のプロのお世話になりながら、子育てをしていると思います。

***

介護も同じだと思います。
日本は親の介護は子どもがするのが当たり前な雰囲気もあるけれど、
私の周りを見渡してみると、職場の同僚は自分の親は施設に入っていたり、一緒に暮らさずヘルパーさんなどを使って離れて暮らしていたり。
自分は介護士で介護のプロだとしても、
自分は仕事として介護はしているけれど、「親の介護は別の人にみてもらっている」
そんな同僚も多いです。
介護の仕事をしているため、施設や必要な支援を選ぶことが上手いということもあるとは思いますが、「他人に介護を頼むことに慣れている」ということも言えるかもしれません。

子どもだって、「こんな小さいうちから保育園に預けるなんてかわいそう」と思う人もいれば、子どもと離れている時間がある方が気がラク、という人もいるし、仕事と子育てを両立させることに充実感がある人もいる。
考え方はそれぞれです。

子どもの世話も、親の介護も、誰か一人が抱えるものではない

子どもの世話も、介護の必要な親も、いろんな人が分担して協力する方がいいと思う。
同じ人とずっと一緒にいるよりも、あちこちいろんな人と関われる方が風通しがよいし、気分転換になる。
知らない他人に親の面倒をみてもらうなんて、恥ずかしい、かわいそう。
親にはお世話になったのだから、今度は自分がしてあげなくちゃ。
親孝行の気持ち、やさしさ、愛情から親の介護を引き受ける人は多いと思いますが、介護される側もわずらわしさを持っている方も多いです。
娘や息子(とくに娘)だとケンカが絶えない、こわい、お嫁さんやお婿さんだと気をつかって大変という、方も実は多いです。

介護する側も、介護される側も、がまんしていることも多いようです。

スウェーデン在住の長谷川佑子さんの記事を読みました。
スウェーデンでは、高齢者が子どもと一緒に暮らす割合は5%、介護の責任の主体は市町村の行政にあるとのことでした。
私がいいなと思ったことは、これだけでなく、スウェーデンでは家族が介護の主体ではなくても、自宅で生活する人の割合が多い、それを国も推奨している、という点でした。

子どもの世話になるでもなく、老人ホームに入るでもなく、最後まで自分らしく暮らしたい

私自身は、老後に子どもの世話にはなりたくない。かといって老人ホームに入りたくもない。細々とでも一人で自立して最後まで生活したい。
そんなふうに思っています。
そのために、健康長寿をまっとうするために、断食や毒だし、体力作り、資金面での老後の蓄えなど、様々な準備をするようにもしています。

この世はもちつもたれつ。
1人では生きていけない。
助け合い。

それはそうとして、感謝の気持ちは忘れることがないようにしたいけれど、
私自身は、できる限り、最後まで誇りをもって、
自立した生活をしていたいと考えています。

今日は話の導入から、まとめの部分の結論に至るまで、話がそれてしまったように思いますが、介護事情から思うことを率直に考えてみました。


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