見出し画像

東京国際映画祭【2021】鑑賞日記&メモ

第34回東京国際映画祭で鑑賞した8作品についてのメモです。
あとで内容を思い出せるように書いたものをまとめました。
※ホントのメモは上の写真↑なので、汚くて人様にお見せできないのです。

『フォークロア2:お出かけ』(The Excursion)
ニコール・ミドリ・ウッドフォード監督(シンガポール)

シンガポールで暮らす母と息子、そして忙しい父親の関係性を描きながら、ゴーストらしき存在が現れる、「日常の中のゴーズトストーリー」の描き方がうまくて、かなり引き込まれた。
撮影監督は浦田秀穂さん。灰色のような薄いブルーのような色使いの映像が美しくて、照明であのような色合いを出すのか、どうやって撮影しているのか気になる。

『フォークロア2:あの風が吹いた日』( The Day the Wind Blew)
松田聖子監督(日本)

主演の森崎ウィンさんがあんなに歌がうまいとは知らなかったので、彼の歌に引っ張られて鑑賞した。
実は、映画内の楽曲は、監督の松田聖子さんが作っているいうことで、聖子さんの音楽家としての才能は本物なんだなと改めて感じた。
松田聖子初監督作で、共同脚本、音楽も担当。

『家族ゲーム<4Kデジタルリマスター版>』(The Family Game)
森田芳光監督(日本)

4Kデジタル・リマスターされた映像は、映像が見やすくなるのはもちろんですが、音声もクリアになるらしい。
松田優作の「もぞもぞしゃべり」も、少しクリアに聞こえるようになっていた。
映画の後に、ゲストのトークショーがあり、茂之役の宮川一朗太さんが、「撮影現場でも優作さんが何をいっているのか聞こえなかった。」と、話してくれたし、由紀さおりさんと先生役の伊藤克信さんも登壇されて、38年前の撮影当時の秘話をたくさん話してくださり、本当に行ってよかったと思えるアフタートークだった。
原作があるのを知らなかった。今度読んでみたい。

「家族ゲーム」本間 洋平

 https://amzn.to/3CYLFLu

 
『彼女が好きなものは』(What She Likes...)
草野翔吾監督(日本)

浅原ナオトの小説「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」を映画化したもの。主演のふたり、神尾楓珠(かみおふうじゅ)と山田杏奈がよかった。草野翔吾監督作をはじめて鑑賞した。三浦透子さんと渡辺大知さんの会話のテンポがよかった。音楽の才能がある人のリズム感が心地よい。


『アリサカ』Arisaka(フィリピン)
ミカイル・レッド監督

アリサカって日本人の名前みたいだと思ったら、ほんとにそうだった。第二次世界大戦中に使用されていた有坂銃のことだ。
先住民の人たちが、日本の兵士が残していったものを拾って再利用しているという新聞記事を読んだ監督が、考え出した物語。
フィリピンの捕虜たちが「死の行進(デスマーチ)」をさせられたという日本軍の負の歴史も少し絡んでくる。主演のマハ・サルバドールは、フィリピンのスーパースター。1988年生まれ154センチ。

『ちょっと思い出しただけ』Just Remembering
監督:松居大悟(日本)

ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』をフューチャーした物語で、ウィノナ・ライダーの出演シーンも映画内で登場する。監督・脚本は松居大悟。
伊藤沙莉が演じる主人公の女性葉(よう)は、ウィノナと同じタクシー運転手。池松壮亮が演じるのは照生は、元ダンサーで照明係。
『ナイト・オン・ザ・プラネット』を見てバンド名をつけた(松居大悟監督談)というクリープハイプがエンディング・テーマ「ナイト・オン・ザ・プラネット」を歌っている。ボーカルの尾崎世界観も出演している。
現在から過去に物語はさかのぼっていく。
第34回東京国際映画祭 観客賞受賞作

『ヴェラは海の夢を見る』Vera Dreams of the Sea[Vera Andrron Detin]
監督:カルトリナ・クラスニ(コソボ/北マケドニア/アルバニア)

コソボ共和国は、セルビアの下辺りに位置する(東欧)。ヴェラはテレビ局の放送で手話をする仕事をしている。夫は判事。
夫の遺産は妻のものであるはずなのに、思わぬ介入があり、彼女の権利が脅かされる。
女性は権力のある男に従わなければいけないのか。現代の東欧ではどうなのだろう。という疑問部分を、女性監督のカルトリナ・クラスニが、答えをだしているようにも感じたラストだった。
第34回東京国際映画祭 グランプリ受賞作。

『ディア・エヴァン・ハンセン』Dear Evan Hansen
監督:スティーヴン・チョボスキー(アメリカ)

トニー賞受賞の舞台を映画化。冒頭の曲から泣いた。主人公のベン・プラット(1993年生まれ28歳)は、ドラマ『ポリティシャン』のペイトンの子。どうりで歌がうまい。
第71回トニー賞では、ベン・プラットが主演男優賞、レイチェル・ベイ・ジョーンズが主演女優賞、ミュージカル作品賞、最優秀作曲賞を含む6部門受賞。『ラ・ラ・ランド』『グレイテスト・ショーマン』の名コンビ、ベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが音楽を担当。映画版のために書き下ろした新曲もあり。
最後、すこしだけ「くどいな」と感じた。そんなにYou Will Be Foundを推さなくても、十分に伝わっている。
演劇で見るとまた違うのかも。映画だともう少し息抜きする時間が長いとよりよかった。ただ、今年ベスト5レベルの感動だった。
登場人物の心の中を描く楽曲が良くて、歌唱のたびに泣けた。




この記事が参加している募集

#映画感想文

65,841件

サポートは、サークル活動&交流サイトを作る基金に使用させていただきます!