不協和音

離婚問題、という不思議な迷宮に迷い込んでしまった私。
この迷宮は、結婚という名の城に隠された秘密の部屋のようなもの。
一度入ると、出口を見つけるのがなかなか難しい。

夫との関係がぎくしゃくし始めたのはいつからだろう?
それは、結婚式の誓いが遠く霞むような、不協和音の始まりだった。
夢見た未来が、まるで古い本のページのように色褪せていく。
この状況を誰かに話したい。しかし、言葉にすることで現実のものとなり、それを受け入れる勇気がない。

友人や家族に話せば、彼らは解決策を提案してくれるだろう。
しかし、私が欲しいのは解決策ではなく、共感。
私の痛みを分かち合ってほしいだけなのに。

表面上は何も変わらない日常だけど、心の中はもうバラバラ。
夫との対話を試みようとも思ったけれど、その一歩が踏み出せない。もし話し合いが事態を悪化させたらどうしよう? という恐怖が常に頭をよぎる。
現状維持が最善かもしれないと自分に言い聞かせる日々。

SNSを開くたびに、他の家族や夫婦の幸せそうな写真を目にする。
それらを見ると、私たちが一度は共有したはずの絆の欠如を痛感する。
なぜ私たちは、手に入れた幸せを維持できなかったのだろう。

解決策を見つけるためには、まず自分自身と向き合うことが大切。
自分の感情を理解し、何が最善かを見極める。
そのためには、自分自身に正直になることが第一歩。
しかし、この一歩を踏み出すことがこんなに難しいとは。

この壁を乗り越えたら、私はもっと強くなれる。
そう考えないと頭がおかしくなる。
離婚は一つの終わりではなく、新たな始まりなのかもしれない。
この迷宮を抜け出す鍵は、実はずっと私の中にあったのかもしれない。

自分自身の内なる声に耳を傾け、心の中の混沌と向き合う勇気。
離婚は、私にとって人生の大きな試練だけれど、この試練を乗り越えることで、新しい自分を見つけられるかもしれない。
誰にも相談できないこの孤独な戦いを通じて、私は自分自身の強さを再発見し、未来への新たな一歩を踏み出す準備ができている、と思い込む。

離婚という言葉の重さに押しつぶされそうになる。
でも、答えが出ないこの状況は、決して私を弱くしているわけではない。
むしろ、この不安定さが、私の創作意欲を掻き立てる。
私の心の奥底にある声を聞き、自分の底を追求する勇気を持ち続けることが、今の私にできる最善の行動なのかもしれない。

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