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【Vtuber】ネクストブレイクゲー「岩おじ」の撮れ高がひとくちで喰われた夜

ひたすら岩を転がして坂道を上るゲーム「The Game of Sisyphus(岩おじ)」が静かな流行になりそうだが、なる直前で終わったかもしれない。

岩おじは、神話のように何時間も岩を転がして山を登らされ、しかし一瞬のミスで岩が転がり落ちて無に帰す「苦行系ゲーム」である。

昔のシューティングゲームで、3面のボスが急に強くなるものは、もともとゲーセンで、5分くらい遊んだ人を脱落させる設計になっている。
その逆だ。
あえて長く、話しながら遊ぶ配信前提ゲームの時代がきている。

この通称岩おじ、Vtuber回では戌神ころねが12時間のプレイのあとにリタイアして、界隈に静かな衝撃が走った。
あの、しんどいゲームを何日でも平気で遊べる…ころねが諦めた?

戌神ころねを泣かせた岩おじを、誰が最初に落とすのか。

信長に謀反を起こした明智光秀の首を誰が先に取るか、一斉に家臣が立ち上がったみたいになったけど、仲がよくて腕におぼえのある配信者が、ころさんのかたきを討つべく、岩おじ城へと攻め入った。

その中で、ベテランだがどんくさい配信者のさくらみこがゲームクリア直前まで行った。これは熱い。

トークも慣れてるけど達者なイメージはないし、小学生レベルの勉強ができないし、視聴者に親しまれているというか半分バカにされながらずっと続けてきた。
最近の、バイリンガルで特技も演技力もあって…のVtuberじゃない。
本当に人間社会だったら生きていけなかった人の匂いがするさくらみこが、「根気」のゲームを制覇する。
この子の強みは、普通の人ならやっててもしょうがないと思えることを「続けられる才能」だったのか!

と思ったそのとき、ゴール直前の障害物がむっくり起き上がって、何時間も頑張って持ってきた岩を、スラムダンクのいい感じな庶民のシュートみたいに、ぽーんと来た方向に投げた。

見ている人もやってないから、
「えっ」ってその場の全員があっけにとられたあと、本気で怒ったさくらみこの一言、
「開示請求してやる!」

この言葉が出た瞬間、このゲームの撮れ高というか、美味しい部分をガッツリ喰っちゃったのがわかった。

岩おじという新しい鯛焼きの、真ん中のあんこがつまった部分はさくらみこが喰った。
今後このゲームの配信をしても、それはみこがかじった鯛焼きの切れっぱしの背びれとか、しっぽを眺めるだけにすぎない。

バーチャルYouTuberは開示請求とか言わない。

たぶん本当に言っちゃいけないコメントをした人を裁判にもっていくときに事務所が言う。

ゲーム内のゴーレムへの怒りで、キャラをはみ出して配信者として怒ったのが凄すぎる。また今後何年もこすられるワードが出てしまった。

と、いうことで岩おじの最大瞬間風速は出てしまったので、影響力のある配信者はぜひこれをやるなら、代わりに個人のインディーゲームとかを配信して応援してあげてほしい。

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読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。