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韓国人もびっくりする全羅道(チョルラド)言葉の悪口「ヨッ욕」

 안녕하세요(アンニョンハセヨ) 南うさぎです。

 今回は韓国の方言についてです。日本と同じように韓国も地方によって方言があり、特徴もさまざまです。

 2011年に公開された映画『サニー 永遠の仲間たち』には、全羅道(チョルラド)の方言の特徴がよく出ています。

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※画像は公式サイト(http://www.sunny2011.co.kr/)から。

 主人公の中年女性イム・ナミ(ユ・ホジョン)が高校時代の仲間たちを探して奔走しながら、青春の思い出と友情を取りもどしていくストーリー。1980年代、高校生のナミ(シム・ウンギョン)は父の転勤で全羅道の田舎町からソウルに引っ越します。転校早々、田舎者で方言丸出しのナミがからかわれて困っているのを助けたのは、ただ者ではない雰囲気のクラスメート、ハ・チュナ(カン・ソラ)。チュナたちのグループ「サニー」と、対立しているグループとの悪口バトルに駆り出されたナミは、全羅道の方言で悪口をまくしたてて圧勝し、正式に「サニー」の新メンバーになります。

 全羅道は朝鮮半島の南西部に位置する地方。映画のセリフにもよく出てきますが、全羅道の方言は日本では東北弁に近いニュアンスで訳されることが多いようです。その全羅道言葉の悪口は韓国一といっていいかもしれません。実際、『サニー』で言っていた悪口は同じ韓国人の私も聞いたことのない言葉なのです。

 悪口のことを韓国では「ヨッ(욕)」と言います。軽く言える「ヨッ」から口には出せないほどひどい「ヨッ」までさまざまです。家族同士で使う「ヨッ」は、ある意味、親密感があってこその愛情のようなものです。

『サニー』で、ナミの家族が食事をしながら言い争いになり、最後におばあちゃんが口を開き、悪口を言い始めると急に皆が静かになる場面があります。家族の中でおばあちゃんの毒舌にかなう者はなく、一気にたたみかけて相手の戦闘意欲を削ぐのは圧巻です。ナミがバトルでくり出した悪口も、日ごろのおばあちゃんによるスラングがしみついていた賜物だったのです。方言が少しわかるだけで、さまざまなドラマや映画の場面がより理解しやすくなると思います。

 안녕!

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