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詩「まちのなか」

夜風に耳が燃えていく
後ろの街まで燃えていく
月 月 エモいか
知らないが
絵本に水着で飛び込む夜は
やたらと眩しい明かり行き交う
沢山の唇が咲く街
木を手繰り寄せよう
この胸に一番近いあの木を
夢にはいつも見るまちのなか
わたしの手には空気でできた
あなたの手
未来の残り香
この耳燃え続ける限り
どこまでも現実の毛を抜いて
その奥にある確かな嘘が鼓膜を
揺らせ

この夜に
燃える耳
ただ歩くだけ
わたしはまちのなか


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