刑事課に気に入られた人の話

若手時代、交番勤務をしていた先輩の話です。

交番で勤務していたところ、何かお偉い様のような方が来所したようなので、お茶を煎れて差し出しました。

上司に指示されたわけではなく、(偉い人キターー)と感じ取ったようです。

そのお偉いさまは刑事官(本部刑事部の偉い人)で、その時の対応が大そう気に入られ、「君、次の異動は本部の刑事部で」
と伝えられたとのことです。

ぬかりなく地域課長にもこれを伝えていたようで、人事の記録記されたのでしょう、次の異動でまもなく本部の刑事部へ行くこととなりました。

特に刑事を希望してはいなかったようですが、上に認められて引き抜かれた事例です。

先輩は、本部に行った後に異動で各署に行っても、刑事畑でバリバリ仕事をしています。

さり気ない気配りと、ポーカーフェイスの感じが良かったのかもしれません。

先輩は、元々あまり感情を表に出さないタイプで、事案があってもいつも落ち着いて対応していた方でした。

おそらく刑事官も、そのようなタイプであると一瞬で見抜いたのでしょう。

現在、刑事課への希望者は少なくなっているようです。

厳しい、キツイ、危険といった3Kとも言える職務内容で、刑事に憧れを抱く若者が減っているとか。

そんな現実を打破するために、報道に頼んで刑事もののドラマを定期的にやっているのかもしれませんね。

そして希望者が少ないからこそ、本部の刑事部の皆様は、スカウト気質をもって良さそうな若者を物色するために交番を訪れているのかもしれません。

このようなエピソードもあるので、来客対応をしっかりできるよう、交番内に居る時でも外への目を光らせておく必要もあるかもしれませんね。

上の誰かに気に入られたら、キャリアの道が一つ開かれ、警察人生の迷いもなくなりますから。

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