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フリーランスと会社員の年収換算表を作ったよ

こんにちは。コーチのすぐです。普段はデジタルプロダクトのデザイナーをしながら、人の可能性に向き合うプロコーチとして活動し、滑らかで本質的変容とは何かを探求しています。

去年、勤めていた会社員をやめて独立し、1年が経ちました。フリーランスとしての成長も感じられる中で、「実際のところ会社員の年収とフリーランスの年収ってどう違うの?」が全然把握できなかったので、この度計算してみました。

本日はエッセイでも、自分語りでもなく、かなり現実的なお話です。

コロナ禍を経て、AIの勢いも増し、個人で活動するというのが多くの人の選択肢の一つになりつつあります。一方で、フリーランスが増えたからこそ、あえて会社員を選ぶという選択にも意義が深まりつつあるように思えます。

税理士ではないので素人単純計算になりますが、自分がもらう報酬に自覚的になるために、判断材料の一つになれれば幸いです。ではゆくぞ。


※間違いや、こういう視点もあるよ〜、等あればご指摘ください。


基本条件と三つのケースを想定

前提を揃えるために、1日7時間、週5日働くとします。

会社員の場合は、社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険など)は会社が半分負担します。これを考慮するとフリーランスの年収は、会社員の年収の約15%分らしいです。これを条件に加えます。

【基本条件】
・基本的には1日7時間、週5日働く
・1年は365日、52週(= 365日 / 7日)
・フリーランスの年収 = 会社員の年収1.15倍と仮定(会社員の場合、社会保険料を半分会社が負担するため)

これを前提として、フリーランスの働き方の3つのケースを考えます。

ケース1) 祝日など考慮せず、働く
ケース2) 会社員と同じく、「祝日と年末(20日)」を休む
ケース3) 会社員と同じく、「祝日と年末(20日)」に加え、「有給(10日分)」を休む

それぞれのケースを以下で計算していきます。



ケース1) 祝日など考慮せず、働く

フリーランスが1年間(365日)ストイックに、1日7時間、週7の内5日働いた場合が以下になります。

稼働時間 = 52週 * 5日 * 7時間 = 1820時間
年収 = 1820時間 * 時給

ケース1)祝日など考慮せず、働く

これは「週平均35時間」働く計算になります。


ケース2) 会社員と同じく、「祝日と年末(20日)」を休む

会社員と同じく、フリーランスも「祝日と年末」を休んだ場合は以下です。年間の祝日は大体15日で、年末は3日~7日の休みが一般的ですが、ここは5日と仮定します。(合計20日)

稼働時間 = (52週 * 5日 * 7時間) - (20日*7)  = 1,680時間
年収 = 1,680時間 * 時給

ケース2) 「祝日と年末(20日)」を休む場合

これは「週平均32.4時間」働く計算になります。



ケース3) 会社員と同じく、「祝日と年末(20日)」に加え、「有給(10日分)」を休む

フリーランスにあって会社員にない最大の盲点は、そう、有給です(有給ウラヤマシイ)

有給は継続年数によって変わるので、長く同じ会社に勤めている会社員はそれだけ会社からお休みがもらえます(イイナー)

一旦有給を10日と仮定して、最後に換算した表がこちらです。

稼働時間 = (52週 * 5日 * 7時間) - (30日*7)  = 1,610時間
年収 = 1,680時間 * 時給

ケース3) 「祝日と年末(20日)」に加え、「有給(10日分)」を休む場合

これは「週平均31時間」働く計算になります。

祝日も有給もしっかり取って、なおかつ1日7時間しか働かないというのは、かなりホワイトな選択肢かもしれませんが、これを基準に考えるといいでしょう。



換算表に気づかされること

みなさまお気づきでしょうか?ケースごとの週の平均稼働時間を比べると、

ケース1)週平均35時間
ケース2)週平均32.4時間
ケース3)週平均31時間

あれ、あんまり変わらん。。。ケース3は有給と休日をしっかりとっても週平均31時間です。1日7時間働くなら、週4 = 28時間なので、週5日は稼働しないとなのです。

もちろん1年間チリも積もればですが、ストイックに週5日働くよりも、生産性高く週4日仕事して、3日は休んだ方がよりWell-Beingかもしれないです。

パーキーソンの法則にも「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」とあるのですから。


また、週5日から週4日勤務を実験した会社もあるが、結果従業員の熱意が上がり、ストレスは減少⁨⁩したそうな。

ニュージーランドの資産管理企業Perpetual Guardianは今年3月から4月にかけて、従業員の給与はそのままで勤務時間を週4日に短縮するという実験を行った。最高経営責任者(CEO)のアンドリュー・バーンズによると、目的は生産性および従業員のワークライフバランスの向上だ。

オークランド工科大学とオークランド大学の研究者の分析では結果は良好で、アウトプットは週5日勤務の場合と変わらなかった。しかもチームワークがよくなっただけでなく仕事への熱意も上がり、従業員のストレスは減少した。

一方で、新たな懸念も明らかになっている。業務過多で規定より勤務時間を増やした一部の従業員はストレスが増大したほか、仕事の質については低下はしなかったものの、向上もみられなかったのだ。

ただ、業務以外の面ではいいことづくめだった。ウィークデーに仕事仲間と飲み歩くのが好きだったり、余暇にやることを見つけられない一部の人を除けば、スタッフの大半が増えた休日を大いに楽しんだという。

「週4日勤務」を試験導入したら──従業員の熱意が上がり、ストレスは減少:研究結果


ただし、これにより業務過多で規定より勤務時間を増やした従業員は、ストレスが増大し、仕事の質は上がらなかったそう。これを考えると、企業でMTGばかりのマネージャーにとっては週4日という選択肢は酷かもですね…



限りある時間に自覚的になる

例えば、会社員の年収の650万換算で、有給、祝日を考慮して計算した4500円の時給かというと、フリーランスは営業にかける時間だったり、そもそも1年間雇用される保証はない(3ヶ月の案件ということもある)ので、単純計算ではなく、専門性を考慮した単価を提示するのも妥当とも言えます。

多角的な視点を持ち、自分はこういう単価で設定していますと自身が理解しておくことが、相手に価格を提示する上では大事なのかもしれません。

フリーランス大変っ!だけど、自分の人生を自覚的に生きるとはこういうことかも。

一方で、僕らはまたお金のために生きているのではありません。AIの発達でもしかしたらほとんどの仕事がなくなってしまう世界線もすぐそこかもしれないですが、限られ与えられた時間で何を成すか?

一呼吸して考える時間を持ってみることもまた、大事だと思うのです。



参考文献





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