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言葉

こんにちは、はなびです。

消えるとわかっているもの、もう2度と見ることのできないものって、綺麗ですよね。
花火もそうだし、桜とか、ふと見た風景とか。
その時にしかわからない、その時にしか見えないとわかっているからこそ見たくなる。

感情や、言葉もそうだと思います。
感情を言葉にして書き残したとしても、今の感情、今の思いは全部表せるわけではないですよね。

言葉の意味も、自分の経験からどんどん変わっていくと思うんです。大まかな最初の意味は同じでも、人によって、その感じ方も、考え方も、色々な経験を経て付け加えられていくものです。

だから、伝えるのも難しい。
言葉の意味は発された瞬間からどんどん変わっていって、その人と全く同じように捉えることはできない。
そういう、この時にしか見えないものにはすごく惹かれます。

昔の人は、自分の感情を情景などで表して、手紙に込めて送っていました。
その手紙だって、すぐ届くわけじゃない。考えた言葉を文字にして、それを送って、また送って、消えてしまうその風景を感情になぞらえて、伝えていたんですよね。
本当に美しいと思います。

今は感情をすぐに伝えることができます。
携帯を開いて、ものの数秒。用事でも雑談でも、それが愛の言葉だって、すぐに伝えられます。
便利なようであり、はたまた難しさもあります。

文字にするとなんだか、平坦で、冷酷で、乱暴に見えるときもあると思うんです。
複雑な感情を、ただ形容詞の意味一つで表せるものではないのに、その言葉に押し込んで、伝えようとする。それもなかなか、無茶なことだと思います。
伝えやすくなったからこそ、繋がりやすくなったからこそ難しくなっているんですよね。
SNSもこういうことだなあと思います。

でも、残るからこそわかることもあります。
そのとき残したものは、あとから、ああ、こういうこともあったなあと懐かしむこともできたり、なんてことを考えていたんだ、と呆れたり。
小説を読んで、言葉の美しさに感動することもしばしば。

何が言いたいかというと、やっぱり、言葉ってすごいってこと。複雑な感情をどうにかして伝えよう、表そうとしたからこそ、沢山の言葉が生まれたんですよね。

簡単に伝えられてしまう今、どう伝えるか、どう表すか、言葉をもっと大切に扱いたいなあと思うんです。
今しかないこの感情を、もう2度と感じることのできない感覚を、どうにか表したい。
そう思って、言葉を綴っています。

なんて。
ちょっと大袈裟かもしれませんが。

ではまた。

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